西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

市内NPO法人で明らかになった、4000万円の補助金不正受給。その背景にある、市の補助金審査体制の重大な問題とは!?

2018-11-21 16:39:35 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

また、こんな話が...
  ↓
障害者支援のNPO法人 約4000万円を不正受給@テレ朝ニュース


以下は、本日付け産経新聞Webニュース。

  ↓

身障者ホーム運営のNPO、補助金4300万円不正受給

 兵庫県西宮市は20日、身体障害者が共同で生活する「生活ホーム」を運営する同市のNPO法人「西宮がすきやねん」(吉田知英理事長)が、少なくとも平成25年度以降、利用人数の水増しなどで市の補助金約4300万円を不正受給していたと発表した。市は同法人に今年度末までに全額返還するよう求めている。
 生活ホームは、家庭で介護が困難な身体障害者らが、地域のマンションなどで指導員による援助や介護を受けながら生活する住居。市生活支援課によると、同法人は16年に設立。生活ホーム事業を市内2カ所で実施し、運営費や住居の借り上げ費などとして22年度から年約830万円の補助金を受け取っていた。
 今年8月の市の監査を機に、利用実体のない人の名前を使うなどし、利用人数や日数の水増しをしていた不正が発覚。不正受給した補助金は人件費などに充てていたという。市はこれまで一度も帳簿の確認や現地調査をしていなかった。
 同課は「22~24年度は書類が残っておらず、不正の有無が確認できない。今後は定期的な現地調査を徹底したい」としている。
 同法人の吉田理事長は「だます意図はなかった。結果として利用実績が市の基準に満たなかった」とコメントした。


当該NPO法人が行った行為の悪質性は言うまでもありませんが。
私の立場から、もひとつ気になるのは、記事中にある
------------
●監査を機に、~中略~ 不正が発覚
●市はこれまで一度も帳簿の確認や現地調査をしていなかった
------------
という部分です。

「監査を機に」と言いますが、市が行う監査は書面を中心とした、
ごく一般的な審査が中心。
そこで発覚するような不正が、これまであぶりだされることなく、まかり通ってきたということ自体が問題だと思うんですよね。
実際、事件の発覚を受けて、件の「身体障害者生活ホーム運営費等補助事業実績報告書」を確認したところ、提出が求められている書類には
----------
●利用者を確認するための書類添付が義務付けられていない
 ⇒そもそも施設利用者が存在することを証明する書類さえない...
●利用者の利用実績についての、本人確認が義務付けられていない
 ⇒施設側が月ごとの利用日数、入居日・退所日を記入して提出するだけでOK...
----------
という形になっていることが分かりました。
これって制度を悪用しようと思えば、きわめて容易にできる仕組みですよね。。。

加えて問題なのは、このような不正行為が明らかになっても、何ら罰則がないこと。
例えば、市が行う工事に関連する業者が不正行為を行っていたことが明らかになった場合、一定期間、市が行う工事の入札に参加できなくなるなどの罰則があります。
ところが補助金については、そうした規定さえありません。
ここらへん、早急に見直すべきだと思うんですよね。

過去にも、障害者支援を行うNPO法人に関連しては、大きな問題となった事例がありました。
  ↓
事実であれば、「障害者への報酬を中間搾取!」はアカンでしょ。。。きちんと監査できていなかったという市の責任も含め、今後の展開を注視してまいります!@2017年4月のブログ
  ↑
こうしたことも含めて考えると、とりわけ福祉関連の補助金等について、
----------
●申請・審査書類の様式の見直し
●現地確認も含めた状況確認の徹底
----------
といった対応を、担当部局はもちろん、市全体として徹底して進めるべきだと思うのですよ。
なんか他にも、同様の事例があるんではなかろうか…という気がして仕方ない。。。

この分野、多くの方々の善意によって、支えられていることは間違いありません。
一方で、それを慮って運用をゆるくし過ぎてしまえば、このような問題が発生する可能性は高くなります。
そこらへん、きちんと考えながら、二度と、このような問題が起きることのないように対策を講じていかなければなりません!

引この問題についても引き続き、意見・提言など、行ってまいります。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。