朝倉かすみ「平場の月」読み終わりました。
なんとも・・
いつまでも余韻の残る作品でした。
読み終わってからこんなにも
ずっと考えてしまった作品は珍しいかもしれません。
それというのも
やっぱり
「須藤」と「青砥」の関係が
すごくよかったからかもしれないなぁ。
若い時の恋愛とは違う。
「恋愛」と呼べるのかもわからない関係
それは「須藤」と「青砥」だから
生まれた関係なのかもしれないなぁ。
そんなことも思った。
もし自分が須藤だったら?
こんな風に強く
「太く」いられないんじゃないかと思う。
そんな「太い」須藤葉子
中3の時青砥は須藤に交際を申し込み
断られる。
しかし!
頬を重ねてしまった青砥
その時須藤はこぶしを握っていた。
それきり年月は流れ
須藤と青砥はそれぞれの道を歩む
別々の人と結婚し
青砥は妻と離婚
須藤は夫と死別
そんな二人が偶然出会う。
50代になった2人
多くの年月が流れても
須藤は相変わらず太かった
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何事にも動じず
自分の信念を貫く
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そんな太さが須藤にはあった。
青砥も須藤も
心の片隅には
ずっとお互いがいた。
青砥は自分だけだろうと思っていたけど
須藤の中でも
青砥の存在は大きかったようだ。
それを青砥は須藤の妹から聞くことになる
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須藤が病を患い
そのことで妹と会ったとき聞かされる。
そう
須藤の病が
青砥と須藤を近づけていった。
そして・・
須藤のしぼんだVサインを見破れず
青砥は間違った選択をしてしまう。。
そして
須藤の「太さ」が
青砥を遠ざけてしまう
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お互い大切な人だった。
そのままの関係でいたら。。
青砥の後悔は止まらなかった。
須藤から聞いた
その「太さ」の理由となる家族のこと
そして
自分自身を許せないと語った須藤
青砥に寄り掛かった少ない時間を
須藤は一生分の「幸せ」と思っていたに違いない
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幸せって何だろう?
きっと須藤にはその時間がすべてだったんだろう。
そんなことを思った。
青砥から送られたネックレス
それを見つけた時・・
青砥は須藤の太さを再確認して
2人の関係がしっかり根を張っていたことを知る
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あの日重ねられた頬は
実を結び
花が咲き
そして
朽ちたように見えて・・
しっかりまた種を落としていた。
青砥と須藤はそんな関係のように思えた。
燃えがるような・・
はなくても
お互いを思いやる
静かに根を張った関係
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それってなんだかいいなって思った
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「須藤」「青砥」って最後まで呼び合った2人
なんかいいなぁ
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