読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

朝井リョウ「風と共にゆとりぬ」~自虐ネタ満載のエッセイに笑いが止まらない!~

2018-09-30 03:40:45 | 
朝井リョウ「風と共にゆとりぬ」読み終わりました。



タイトルが面白かったので読んでみたら~


「エッセイだったのね!」


・・・と読んでみて初めてわかった!笑



でも


読んでよかった~♪



だって


めっちゃ面白かったんだもん



へぇ~!


朝井さんってこういう人だったんだぁ~って



作品を読んでるだけじゃ分からないことが


沢山わかって楽しかった



作家さんのエッセイを読むと


作品を読んだときに


グッと距離が縮まったような気がして


作品にも味が感じられる



だから私は作家さんのエッセイを読むのが好き



これからは朝井さんの作品を読むとき



味わい深くなると思います




朝井さんの持病・・


痔病のことや



家族でハワイに行った時の


何とも味気ない?


面白すぎる話


お姉さんに頭の上がらない朝井さん



学生時代バレーボールをやっていて


今もバレーにかかわってること


バレーがやりたくて


ビーチバレーをやった面白エピソード☆



作家の柚木麻子さんと知り合いの結婚式で


踊るために練習を積んで挑んだ話



柚木さんとそんな関係だったとは


柚木さんの作品も好きでよく読むので


なんかうれしくなってしまった



「肛門記」なる


肛門の手術をした時の話は



面白いやら・・



切ないやら・・



でもやっぱ笑えた!




直木賞を受賞して


その後会社員との兼業を止めて


会社を辞め「枠」から飛びだした時の


今までとの違いを感じたこと。



面白いだけじゃなく


作家としてだけ生きていく決意や不安。。



この1冊からいろんな朝井さんが感じられて


読みどころ満載です



朝井さんも文章中で勧めていたように


このエッセイの前に出版した


「時をかけるゆとり」も是非読んでみてほしい!


・・・ということで


今それを読み始めたところです。




「風と共にゆとりぬ」で出てきた



面白い風変わりな眼科医の話の


「前編」が読めるようなので楽しみです~



読んでいると・・



思わず吹き出してしまうところが多々あるので


人が見てる場所で読むときは



要注意







朝井リョウの人となりを知るのに


これはいいですよ~!



ファンの方もそうでない方もぜひぜひ







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真保裕一「赤毛のアンナ」~赤毛のアンのような恵まれなくても明るさを忘れず人の幸せを優先するアンナが人を刺す?!

2018-09-26 02:29:31 | 
真保裕一「赤毛のアンナ」読み終わりました。



この主人公「アンナ」は


赤毛で天涯孤独。。


赤毛のアンと自分をだぶらせて


アンのようになりたいと


明るく元気に振る舞う



いつも自分より


人の幸せを考え


時には自分がそのために犠牲になることをいとわない!



そんなアンナが・・




人を刺してしまう事件を起こす



同じ施設で育った「こずえ」



高校の同級生だった「理世」



この事件を知る前


ずっとアンナと疎遠になっていた。



それは2人ともアンナに後ろめたい思いがあるからだった。



こずえは


里親が見つかり自分だけ恵まれた生活をしていること。



そして


理世は


高校時代アンナへのヤキモチから・・


嫌がらせをしてしまったことの罪悪感から。




アンナの事件がなかったら


会うこともなかったこずえと理世




アンナのかかわった人たちが・・



みんな口をそろえて


「アンナが理由もなくそんなことをするはずがない」


と譲らない強い思いを口にする



アンナのために



みんなが心をひとつにして




協力する



そんな強い思いが集結したのは



やっぱり


アンナが



みんなに与えた




愛情



なんだと思う。





父が早く亡くなり



母とアンナ2人で生きていかなければならなかった。



その母の死・・



そして



母の交際相手の死。。



アンナが浴びた



世間の黒い噂



8歳で天涯孤独になり・・



ひとりで生きていかなくてはならなくなったアンナ




どこでも明るく振る舞っていたアンナが・・



心の奥底に抱えていた



くらーい・・



おもーい・・



そんなものを隠すのに必死だったこと。。



それを


この事件が明らかにしていく!!




