読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「カシオペアの丘で(下)」~星は昼間は見えないけどちゃんとそこにずっとある☆~

2014-03-31 01:34:35 | 



重松清「カシオペアの丘で(下)」読み終わりました☆



あ~



幼馴染みっていいなぁ




ホントにそう思いました。



私には



故郷がない!



だから



そういう幼馴染みっていないから



余計にそう思うのかも






上でのストーリーをざっと・・




カシオペアの丘で


「いつかここに遊園地を作ろう!」



そう誓い合った


小4だった


トシ・シュン・ユウちゃん・ミッチョ。



しかし!



小5のとき



トシがシュンの目の前で崖から落ち



下半身不随に。




そのときに



トシから言われたシュンの祖父がしてきたこと。



それは



トシとシュンが生まれる前に起こった



炭鉱の火災事故



その火災を鎮めるために



シュンの祖父が下した判断で



トシの父は死んだ。




その時


母のお腹にいたのがトシだった。




初めて聞くことに



信じられないシュン。



しかし


その後


それが事実だとわかる。




シュンはトシと顔を合すことができず



北都の街を去った。




そこから29年



トシとシュンは音信不通であった。




しかし



「カシオペアの丘」の園長になったトシ



そして



トシの奥さんになったミッチョ



と再会することになる。




そのきっかけは



カシオペアの丘に来たことがあった



真由ちゃん



その子が殺されてしまった



そして



真由ちゃんのお気に入りだった「カシオペアの丘」



それがテレビで報道され・・



そして



シュンが余命を宣告された癌



そして



ユウちゃんとの再会




そして・・


真由ちゃんのお父さんである


川原さんとの関わり。



それが


今まで


故郷の北都には帰らない!



そう決めて


「倉田」の姓を捨て



奥さんの恵理の姓「柴田」になった



そんなシュンの心が



変わっていく。




そして


下では


29年ぶりの


トシとの再会を果たす。




トシは


そっけなく・・



あのころと変わらず



シュンを迎える。




ミッチョとシュン



この2人は



東京で大学が同じ



そして



男女の仲だった。




北都にシュンがきて



そんな事実が



トシと恵理にもわかってしまう。




トシと恵理の心の葛藤。。




そして



生まれなかった命。。




シュンが死へ向かうとき・・




トシへのシュンの気持ち



トシのシュンへの気持ち



ミッチョの・・



恵理の・・



川原の・・




そんなシュンに関わった人たちの気持ちが



放たれて。。




そして



許されていく。





許されるということは・・自分が自分を許すということ






シュンの祖父



倉田千太郎。。




その人もまた



許されたい・・



そう思っていたのだろう。




千太郎が建てた北都観音の本当の理由がそこに




シュンが確実に死に向かっていくとき・・



幼馴染みたちは



自分のできること



それを果たしていく。




シュンは言う



星は昼間は見えないけどちゃんとそこにある





シュンがいなくなっても



なくなるのではなく



そこに



ずっといる



みんながそんな風に思った。




ミッチョは思う。

 


傷つけて、傷つけられて、悲しい思いをさせて、悲しい思いをさせられて、

だからひとは遠い昔から星の物語を語ってきたのだ。





ひとを一度も傷つけることなく、誰かに悲しい思いをさせることのない人生は、

この世にあるのだろうか。

誰からも傷つけられたことがなく、悲しい思いを一度もしたことがない人生はー

よかったね、とは思うけど、幸せだったね、といえるのかどうか、わからない。




そうミッチョは思う。




シュンは幸せだった。



ミッチョもシュンに会えて幸せだった。



トシも・・



ユウちゃんも・・。




幼馴染みの



くっつきすぎない距離感



それがまたいい




こういう関係って・・



大人になってからの付き合いでは



できないよねぇ。。。




そんな4人をうらやましいと思う。




シュンの最後の時。。






これを読んだ時



あなたも



きっと



大事な何かがわかると思います







昼間の空を見て



星を思う~




















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重松清「カシオペアの丘(上)」~仲良しの4人の仲が引き裂かれた切ない理由~

