先日プリアンプの電圧測定を簡易的に行った。
カソードの電圧は設計では1.2Vだが、実測0.9Vとなった。差は25%。ちと大きくねか?通常設計値の10%以内というのだけれども。
画像は夜に計ったものだが、電源電圧が少し高いのか、5%ほど高めな数字だ。
以前からカソードの電圧上げるなんてどうするの?状態だったが、最近EL34PPmonoで少しでも勉強した。
カソード抵抗Rkは2kΩなので0.6mA流れるはずだが、実測の電圧より0.45mAしか流れてないことになる。
プレート抵抗RPは100kΩなので、設計ではB+電圧Ebbは154Vだから、EPは電流値を0.6mAとして計算すると、プレート電圧EP94Vとなるはずである。
実測してみると、Ebbは156,6Vである。当たり前だ、このようになるようにドロップ抵抗で合わせたのだから。そしてEPは109.6Vだった。
設計は112Vで、まあ、たかだか2V何だが、なんかおかしくないか?
やはり真空管は既定の電圧ではなく電流を流してあげないといけないのではないか?
動作例をネットで調べた。
【12AX7カソードバイアスの動作例】
RP100kΩの時、Ebb200V、Rk1800Ω、Ik0.65mA、ゲイン50.0、歪4.8%
Ebb250V、Rk1500Ω、Ik0.86mA、ゲイン56.5、歪3.9%
Ebb300V、Rk1200Ω、Ik1.11mA、ゲイン57.0、歪2.7%
Ebb350V、Rk1000Ω、Ik1.40mA、ゲイン61.0、歪2.2%
Ebb400V、Rk820Ω、Ik1.72mA、ゲイン63.0、歪1.7%
200V、これがEbb最小の数字で、これ以下のデータは無い。傾向から見ると、これよりEbbを下げるとゲインが下がり歪が上がる。
勝手に作ると、
RP100kΩの時、Ebb200V、Rk2000Ω、Ik0.60mA、ゲイン45.0、歪5.2%
こんな数字無いのだが、仮にRkを2kΩと一割ほど上げたら電流値が少し下がり0.6mA、歪も少し上がり5.2%この辺になるんじゃないか?Ekが0.45mAはちと無理があると思う。
やはり12AX7は0.6mAほど流した方が良いと考える。
そうするとRP100kΩが間違いか、EBBの154Vが間違いか。
まあRPはパラメーターとして決めてからB電源を決めるので、Ebbが小さいのだろうと考える。もう少し動作点について調べてみよう。
今まで真空管は分かってきた気になってたが、まだまだ、こんな基本が分かってないんだ。
条件として、12AX7は0.6mA流す、負荷抵抗は100kΩ、カソード抵抗2kΩとする。
IP0.6mA、RP100kΩより、EP152Vとなる。
IP0.6mA、RP100kΩ、EP152Vより、ΔEb(?)60VなのでEbb212Vとなる。
・・・でも実は二段目カソホロのEgは設計値が112Vなんだよな。
これで調整するか。