友達は



会っていた時間の長さじゃない。




「太陽と月のあらん限り、腹心の友に忠実である」



そう誓い合ったアンナとこずえ



ずっとこずえの心の中にいたアンナ




本当にピンチの時に



何ができるか?



それを考えて行動してくれる。



それが


本当の友達なのかもしれないね。



そんなことを思った。



どんなアンナも受け止めてくれる。



もう無理なんかしないで!


自分をさらけ出して!


こんなにも思ってくれる


たくさんの力強い味方たちがいるのだから



そう応援したくなる




どんな暗闇にも



必ず「光」がある



なんかそう信じられる気持ちになる作品でした













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小川糸「にじいろガーデン」~性別や血のつながりを超えて「夫婦」「家族」になっていく☆~

2018-09-21 02:49:32 | 
小川糸「にじいろガーデン」読み終わりました。


なんでこれを読もうと思ったかといえば


小川糸「犬とペンギンと私」という本の中で


小川さんがこの「にじいろガーデン」を


自信作だと言っていたので^^



人が人と惹かれあうことって・・


どうしてなんだろう?



泉ちゃんとおチョコちゃんは


女同士だけど惹かれあった



世間からは


そういう関係はなかなか認めれにくい。。



男と女のカップルは普通で・・


女と女のカップルは普通じゃない



そう決めつけられてしまう。



否定し続けられることで・・


そういう人たちはどんどん隅の方に追いやられ・・


堂々とそれをいうことがなかなか出来ない。



泉ちゃんは男性と結婚し子供をもうけた。



しかし・・


上手くいかなかった。



離婚・・



そんなときおチョコちゃんと運命的な出会いをする



今まで自分がそっち側だとは思っていなかった泉ちゃん



自分がおチョコちゃんに惹かれていることに驚く



グイグイくるおチョコちゃんを


受け止めてしまう泉ちゃん


大分年下で・・


同性のおチョコちゃんに


バツイチ子持ちでアラフォーの泉ちゃんは惹かれるのだった。



一方おチョコちゃんも


一目会ったその日から


泉ちゃんに恋をする



おチョコちゃんは自分がレズだということを


親に拒否され・・



死を選ぼうとしていた



そんな自分を止めてくれた泉ちゃんに



2人はその流れで駆け落ちをする。



泉ちゃんの息子「草介」も連れて



マチュピチュ村を自分たちの安住の場にする☆




しかし・・



2人の関係は隠しつつ。。



好奇の目を向けられつつも家族3人で始めた生活に満足する




このまま上手くいくはずだった3人家族の生活



しかし!



おチョコちゃんの妊娠が発覚



えっ?


誰の子?



勿論泉ちゃんの子であるはずがない!



浮気?



問いただす泉ちゃん!!




おチョコちゃんは


泉ちゃんと出会う前に


自暴自棄になりそうなってしまった相手が




でも結局泉ちゃんはそんなおチョコちゃんを許し



お腹の赤ちゃんを産むことになるおチョコちゃん



生まれた赤ん坊は女の子



草介の命名で「宝」となる




4人家族になった「高島家」



村の人とも徐々に打ち解けていく☆



泉ちゃんとおチョコちゃんの関係もカミングアウトし



高島家は平和な暮らしを得た。



しかし!


おチョコちゃんの病気が発覚




いつも相手のことを・・



家族のことを思う高島家




性別も


血のつながりも





家族には関係ない




そういうことなのかもしれない。



誰よりもお互いのことを思いやれる!



これはもう本当の家族でしょ



宝がおチョコちゃんに


「ママたちの役割ってなんだろう?」


「だって同性愛者はどこにだっているでしょう?

 つまり神様は何らかの意図を持って、

 そういう人たちをあえて作っているわけじゃない?