2014-03-27 02:35:32 | 



重松清の「カシオペアの丘(上)」読み終わりました☆



図書館で借りたんだけど


どういう内容かよくわからずにタイトルで決めた



これが・・


読んでみると


なんとも


切ない話なんですよ~




北海道のちょうど真ん中当たりにある街


小4の仲良し4人組が集まった


その丘は


かつて炭鉱だった。



何十年もかけて山を削り取り


地面をえぐったくぼみの部分。


そこは何年か先には


ダム湖になる。


すでの工事は始まっていた。



その立ち入り禁止になっている丘。



満天の星空の下で



「カシオペアの丘」と名付けた4人。



将来


ここに


「遊園地を作ろう!」


そう誓い合った4人。



しかし



小5のとき



真実を知ったことで4人の仲は引き裂かれる




トシが母親のお腹にいるとき



トシの父親は


炭鉱の坑内火災で


命を落とす。



中の人たちを助けようと消防団だったトシの父親は中に入り。。



その火災をそれ以上広げないために



その事業をしていたシュンの祖父が



火災が起きたその穴をふさいでしまった。




そのことを知ってしまう2人




そして・・



そのことをトシから聞かされたシュンは



信じなかった。。




そして



目の前でトシが



崖から転落




車椅子の生活を余儀なくされる。。




シュンは何度も



トシに謝ろうと



病室に向かう・・



でも


それをトシの母親は許さなかった。




「人殺しの孫」



そう



トシの母親から言われてしまうシュン




トシの事故は



自分がやったことではない



だけど・・



元をただせば・・



やっぱり



自分が悪い。。




そう思いこんでしまうシュン。



トシが学校に車椅子で来たとき



シュンは逃げるように



札幌へ転校してしまう。




その後



29年!シュンはトシに会うことはなかった





北都・・



4人が夢を語ったあの街



あの「カシオペアの丘」にも




もう帰ることはない。




そう思っていたシュン。





しかし!!




シュンの病気が




トシとの再会をシュンに決意させる




シュンは余命を医師から宣告される。




「肺がん」に侵されたシュン。






ある事件がきっかけで



再会していたユウちゃんの協力もあり



シュンはトシに会いにいく。





再会したトシとシュンは。。。









今(下)を読み始めています。




続きが気になる!!






自分がしたことではないのに



そのことで引き裂かれてしまった幼馴染みの4人。




切ないよねぇ。。



神様というものが存在するなら



神様は酷なことをするよねぇ




でも



その「縁」



辛く悲しいものでも



4人が出会ったこと



それには



きっと意味がある




そう思う。





あ~続きが読みたい!!





では


また(下)を読み終わったらお会いしましょう
















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湊かなえ「往復書簡」~手紙のやり取りの中でわかっていく真実!!~

2014-03-21 13:29:23 | 



湊かなえ「往復書簡」読み終わりました。


手紙のやり取りの中で



解っていく真実



それにドキドキしながら読んでいった。



湊かなえならではの手法かな




十年後の卒業文集~


ここでは


高校の同級生が結婚して


その結婚式に出席した後


写真とともに手紙を出した悦子。



結婚式に出席していなかった千秋のことを


手紙を通じて消息を知ろうとする。



しかし・・


これには


裏があった。



結婚式に出席していたのは


実は「悦子」ではなく・・



別人だったのだ!!



高校時代放送部だった仲間の


本音がそこここに出てくる!



