晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『老人と海(1958)』 80点

2006-02-28 11:15:07 | 外国映画 1946~59




老人と海(1958)


1958年/アメリカ






ヘミングウェイの名作を正攻法で映像化





プロフィール画像

shinakamさん


男性






総合★★★★☆
80



ストーリー

★★★★☆
85点




キャスト

★★★★☆
80点




演出

★★★★☆
75点




ビジュアル

★★★★★
80点




音楽

★★★★☆
80点





 アーネスト・ヘミングウェイの名作を「OK牧場の決闘」(57)などのジョン・スタージェス監督で映画化。主演の老人・サンチャゴをスペンサー・トレイシーが演じ、ナレーションも務めている。カリブの海と朝焼けの美しい映像はジェームズ・ウォン・ハウの撮影。壮大な音楽のディミトリ・ティオムキンはオスカーを受賞している。
 老人はメキシコ湾の漁師でいつも彼を尊敬する少年(フィリッペ・パゾス)と漁に出ていたが、少年は両親の言いつけで切り離されてしまう。独りで漁に出ることになった老人は、仕掛けた網にとてつもない重さを感じる。それからはカジキとの3日3晩の死闘が続いて行く・・・。
 当初予定していたフレッド・ジンネマン監督が降板したため、J・スタージェスにおはちが回ってきた。ナレーションを交えながら奇をてらわず男の究極のロマンを正攻法で描いている。
 若い頃は正直退屈したが、年を取ると主人公に共感できるように。そして老人を尊敬する少年がいじらしい。
 S.トレイシーも殆ど出ずっぱりで、漁師としての誇りと老いを実感して行く男を見事に演じている。
 原作同様これだけ骨太の作品に仕上がったのは、映画ならではの映像・音楽・演出・演技によるもの。もう一度原作を読み直したくなるような作品だ