 だったらその目的って何なんだろうって思うの。」



そう聞く。



泉ちゃんが代表して答える。



「役割って言葉が、以前は否定的な響きにしか聞こえなかったけど、


 最近はすごく肯定的に感じるようになったの。


 使命って言葉のニュアンスに近いのかしら?

 
 同性愛ってひとくくりにしちゃうと難しいけど


 少なくとも私やおチョコちゃんに与えられた使命って考えると


 それはね、たぶん、いたわるってことだと思うの。


 うちらは、世の中のはじっこで生きてるから、


 そういう少数派の人たちの気持ちが理解できる。


 だからその分、優しくなれるの。いろんな弱い人の立場が、わかるから。」



と。



レインボーフラッグを掲げる「ゲストハウス虹」



高島家をそうした泉ちゃんとおチョコちゃんの思いがそこにあった



どんな境遇の人でもくつろげる場所☆



2人だからできた場所なんだなって思った。



世の中にはいろんな人がいる。



そして


自分の居場所を失くしている人たちがいる。



その手助けはできないかもしれないけど



そういう人たちがいること。



それが自然に受け止められる自分でいたいと思う。




何が普通で・・



何がそうじゃないんだろう?




自分が自然体でいられる☆



そういう世の中になったらいいなって思った




その人の気持ちを理解するのは難しい・・



でも


分かろうとする努力はしたいと思うよね^^




おチョコちゃんが最期に見たのは


高島家の「虹」だったのかな





















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「星野道夫 永遠のまなざし」小坂洋右・大山卓悠・薯~ヒグマに詳しいはずの動物写真家がなぜ?クマに襲われたのか?!

2018-09-14 03:30:02 | 
「星野道夫 永遠のまなざし」読んでみました。


普段フィクションの物語しか読まない私。



その私が


なぜこの本を読もうと思ったか?



それは


竹内真「図書室のキリギリス」の中で


学校の図書室の司書を務めることにった詩織が


高校1年の読書をほとんどしないという「大隈くん」に


星野道夫の作品を勧めていた。



そして


ヒグマになれていたはずの星野さんが


なぜヒグマに襲われて亡くなることになったのか



それを言っていたんです。



それがずっと気になっていて。



それで図書館で星野さんの作品を探していたら・・


コレがあって。



他の作品は無くて・・



これをパラパラめくってくと・・



星野さんの死の真相を


友人たちが調査して書いた本らしいことが分かった。



なので借りて読んでみることにしたの。




アラスカに住み


ヒグマの写真を撮り続け


何度もヒグマに遭遇して襲われることは無かった。



ヒグマになれていたはずの星野さんは



ロシアのカムチャツカで



一人テントで寝ているところを



ヒグマに襲われ連れ去られ・・



後に遺体が発見される!!




テレビの特番の取材で同行していた星野さん



その現場にいたスタッフの話に・・



友人たちは疑問を抱いた。



星野さんが言うはずのない言葉を言っていたという。




本当のことが知りたい



その友人たちの執念が


10年と言う時を経て



調査しこの本を出版するに至ったらしい。




「野生のクマは人間を襲わない」



それは



こちらが恐れているように・・



クマの方も人間を恐れているから。




しかし事故は起きた!




人間を襲う異常なヒグマが襲った!!



そのように報告されていたが・・



それに納得できなかった友人たち。



そして



星野さんを襲ったクマは・・



実は




餌付けをされていた




・・・という驚くべき事実をつかむ。




人から餌をもらい・・



人慣れしたクマは



人間を恐れなくなる。




星野さんたちのキャンプに連日現れ



追い払ってもなかなか逃げないヒグマ



そんなからくりが潜んでいようとは!!




星野さんも



スタッフも



このクマの異常性に気づかなかったのか?




星野さんが気づかないはずがない!



なのに


なぜ星野さんは一人でテントにいたのか?




本当のところは・・



星野さん本人にしかわからない。。




最期の瞬間!



星野さんは何を思ったのだろう?