手紙の差出人は「悦子」ではなく誰なのか



何のために悦子になりすましたのか





二十年後の宿題~



これは恩師から


ある教え子たちが今どうしているのか


その消息を知りたいので調べてほしいと


大場は頼まれる。



病気で入院中の恩師の頼みとあっては


やらざるを得ない。



大場は快く引き受ける。


高校の社会科の教師になった大場。



恩師の竹沢真智子に出会ったことで


教師になった。



竹沢先生が知りたがっていたのは



大場の担任になる前にいた小学校の教え子6人。



大場は一人一人に会っていく。



そこで



大場の知らなかった


竹沢先生に関する過去を知る。



教え子6人のことを


知りたがっていた竹沢先生。



その理由を大場は知る。




そして・・



最後にたどりついたのは・・



大場と深い関わりのある人物だった








十五年後の補修~




これは


中学の同級生同志でずっと付き合っている


純一と万里子の手紙のやり取り。



中学から15年付き合い


結婚も考えていた二人。


しかし


純一が国際ボランティア隊として海外に行くことが決まる。


2年間は帰ってこれない。



P国へ行った純一。



日本にいる万里子。



メールではなく


手紙を


初めは純粋に楽しんでいた。



しかし・・


ひょんなことから


中学時代のある事件の話になり。。



その内容は変わっていく。



同級生の一樹と康孝が死んだ真相。。



これに深く関わっていた


純一と万里子。。




万里子が知らなかった真実が



十五年の時を経て明らかに



その事実を知って衝撃を受ける万里子!!



純一と万里子の関係は




最後の最後まで息の抜けない展開!!



どんでん返し!!!!




手紙のやり取りだけで・・



こんなに読者の気持ちを揺さぶるとは



さすが!湊かなえさんです





人の気持ちとは・・



こんなにも行き違ってしまうものなのだろうか??




そんなことも思う。




自分の想像をはるかに超える事実!!





読み応え十分の作品です


















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重松清「流星ワゴン」~過去は変えられないけど心がけ次第で未来は変えられるかも♪~

2014-03-15 02:50:38 | 



重松清「流星ワゴン」読み終わりました☆


本・・年季入ってるでしょ?笑


図書館で借りたので



重松清の本が結構たくさん置いてあるので


片っ端から読んでいこうかと思って


最近重松清にはハマってる私。



前向きなところがすごくいいです!



読むと


よし!がんばろー!



そんな気持ちになります



今回読んだこの「流星ワゴン」もそう




あなたは魔法を信じますか?



これを読むと


ホントに信じたい気持ちになります。



駅前で



ワインカラーのオデッセイを探してしまいそう




あなたがもし・・






「もう死んだほうがいいや」



そんな風に思っているとしたら・・・



この車に乗り込むことになるかも




永田は


余命いくばくもない父のお見舞いに行った帰り


母から手渡された「お車代」で


おにぎりとウイスキーを買って


駅前で食べていた。



見舞いに行くのは


この「お車代」欲しさのため。



交通費を除く浮いたお金が目的。



そんな自分がいやだった。



仕事はリストラされ・・


妻には離婚を切り出され・・


息子は不登校で家庭内暴力



そんな家に帰りたくなかった。



夢も希望もない。。



そんな生活。。



「もう死んだっていいや」



そんな風に思っていた永田。




そこにふっと・・



湧いたように現れた



ワインカラーオデッセイ



いつの間にか永田はその車に乗っていた。



そこに乗っていたのは



永田が5年前に


新聞記事で見た


事故死した橋本父子が乗っていた。



なぜかこの記事が永田の頭から消えなかった。



それはその当時の


自分の家族構成と歳が同じだったから




そして・・



この橋本父子との



過去へのワゴンの旅が始まる。



「たいせつなところ」へ誘うワゴン。



決して過去は変えられない。



だけど



「たいせつなところ」へ行くことに意味がある☆



そして


永田は自分と同い年の父と会う。



父と不仲になっていた永田。



だけど


この同い年の父と「朋輩」(親友みたいなもの)となることで


父の本当の思いを知る



自分が嫌いになっていった父。



父もまた



その事実を知って呆然とする。



25年後の現在



父の余命は幾ばくも無い。




その父が自分と同い年になって表れたことで



永田の父への思いは変わっていく。




そして



「死にたいなら僕と変わってよ」



そういう


橋本健太。


たった8歳で死んでしまった健太の



その言葉が


永田にのしかかる。




過去に行って



やり直したい。



だけど


過去はどうやっても買えることはできない




その辛さに



くじけそうになる永田。



けど


橋本はそれを許さない。



それは



橋本の優しさでもあった。





永田に



生きる力



それを与えたかった



橋本の後悔。。



それを永田には味わってほしくないと。




永田はそんな



橋本の思いを感じ



変わっていく。




父との関係



妻や息子とのかかわり方・・




過去は変えられないけど自分次第で未来は変えることができるかもしれない




永田はそんな風に思うようになる。





橋本がかけてくれた魔法




永田はそれに助けられる☆




あなたは



信じますか?



