tyakoの茶の湯往来

日常生活の中から茶道の事を中心に、花の事、旅の事、そして、本や写真の事など、気ままに書いて見ようと思ってます。

春の茶会in軽井沢 続き

2012-05-22 17:24:59 | 茶の湯
今日は予報の通り午後から雨になりました。最近の天気予報は予報を越えておりますから、報道されている事は素直に聞いた方がよろしいかと思っております。

さて、軽井沢茶会ですが、待合での様子までで終っておりますので、その続きです。

    

床の間の飾り

床の間には、裏千家前家元鵬雲斎大宗匠筆の「薫風自南来」の一行。堂々たるお筆のお軸に圧倒されるような気すら覚えました。
目を転じると点前坐には、切り合せの風炉釜。源氏棚に膳所芋頭の近江八景。そして、御所車蒔絵の平大棗が堂々と据えられておりました。



点前坐

お点前が始まるまでに、これだけの道具組を拝見すれば、今日の席主の趣向は、神妙に始まりを待っている私達にも少しは解り始めました。

お菓子が運ばれ、お点前が始まると、会記が出されて回って来ました。これを見れば大体の趣向が解りますので、後は、席主と正客との問答を聞いていればすべてが理解できます。お茶会で一番楽しいひと時かも知れません。

今回の茶会の趣向は、葵祭りに寄せて(源氏物語より)という事でした。



会記

会記は、古く利休さんの頃から茶会の記録として残っており、それぞれの時代の茶人達の茶会の記録が、茶会記の本になっているほどですから、それを見れば当時の茶会の様子が垣間見えるのですが、中々難しい・・・。
それでも会記を眺めていると、遥か遠い昔のお茶会が頭の中におぼろげながら想像できますから、それはまた楽しいものです。



名碗の数々

最後に、並べられた名碗です。弘入・即全・久宝。そして、淡々斎の茶杓・御所車蒔絵棗が並べられて、拝見させていただきました。どれをとっても名品ばかりです。



花入は淡々斎の一重切 花 ユキモチ草

忘れてはならないものが、床の間のお花です。席主の話ですと、前日まで綺麗に咲いていた「シラネアオイ」が、今朝になって散ってしまったとかで、急遽ユキモチ草になったそうです。

この花も、別名「カンキ草」と言われているほど珍しい花ですので遜色ありませんが、テンナンショウの仲間ですので、嫌う人も居るらしい・・・。



山つつじ

茶会が済んで庭に出ると、そこはまた、別の美しさがあり、典型的な茶庭ですが、ところどころに真っ赤な山つつじが配され、見事な調和となって見る人を和ませております。

爽やかな緑に囲まれた軽井沢でのお茶会は終り、ほんわかとした気分で家路に着きました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日は、この話題でしょう。 | トップ | 「ある禅者の夜話」 紀野一義著 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。