読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「季節風・冬~サンタ・エクスプレス」~些細なことで変わる人生?~

2014-05-04 02:12:57 | 



重松清「季節風・冬~サンタ・エクスプレス」読み終わりました☆



今回は読み終わるの早かった



作品に引き込まれてどんどん読めちゃった。




春・・初夏?に



冬をテーマにした作品を読むのも



なかなかいいもんです





この作品は短編が12作





「あっつあつの、ほっくほく」



カオルのおじさん・・と呼ばれてた


焼きイモやのおじさん。


カオルって言うのは



「カオルちゃん~おそくなってごめんね~」


という歌のことで


みんなが待ちわびているころに、


荷台に釜を積んだトラックで現れるから


「カオルのおじさん」なのだ。



宮脇は高校時代にこのカオルのおじさんに


お世話になったことを思いだす。



ひとりぼっちだった・・


慌てて食べた焼きいもが詰まり


ぬるいおじさんのお茶が助けてくれたこと☆







「コーヒーもう一杯」




洗濯機もなかった部屋に


コーヒーミルを買ってきた年上のカノジョ。



マンダリンの豆を買ってきて


ミルで引いて砂糖も入れずに飲んだ


あの苦味。。



十代の苦い別れと溶けあった



マンダリンの味。。







「サンタ・エクスプレス」



なっちゃんのママはもうすぐ


双子のきょうだいを生む。



パパとなっちゃんは


ママと離れてしばらく暮らしてる。



ママとの別れが寂しかったなっちゃんに



クリスマスイヴにママから飛び切りのプレゼントが







「ネコはコタツで」




父が死んだ。


田舎に母が一人きりになる。



直紀は母が気になるものの・・


自分が田舎で一緒に住むことも


母を読んで一緒に東京で暮らすことも


どちらも選ぶことができないでいた。



父がないくなって・・



母は気落ちしてしまっていると心配になる。



直紀が実家に帰ってみると・・


母は元気そうだった。



そして


同居していたのは


「とうちゃん」という名のネコだった。








「ごまめ」




斎藤さんちは


毎年正月は



家族で神社にお参りに行くことになっていた。



しかし


娘の香奈は彼氏と


息子の敏紀は友達と



出かけてしまう。



齊藤さんはごまめをかみしめながら思う。。







「火の用心」



高校一年のわたしとワクちゃんは


町内会の日の用心の夜回りをやることになる。



高校が違ってしまった


わたしとワクちゃんはビミョーな関係になってしまった。



それというのも


わたしと同じ高校に入るはずだったワクちゃんが


入試で落ちランクの低い高校に通うことになってしまったから。



高校の話題はお互いに避けてきた二人。


しかし


火の用心の夜回りで一緒だった小野に


その話題を振られ・・



気まずくなるわたしとワクちゃん。。







「その年の初雪」




泰司はお父さんの転勤で転校することになる。



雪のたくさん積もるこの街に越してきて


2度目の冬になる。



そして最後の冬。



泰司は親友の三上と「かまくら」を作りたかった。


だから


この街で過ごす最後の冬に


どうしても大雪が降ってそれを叶えたかった。



三上に引っ越すことをなかなか伝えられずにいた泰司。



三上はそんなことを知らずに



「雪は降らない」と軽く言う。



泰司はそれに腹を立てる。



そんな二人に・・初雪が。。







「バレンタイン・デビュー」




父はバレンタインデーの日



モテない息子の達也を気遣っていた。



妻と娘にも


余計なことは言わないようにとくぎを刺していた。



自分のモテなかった学生時代・・



その時の気持ちと息子の気持ちを重ねて。。




息子が帰ってくる。




果たして・・今日は?









「サクラ、イツカ、サク」




マルオ先輩と僕は


スタンバイしていた。



タイミングが大事だ。



合格発表のその日



喜びの表情を浮かべるその瞬間!


切り込んでいく!!



バンザイの押し売り?!



バンザイ1回200円!!





しかし・・



外すと大変なことに?!・・









「一陽来復」



パパと離婚したママと2人家族になった美紀。


ひいじいちゃんと家族だったのか実感がないまま別れたヨウ。


合格確実だと思ってた中学受験に失敗した加奈。



一陽来復。








「じゅんちゃんの北斗七星」



じゅんちゃんはいつもふにゃっとした笑顔だった。


ぼくとじゅんちゃんは同じ団地の隣同志。


物心ついた時から一緒にいた。



じゅんちゃんは感情を表せない。


怒ったときも泣いてるときも



同じふにゃっとした笑顔。



じゅんちゃんが教えてくれる北斗七星は


方角が北でなくても・・


どこでもできてしまう。



星と星をつなげていけば・・



「ほら北斗七星」




じゅんちゃんのことが好きだった・・


だけど・・


大きくなるにつれて・・


じゅんちゃんは


じゅんちゃんでいられなくなっていった。



そして


小3の時引っ越していった。。



お別れも言えなかった。



そんなじゅんちゃんを今も思いだす。






これを読んで私も


同じ団地に住んでいた


一つ年上のさっちゃんを思いだした。



上手くしゃべれなくて・・


いつも涎を垂らしていて。。


上手く歩けなかった。



だけど


私の知らない漢字が書けた。



字は綺麗じゃなかったけど。



そんなさっちゃんと遊ぶことが楽しく・・



けど



ちょっと疎ましく思ってしまった・・



そんな幼いころの記憶。。








「冬の散歩道」



男は疲れていた。



人生に幕をおろそうとしていた。



しかし


次々に起きる小さな事件に巻き込まれ



男は死ぬことを止める。




犬の喧嘩を止めたり・・


小学生がなくしてしまった家の鍵を一緒に探したり・・


おばさんに荷物の番を頼まれたり・・



赤の他人の小さな事件。



それが男を





「帰ろう」



そういう気持ちにさせる。




そういうことって・・



案外あるのかもしれないなぁ。




そう思った。



ほんの些細なこと



そんなことが



命を救うことになるんだよなぁ。



人間に人生って



そんな些細なこと



で成り立ってるのかも






重松清さんの次は「ビタミンF」読み始めてます!





清さん贔屓☆



しばらく続きそうです


















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