長嶋有「もう生まれたくない」読み終わりました。
タイトルを見て読んでみることにしました。
一体どういう事なんだろう?
でも読み終わってからもそのことについて考えてしまった。
何度も繰り返し頭の中で
登場人物のことを思い
起きた出来事を考えた。
そして
後からじわじわくる
自分が生きているということ
死にゆくこと
そんなことを考えさせられた。
震災後
春奈・美里・神子の三人の日常は
偶然もたらされた訃報に寄って変わっていく。
人の死・・
それは近しい人はもちろん悲しみに暮れる。。
でも
有名人やちょっと見知った人の死
それもまた「死」は人の心にダメージを与える。
それぞれの場所で知る「訃報」
その状況や一緒にいる人などに寄っても
受け取り方は変わるだろう。
人はちょっとしたきっかけで
行く道を変えてしまうこともある
そんなんことも思った。
この感想をどういう風に書こう?
そう悩んだ私
それもこの小説に出合い
再び「その人」の死に触れ
考えさせられる。
人の縁の不思議
天災や不慮の事故で亡くなった人
病気で亡くなった人
自らの手で自分を亡くしてしまった人
運命?
天命?
死はいろんなことを考えさせてくれる
自分が生きていることの意味
普段は考えないようなことを
じっくりと考える。
後からじわじわ~
それがこの小説の読み方なのかもしれません。
感じ方は人それぞれです。
私はそんな風に思いました。
空母に郵便局がある事
そんなことも勉強になりました。
郵便局に投函された手紙は
空母が着岸しない限り届ける事ができない。
なのに投函されてポストの中で
その手紙は待ち続ける。
なんだか今のスピードの時代に
それを考えるとすごく不思議
でも
そういう「待つ」という時間が
「思いの重み」を作っていくのかもしれません。
そんな手紙をもらったら・・
きっとすごくうれしいだろうなぁ
じっくりと
じんわりと
人の思いを感じる時間
今私たちに足りないのはそんな時間かもしれません。
あなたはこれを読んで
どんな感想を持つのでしょう?
それも聴いてみたい気がします。