どんな絵が焼き付いたのだろう?




野生動物と共存して行くことの難しさ。。



距離の取り方を間違えると



怒り得る事。。




自然を愛し



動物たちを愛した



そして



愛されるべき人柄だった



そんな星野さん




友人たちの薯は


後半は


星野さんのそんな人柄にまつわるエピソードを添えている。




好きになった場所が自分を受け入れてくれるかどうか


それが分かるまでジッとそこで佇む


そしてその場所と一体になれたときカメラを取り出す




自然に対して真剣に向き合う姿がそこにあった。



そんな星野さんの遺してくれたものが



星野さんにかかわった人たち



そして


まったくかかわっていない私たち読者の心にも


それが伝わって残っていく。



それってスゴイなぁ~。



短くてもしっかりと足跡を残した人生




人はどれだけ生きたかじゃなく



どれだけの足跡を人の心に残せるか?



じゃないかって思った。




私と星野さんの出会いも



きっと出会うべくして出会ったのかも



本がつなげる人と人


本の力にも


あらためて感謝☆









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竹内真「図書室のピーナッツ」~キリギリスだった詩織が図書室でやる気が実り♪やがてその花は実になっていく☆~

2018-09-11 03:13:26 | 
竹内真「図書室のピーナッツ」読み終わりました。



これは


「図書室のキリギリス」の続編です。



離婚して手に職を持たない詩織が



友人の紹介で高校の図書室の司書になる。



そこで詩織は



生徒たちとの交流で本にかかわるこの仕事が



とても好きになる。



一見やる気のない司書の資格を持つ若森



その良さを発見したり☆



本を読まない生徒に本の楽しさを伝えて



本に興味を持ってもらったり


そんな毎日を重ねるうちに



もっと自分にできることは無いか?



もっと学校の図書室をよりよくするためには?



そう考えるようになる



そして



本格的に司書の資格を取るための勉強を始める。



1年契約だった図書室の司書



詩織のやる気に比例するように



仕事も更に契約更新される☆



そして


生徒の疑問に答えようと



市立図書館に足を運んだ時



司書の「山村」(男性)に出会う



そして


山村と・・


詩織が隠し持っていた



不思議な力



・・を共有できることになる



そして・・


2人は更にいい関係に





キリギリスだった詩織



何事も



真剣に取り組むことが無かった。



しかし


直原高校で図書室の司書になり



そして



そこで出会うたくさんの生徒や先生



いろんな人に種をもらう



そして



その種を開花させ・・




やがて



花は落ちて・・




土の中で実をつける




落花生のような詩織




あ~



このタイトルはそういうことだったの



…と納得してしまった。




あの「スヌーピー」が出てくる



「ピーナッツ」の本の話も出てくるよ



それともかけてあるのかも




謎の正体をつかむため



いろんな角度から攻めていく生徒たち




そして



時にまっすぐなゆえに・・


逆に歪んだ見方をしてしまうことも。



決めつけ・・



それはちょっと怖い気がする。



今回若森先生はとてもいいことを生徒に言う。




「あまり自分の考えに固執しないで、時々違う見方をしてみたり、

 他人の立場で考えたりってのも大事だと思うわけです。」




それだけが全てではないということ。



結構のめり込んじゃうと危険だよね




みんなが1つのことを考えて



意見を出し合い考える



そういうことって大事なことだって思う。



コレが正解☆



・・・っていうのは出なくても


「あ~こういう考え方もあるんだ」って


自分に柔軟性を与えてあげることが大事だなって。



それ以外は全て・・







そう決めつけてしまうことほど怖いことは無いよなぁ。。



そう思いました。



小沢健二の「うさぎ!」っていう本


読んでみたいなって思ったよ。



あの人本も出してたんだね。



多感な時期に本を読むことの大切さ


私ももっと知ってたらなぁ~


もっといっぱい読めてたのに~っ!



これからでも遅くないかな?笑




この作品の続編また出るかな?




詩織と山村さんのその後が気になります










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