私は


信じたいなぁ

















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重松清「青い鳥」~本当に伝えたいことはきっと伝わる☆ひとりぼっちの生徒に寄り添う教師~

2014-03-08 01:39:29 | 



重松清「青い鳥」読み終わりました☆



これに出てくる



村内先生・・って



重松清の「きよしこ」に出てくる



あの



きよし君?!



そうピンときた





「きよしこ」にでてくる



きよし君は


吃音で


「カ行」と「タ行」と濁音が苦手。



どうしてもつっかえてしまう。




お父さんの仕事の都合で転校が多かった。



そのたび



自己紹介するのが



いやだった。。




吃音のせいで伝えたいことが



なかなか人に伝わらず・・



苦しくて・・



もどかしくて・・



いっぱい悔しい思いをした。




でも



きよし君に「きよしこ」はいう




本当に伝えたいことはきっと伝わるよ。





大人になって・・



教師になった村内先生。




きっと



その言葉を



ひとりぼっちで苦しんでる生徒に伝えたかったんだろう





臨時の国語教師の「村内先生」



ピンチヒッターで短期間しかいない先生。




だけど



「伝えたいこと」をしっかりと伝えてくれる。




いっぱい



言葉をつっかえながら・・




「たいせつなこと」を教えてくれる




ひとりぼっちで


苦しんでる生徒の



そばにいてくれる先生





あるときは・・



手の中のハンカチに言葉をしみこませていた


千葉ちゃんのそばに。





あるときは・・



担任の先生を傷つけ


カエルを何匹も殺してしまった



齊藤君のそばに。




あるときは・・



交通事故でお父さんが人を殺してしまい



そのことがずっと心にひっかかってた


須藤さんのそばに。




あるときは・・


自分がいじめていたのかどうかもわからなかった


だけどそれで友だちが自殺を図ってしまった


それに苦しむ


園部君のそばに。




あるときは・・



人のペースに合わせられない


そんな聡美のそばに。



周りの人をふりまわすけど


ホントはひとりぼっちのあやちゃんのそばに。





あるときは・・



お父さんが自殺してしまったことに


なかなか向き合うことができずにいた



富田君のそばに。





あるときは・・



エスカレータ式に進学できる学校



その学校になじめずに



高校は違う学校を受験しようと悩んでいた



涼子のそばに。





あるときは・・



父親に暴力を受け



施設で育ち



父親が再婚した継母に


虐げられ



ひとりぼっちだった



てっちゃんのそばに。







村内先生はひとりぼっちで苦しんでいた生徒に会うと、




「間に合ってよかったよ。」




そういう。




村内先生は



「たいせつなこと」しかしゃべりません。



先生ができることは「そばにいること」。



「ひとりぼっちですか?」という質問に


「ひとりぼっちじゃない」と教えること。




そういう。



言葉は上手くしゃべれない。




いっぱい!



いっぱーいつっかえる




だけど



「伝えたいこと」は



スゴクよくわかる☆



先生のつっかえた言葉は



耳にスーッと入ってしみこんでゆく





そして



いつもそばにいてくれる。



もう


「ひとりじゃないんだ」


そう思える。



わかってくれる人。



そういう人がいたら



自分は一人じゃないって思える。



この空の下のどこかで・・


いつも村内先生は見ててくれる。




そういう先生。




そんな先生がいてくれたら・・



きっと



誰も



ひとりぼっちで苦しむことはないんだろうなぁ





私の耳にも・・



村内先生の



いっぱいつっかえた言葉が



心地よく残っています。




そして



「ひとりぼっちじゃないよ」



そう教えてくれる☆




















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