読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「ステップ」~妻・母である朋子を亡くした悲しみや寂しさとうまく付き合って成長していく父娘☆~

2015-03-29 02:09:01 | 



重松清「ステップ」読み終わりました☆



重松さんの作品は今までいろいろ読んだけど


いつも最後は



胸があったかくなる



だから好きです






娘の美紀が1歳半のとき


妻の朋子は髄膜炎であっけなくこの世を去り


健一は男手ひとつで美紀を育てていくことになる。



だけど


朋子の両親・朋子の弟の良彦・翠夫婦



手助けしてくれる人たちはいた。




いろんな人に出会って



いろんな影響を受けて



成長していく健一と美紀



そんな2人の父娘の成長物語




娘の成長とともに


どう付き合っていくか



思い悩み。。



いろんな壁にぶち当たっていく健一





「子どもが悲しいとき親も悲しいんだ」



↑自分を息子のように思って言ってくれた義父の言葉




「困ったことがあったらいつでもいってきてね」



↑という優しい義母




美紀を養女にしてもいい!



↑といってくれた良彦




そんな優しさの中で



健一と美紀は育まれる





しかし・・




義理の関係に




健一は次第に



「重さ」を感じていくようになる。





自分が再婚したら・・



この関係も変わっていくのだろう。。





そのときの義父や義母の悲しさや寂しさ。。




そんなことを思うと



とても




重い






でも



健一の重さはいつしかなくなっていく・・・




どんな形になっても




つながりは消えることはない





義父が病気になり・・



その命の時間が短いこと



そのことを隠そうと



美紀に会うことを拒んだ義父



美紀に悲しみを背をわせるのは不憫だと。





しかし


健一は


義父に言う!





「つらくても・・大切な思い出になります」



と。




悲しさや寂しさは、



消し去ったり乗り越えたりするものではなく、



付き合っていくもの




そう健一は美紀と生きてきた日々に教えられた。



悲しみを胸に抱いたまま生きていくのは、


決して悲しいことではない。


そのひとがいないという寂しさを感じる瞬間は、


その人がいない寂しさを忘れてしまった瞬間よりも、


ほんとうは幸せなのかもしれない。




そんなことを義父に伝える健一。




その言葉に義父は涙する





血のつながりはなくても



「家族」



距離は離れても



付き合い方が変わっても・・



健一に新しい妻ができても・・



ずっと「家族」





そういう関係も



あり



なんだなぁ。。




人は弱く・・もろく・・



けど



だからこそ



いろんな人と関わり



いろんな経験をすることで




強くなれる




そんなことを思う。




人の人生はいろいろ・・



だけど



自分の人生




「悪くないよね~」



そんな風に思える人生にしたいよね





健一と美紀を見ていてそう思った













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池永陽「珈琲屋の人々」~人を殺した店主「行介」の重みのある言葉とその手で淹れた美味しいコーヒー~

