西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

財政難の中、国・他市に比べても甚だ手当が充実している西宮市。ようやく見直しに取り組む意思が示されましたが...

2024-09-06 09:13:03 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

現在、9月議会×一般質問真っ盛り。
なのに、6月議会での一般質問のご報告がまだ終わっていないのは、私なりにはまあまあレアな感じなわけで、さっさと進めなければなりませんね。
というわけで、早速どうぞ。

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3月議会での代表質問において「さらなる給与制度の適正化を図る必要があり、国や近隣都市と均衡を失している制度などについて見直す必要があると考えております」という答弁がありました。
よって各種手当について5点、質問します。

【質問①】
持ち家の世帯主に対して、住居手当を支給しているのは中核市62市中、本市を含めて3市だけ。
国も持ち家の世帯主には住居手当を支給していないが、これは均衡を失していないのか?
  ↓
【答弁①】
住居手当については、令和6年7月1日より、世帯主に対して支給していたものを、世帯主のうち、借家と借家以外で異なる支給額とする見直しを行うこととしております。
これにより、人件費の大幅な削減が図られ、令和7年度には国と同様の制度を導入した場合と同じ財政効果が生まれるものと考えております。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、国や近隣他都市との状況を踏まえると、見直すべき課題が残っていると考えております。

【質問②】
係長級より下の主任・班長に対しても、主任には月額15,000円、班長には月額12,000円の給料の調整額(≓手当)が支給されており、その総額は年間・約5千万円に上る。
同様の手当を支給している自治体自体が稀な上、支給している秋田市・枚方市・姫路市でも支給額は月額1,500~3,000円程度だが、これは均衡を失していないのか?
  ↓
【答弁②】
主任級及び班長級に支給している給料の調整額については、主任・班長以外の職員とは異なる監督職の職責を担いつつ業務に従事しているため、職責の差に応じて支給しております。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、他都市との均衡という観点を踏まえると、課題があると認識しております。

【質問③】
特殊勤務手当については、昨年6月議会で
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●し尿処理業務はすべて民間へ委託されており、市の職員の主な業務は委託業者の指導監督のみにも関わらず、手当を支給しているのは不適切
じんかい収集業務・葬儀作業従事業務等は、民間事業者に比べて基本給部分だけでも圧倒的に高い中、更に手当を支給することには説明がつかない
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等、詳細に問題を取り上げ、「見直しの必要性について更なる検討を行う必要がある」との答弁があった。
一年経ち、「更なる検討を行」った結果はどうか?
  ↓
【答弁③】
特殊勤務手当については、業務の特殊性や困難性などを勘案して支給しておりますが、特殊勤務手当の趣旨や国・他市との均衡等を踏まえ、個々の手当について必要性や額の妥当性を検証したうえで、見直しについて取り組んでまいります。

【質問④】
期末・勤勉手当、退職手当の算定方法に国と異なる部分があり、国と同一の方法で算出した場合と比べると、年間1億円近く、支出額が多い計算となる。
これは均衡を失していないのか?
  ↓
【答弁④】
期末勤勉手当及び退職手当の一部の算定方法については、議員ご指摘のとおり、国や近隣他都市との均衡という観点を踏まえると課題であると認識しており、結果として人件費の増の要因につながっていると考えております。

【質問⑤】
本年3月の代表質問において、市は「国や近隣都市と均衡を失している制度などについて見直す必要がある」と答弁している。
①~④で取り上げた内容について、速やかに見直すべきと考えるが、市の見解はどうか?
  ↓
【答弁⑤】
本市の厳しい財政状況を踏まえ、令和6年2月に財政構造改善基本方針の大枠をお示しし、収支改善を目指すべく、様々な取り組みを行うなかで、人件費の削減についても早急に取り組まなければいけないと考えております。
議員ご指摘の各種手当等の見直しについても課題であると認識していることから、関係職員団体とも協議しながらすすめてまいります。

【意見要望】
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●「住居手当については」「国や近隣他都市との状況を踏まえると、見直すべき課題が残っている」
●「主任級及び班長級に支給している給料の調整額については」「他都市との均衡という観点を踏まえると、課題がある」
●「期末勤勉手当及び退職手当の一部の算定方法については」「国や近隣他都市との均衡という観点を踏まえると課題であると認識して」いる
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とした上で、「人件費の削減についても早急に取り組まなければいけないと考えております。議員ご指摘の各種手当等の見直しについても課題であると認識していることから、関係職員団体とも協議しながらすすめてまいります」とのことでした。
加えて「特殊勤務手当については」「趣旨や国・他市との均衡等を踏まえ、個々の手当について必要性や額の妥当性を検証したうえで、見直しについて取り組んでまいります」とのことでした。
一定、納得できる答弁だと受け止めています。

一方で、これらの問題の多くは、過去から私が追及してきた内容です。
今回ようやく、市として均衡を失している面があることを認め、見直しに取り組む意思が示されましたが、はっきり言って遅すぎます。
このような姿勢こそが、本市財政が危機的状況に陥った最大の要因だと私は考えており、本来であれば、そこについての見解を市長に問いたいところですが、別の角度から質問します。

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内容は無事、配布も完了した市政報告最新号でお知らせしたものですね。
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6月議会一般質問のご報告シリーズ、あと一回で終わりますので、最後までお付き合い下さいませ。
それでは失礼いたします。