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羽田圭介「黒冷水」~兄弟のすさまじいバトル!!最後にどんでん返しが?~

2017-02-03 03:05:21 | 
羽田圭介「黒冷水」読み終わりました☆



これは第四〇回文藝賞受賞作品です。



・・・といっても



私も読んでみて初めて知ったんだけど(^-^;



羽田さんが17歳の高校生の時に受賞した作品らしいですよ。




17歳でこれが書けるなんてすごい!!



やっぱり才能あるんだなぁ~。




この「黒冷水」は



とにかく



兄弟のバトルがすごいんですよ





そこまでやるのか




・・っていうぐらいにね。





この本の解説でこの文藝賞の選考委員が


「これだしちゃっていいの?」


もし羽田君に弟がいて


これを読んだとしたら?


そんなことを考えさせてしまうほどのバトルなんですよ!



でもまったくそんなことは関係なく


純粋に「作品」として書いているので


問題なかったそうですが^^




弟が兄の部屋に入り


あっちこっち


あさる。



兄の見られたくないもの



隠されたものを



封筒でキッチリ封がされているものまで開けちゃう!




なんて弟!


・・って思ったのだけど



実は


そうするのには


弟なりのわけもあった。



兄の暴力



それに打ち勝つための



防衛策☆




兄自身も忘れていた・・



弟に対してしてきたこと




それは


カウンセラーによって

引き出されていく。




それによって



弟をゆるせる気持ちになってきた兄




しかし



弟の顔や行動を見ると





背中から冷たい「黒冷水」が広がっていく




そして



それを抑えることができなくなる!!





弟が部屋あさりをすることを想定して仕掛けた





過激な罠




それに見事にはまっていく弟






傷だらけの血まみれになった弟を嗤う兄




兄自身も自分が怖くなり家を出る。




そして



兄が通う付属中学の2年「青野」に




自分の本心を見抜かれてしまう兄!!




中2にして薬の売人をやっていた青野



憎む弟を「薬漬け」にしてやったという。



それは兄のためだと。




「そんなことは頼んでいない」




そういう兄



しかし!



「今にも崩れ落ちそうな年長者としての弱々しい威厳を維持することに

あんたはもう疲れてきてるんでしょう?」




自分がもう薬に頼るしかないんじゃないのか?



そういう青野



弟を助ける!



そう決心する兄




そして



激しいバトルの末に



収束したように見えた兄弟の仲



だったが・・



最後に



どんでん返しが





同性の兄弟だと



こういうことも起こりうるのだろうか?





「競い合い」が



いつか



お互いのつぶし合いに??





姉妹だったらここまでのバトルはないだろうけど



もっと内面的なドロドロしたものがあるのかも?





血のつながった兄弟なのに・・



でも


だからこそ


こじれたら



手の付けられないことにもなりうるのかもしれない。。





最後のどんでん返しに・・



背中に冷たいものを感じる。。





タダの兄弟げんかではない・・



このサスペンス・ホラーとも呼べそうな世界に




あなたも行ってみませんか?笑





見たくないけど・・



見て見たい!



人にはそういう感情が潜んでいるものですよね~。











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