タロットカード殺人事件
2006年/イギリス
久々、ユーモアたっぷりのW・アレン作品
shinakamさん
男性
総合 80点
ストーリー 80点
キャスト 85点
演出 85点
ビジュアル 80点
音楽 80点
ウッディ・アレンが英国に場所を移し、お気に入りのスカーレット・ヨハンソンを起用した第2作目は、ユーモアたっぷりのミステリー。
米国の大学生でジャーナリスト志望のサンドラ(S・ヨハンソン)は夏休みを利用してロンドンへ。三流マジシャン・スプレンティ(W・アレン)の舞台で<タロットカード連続殺人事件の犯人はピーター(ヒュー・ジャックマン)である>とマルコム記者(イアン・マクシェーン)の亡霊に特ダネを伝えられる。
墓場のシーンで始まる冒頭といい一見アガサクリスティのミステリー映画を思わせるが、実際は機関銃のように台詞を連発するお馴染みのコミックである。殺人や死体がまるっきり出てこないのもW・アレンらしく、殺伐とした世界をユーモアで包み込んでいる。NYからロンドンへ拠点を移した彼は、前作のシリアスな?コメディから本来の姿へ戻り、自らも出演して健在振りを見せた。ただし字幕が多くて台詞を追いかけるのが大変。英(米)語が堪能ならもっと面白い筈なのが残念だ。
S・ヨハンソンも期待どおりコメディに適応していて、将来M・モンローに匹敵する女優になれるのでは?H・ジャックマンも貴族らしい凛々しさがあり、悪役らしくないところがイイ。
音楽は、誰でも知っているチャイコフスキーのバレエからポルカ・ラテンでテンポを大切にしている。