2015-03-27 01:32:39 | 



池永陽「珈琲屋の人々」読み終わりました☆




池永さんの作品を読んだのは


前回の感想で書いた「コンビニ・ララバイ」に続いて2作目



「コンビニ・ララバイ」がよかったので


今回のこの作品も



期待大



で読ませてもらいました♪




やっぱり


期待を裏切りませんでしたよ^^b




人間の心理の奥深いところが描かれていて興味深い作品でした






商店街の中にある


美味いコーヒーの店


その名も



『珈琲屋』




その店の店主「行介」は



この店の中で




人を殺し服役していた



8年の刑期を終え


父の死後


この店の店主となり


今は



1杯入魂の美味いコーヒーを淹れている





行介が殺人を犯してしまった経緯は



商店街を地上げしようとしていた「青野」



この男が



地上げ反対派の自転車屋の娘



「智子」を暴行。



そのことがわかり


逆上した行介が


珈琲屋に現れた「青野」を



柱に何度も頭をぶつけ死亡させてしまう。




柔道で腕を鳴らした行介。


力が入りすぎた「事故」だとも言えたが・・


本人は「殺意」を否定することはなかった。





「青野」は殺されてもおかしくない男だった。



商店街のみんなは行介に感謝する者さえいた。



「青野」の妻でさえそう思っていた。






しかし




行介は




「どんな人であろうと・・



人殺しにはかわりない



そう言う。




人を殺した自分は



「幸せになる資格がない」



と。




事件以前に付き合っていた同級生の「冬子」



行介が服役中に結婚していたが



行介が出所後



冬子が



浮気をしてその家を追い出される形で離婚した



という。




しかし



同じく同級生の「島木」は



これは冬子が行介とよりを戻すために仕掛けた




演出



だという。




それほどまでに


行介といたいと願う「冬子」




珈琲屋に行介の淹れたコーヒーを飲むために通う



そんな冬子の思い


行介もまた同じだった



けれど



「人殺し」という呪縛からは



抜け出せない。




人を殺すということの




重み




それは


それを


その手で犯した者にしかわからないこと。




珈琲屋の行介の



どこにも負けないほどの



おいしいコーヒー



それを飲みに来る客



その中には



『迷い苦しむ自分』を救いだして欲しいと・・



「人殺し」の行介の節くれだった手で淹れた珈琲を飲み



時には



行介の



人を殺したことのある者の重みのある言葉



それを聞いて


迷いを解いていく・・・





夫の浮気に悩むクリーニング屋の女将



家計を助けたいと売春まで考えた団子屋の女子高生省子



自殺した自転車屋の娘「智子」と付き合っていた保彦




そして



寝たきりの妻の介護に疲れ


志摩子との恋に走り


妻を殺そうと思い詰める英治。



人を殺したことのある行介の節くれだった手



その手で淹れたコーヒーを飲み



殺意を高めていく。。



その


思い詰めていくさまが



切なかった。。




岐路にたったとき・・



行介がそれを導く






人は弱いから




過ちを犯す




その過ちは



刑を受けても解かれることがない呪縛になる





過ちを犯しても



幸せになりたい気持ち



だけど





その一線を越えてはいけない





そんな生き字引の役目を



行介は



おいしいコーヒ―を淹れながら示しているのかもしれないなぁ






そんなことを思いました。





行介の淹れたおいしいコーヒー飲んでみたいなぁ

























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池永陽「コンビニ・ララバイ」~流行らないコンビニオーナー『幹郎』の亡き妻と息子にささげる子守唄~

2015-03-23 02:30:33 | 



池永陽「コンビニ・ララバイ」読み終わりました☆



池永さんの作品は初めて読んだんだけど


すごく読みやすくてアッというまに読めちゃいました




図書館で


「何借りようかなぁ~」


と何気なく本のタイトルに目をすべらせていたら~





コレだ




・・って



ビビッときちゃった




人とに出会いも



本との出会いも



こういうのって結構大事




・・ということで



今まで読んだことなかった作家さんの作品を読むことになったの





読んでみたら~




本の内容に



スーッと入っていけた




やっぱり読んでみてよかった





流行らないコンビニ「ミユキマート」



「ミユキマート」と名付けたのは



「幹郎(みきお)」と妻の名前「有紀美(ゆきみ)」


からとってだとオーナーの「幹郎」はいう。




息子「喧太」は6歳で事故で死んだ。



幹郎は妻を一人にしておけなくて



会社を辞めコンビニを妻と始めることになる。



しかし



それからすぐ



妻は事故で亡くなる。




妻の鏡台の引き出しに入っていた




遺書のような「・・・しあわせでした。」という手紙。




幹郎は


「もしかして自殺じゃ。。」



それをみてそんなことを思う。



幹郎は決していい夫ではなかった。



妻を「幸せ」にしていたとは



とても思えなかったからだ。



喧太の事故以前にも


浮気が何度かバレて壮絶な喧嘩をしていたし


仕事第一で家庭を顧みなかった。



そんな幹郎といて


有紀美は「幸せ」だったはずがない・・と。




喧太が事故死した原因も



幹郎が作ったようなものだった。



缶けりを教えたのは幹郎で・・



缶けりの練習を早朝していた喧太は



ひき逃げされてしまった





喧太に対して・・




妻・有紀美に対して・・





懺悔の気持ちでいっぱいの幹郎




有紀美を失ってからは



商売にも身が入らず



自暴自棄になっていた。



そんな幹郎を支えている



有紀美の友達で「ユキミマート」の店員「治子」




そんな治子に支えられながら



幹郎は「ミユキマート」を続けて行く。




そして



「賑やかだけど乾いてるから・・」







コーヒー屋とコンビニどちらをやろうか?



という幹郎の出した選択に「コンビニ」を選んだ理由をいった有紀美。




そんな有紀美の言葉を



大切に温めるように



来る人をふんわり包み込むような




「ユキミマート」はそんなコンビニになっていく




有紀美に・・



喧太に・・



してあげることができなかった。。




そんな懺悔の気持ちが




幹郎の「お客さん」への・・




「人」への・・






優しさになっていく





その優しさが



その人を救う。






生きるのに必死なホームレスへの・・



道を踏み外す女子高生への・・




過去の自分が今の自分の夢を壊そうとしている劇団員への・・




歳を取ってからの恋愛に悩む老カップルへの・・





幹郎が「ユキミマート」から送る応援歌





そして



有紀美と喧太へ




今日も歌ってる




子守唄





どうか



安らかに




みんなが幸せになりますよーに





くじけそうになったら~




ぜひご一読を

























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松岡圭祐「探偵の探偵Ⅲ」~玲奈と琴葉の関係に亀裂?!琴葉が選んだのは姉の彩音だった?!~

2015-03-21 02:13:13 | 



松岡圭祐「探偵の探偵Ⅲ」読み終わりました☆



これ発売を楽しみにしてたの^^



発売と同時に購入☆




いやぁ~



それにしても



このシリーズ



毎回




度肝を抜かれる




この「Ⅲ」はますます過激になってくるよ!




