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好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「エイジ」~思春期の心と体のアンバランスさ、そして・・「その気」は誰にでもあるのかも~

2014-05-21 02:04:47 | 



重松清「エイジ」読み終わりました☆



重松さんにハマって


最近は重松さん作品ばかり読んでる私。



今回のこの作品は


本当にいろんなことを発見できた作品でした。




主人公は中2の「エイジ」



バスケ部に所属していたエイジ



だけど成長期の膝の痛みで


バスケ部を休部することになる。



その時の友達とのいさかい・・



そして


「いい家族」が鬱陶しく感じる



いやらしい夢を見て


夢精してしまう自分。。


母にそれを知られたくなくて


声を荒げる自分。。



そんな自分が嫌でたまらなくなる自分。。




毎晩連続しておこる通り魔事件。



女性ばかりが傷つけられる犯行。



そして


その犯人が


捕まった。



それが



クラスメイトの「タカやん」だった




特に目立つことのない



ごく普通の生徒。



エイジとは


特に仲が良かったわけでもなく


言葉もほとんど交わすことがなかった。



タカやんが犯罪者になったことで



エイジは



タカやんの気持ちを考えてみる。



犯罪を犯したときのタカやんの気持ち



最初は


想像しても・・



ピンとこない。。



わからない。。



なんであんなことをしたんだろう?




他人事だった!!




自分には




ありえあない



そう思っていたエイジ。



だけど・・


タカやんの気持ちに迫っていくにしたがって・・



育っていった想像力




エイジの中に眠っていた




「その気」が暴れ出す




そして・・



エイジは頭の中で



何人もの人たちを傷つけ・・血まみれにしてしまう!!



そんな暴れ出した「その気」が怖くて・・


隠し場所がわからなくなって・・



エイジは学校から「キレる」・・



脱走する!




そして・・



「その気」を何とか収めていく





自分の中に



「その気」があることを確認したうえでそれを奥深くに沈めるエイジ





そして


エイジは


タカやんじゃない!



タカやんは



エイジじゃない!



そんな当たり前に思えることを



確認していく。







私はこれを読んで思った。



「その気」は誰の中にもあるんじゃないか?



そんな風に。



犯罪者がしたことを



「なぜあんなことをするんだろう?」



そんな風に他人事・・


自分には関係ないこと・・


そう思うかもしれないけど・・



誰にでも


「その気」は潜んでいて・・


それが顔を出すことが



あるのかもしれない!!



「その気」があることを認識することによって



逆に犯罪は防げるのかもしれない。



そんな風に思った。




そして・・


思春期の男と女の体の違い。。



それが改めて


なんとなくわかった気がする。



私は女だから


男の体のことは解らない。



だけど


これを読んだことで



中学のころの


男子同士の取っ組み合いの喧嘩や



弟が私と話してくれなくなったこと


壁に穴を開けてしまったこと




そんなことが



今なら



少しわかる気がする



それだけでも


ちょっと成長かな




重松さんの作品は



深い~









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