そして


なんといっても


今回は



姉妹のような関係を気づいてきた玲奈と琴葉に




亀裂が生じる




それほどの出来事が起きる!






スマ・リサーチの



対探偵課



紗崎玲奈



この動向が



警察にマークされる!



そして


同業者の探偵社からも



「対探偵課」を廃止せよ




・・と迫られる社長の「須磨」




しかし!



須磨は何としても



対探偵課を失くすことはできなかった。



それは


紗崎玲奈を守るため




須磨は


「対探偵課」を他の探偵社も



作ればいい!!



↑そう提案する。



そして


それは実行される。



他の社の「対探偵課」に見張られることになる



玲奈。



仕事がやりにくくなった。。



そう思う玲奈



しかし!


のちに


この


「対探偵課」に助けられることになるとは




玲奈も予想してないことだった。





一方



同じスマ・リサーチの「探偵課」から



疎ましく思われていた玲奈だったが



その「探偵課」に助けられることになる。




今まで「対」してきた関係



それが今回は



軟化していく過程が




玲奈が野放図から救った市村凜


再び沼園に襲われ


玲奈のもとへやってくる。




そして


玲奈は凜を全力で守るのだった。



が・・


そのことが


後に玲奈を奈落に突き落とすことになる



玲奈が


妹「咲良」を死に追いやったとされる



死神「沢柳奈々」



その正体が




ついに明らかに




沢柳とは一体何者なのか?!




そして



死神に



究極の選択を迫られた



琴葉!!




姉の「彩音」と玲奈どちらを助けたいのか




そのとき琴葉が選んだのは・・




彩音だった





このことで



玲奈と琴葉の関係に亀裂が??





さて~



ここから先は読んで確かめてみてください




最後まで


ドキドキ・・


ハラハラ・・



が止まりません!!




いつも


どんなときも


自分を奮い立たせ


立ち向かっていく玲奈。



そんな彼女を応援したくなる




そして


父のように玲奈を見守る


須磨



警察や同業者から身を挺して玲奈を守る



そんな須磨にだけ見せる



玲奈の



「涙」




本当の父には見捨てられ・・



精神病を患った母には頼れず・・



最愛の妹「咲良」は殺され。。



たったひとりと思っていた玲奈



だけど



玲奈のゆるぎないまっすぐな思いに



心動かされる者が☆






これからの玲奈と琴葉の関係




玲奈の活躍に期待

















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碧野圭「辞めない理由」~37歳ワーキングマザー和美、失墜して見えてきた本当の景色とは?!~

2015-03-16 02:17:14 | 



碧野圭「辞めない理由」読み終わりました☆



今回も読み終わるの早かった



内容にグイグイ引き込まれていって



アッという間に読めちゃいました




小1の女の子を持つ37歳ワーキングマザー



七瀬和美




大手出版社で雑誌の副編集長をしていた。




夫の治彦も同じ会社の管理部に勤務している。



夫は家事・育児にあまり協力的ではなく



和美は


家事も育児も仕事も


毎日目いっぱいやっている。



でも


仕事には


決して子供のことは持ち込まず


手も抜かない



精一杯やっている



そう自負していた和美。




女の副編集長だからと


なめられないように


自分もきっちりと仕事をし


部下にも厳しくしていた。




しかし


そんな和美が


自分では何もしたつもりはないのに





副編集長を下されてしまう




自分より仕事のできない早川が編集長に昇格




和美には


まったく理解できないことだった。



なぜ私が?



あんなに頑張ってきたのに・・



一体私の何が




いけなかったんだろう




和美にとっては理不尽だった。





和美の新しい部署は「新雑誌準備室」



会社の中では窓際のような部署だった。




そこにいたのは



明らかに仕事のやる気のない人たち。




そう思って


和美は内心馬鹿にしていた。




今まで


目いっぱい全速力で走ってきた和美。




そこは



物足りなく・・


自分は何をしたらいいのかも見失っていた。




しかし、



ここに来て



初心に戻ることで



今まで見えていなかった風景が見えてくる




仕事ができないと思っていた部下たちに



教えられ助けられ





自分が思い上がっていたことに気づく。




みんなに助けられ



自分を応援してくれる人たちがいて



初めて




自分がそこにいられるということ




そう言うことに気づかされていく。




突っ走って・・



見えていなかった




大切なこと





それに気づけたことで



和美は今までの何倍も大きく成長できた








和美を見ていたら・・



自分と重なる部分が!!




つい夢中になると


周りが見えなくなる自分。



突っ走ってしまう自分。



「こんなに頑張ってるのに」



「なんでわかってくれないの?」



そういう自分。




なんだか



自分を見てるようで


気恥ずかしく・・



最後のみんなに助けられていく和美を見ていたら



じーん



としてしまった。




たまには


ゆっくりと


鈍行列車に乗って



風景をじっくりと味わってみること



そういうことで


人生も変わっていくのかもしれないね




そんなことを考えさせられました。




疲れてると



どんどんドツボにはまるもんなぁ。



リフレッシュしなくっちゃ!



そんな方はぜひご一読を


















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