重松清「ステップ」読み終わりました☆
重松さんの作品は今までいろいろ読んだけど
いつも最後は
胸があったかくなる
だから好きです
娘の美紀が1歳半のとき
妻の朋子は髄膜炎であっけなくこの世を去り
健一は男手ひとつで美紀を育てていくことになる。
だけど
朋子の両親・朋子の弟の良彦・翠夫婦
手助けしてくれる人たちはいた。
いろんな人に出会って
いろんな影響を受けて
成長していく健一と美紀
そんな2人の父娘の成長物語
娘の成長とともに
どう付き合っていくか
思い悩み。。
いろんな壁にぶち当たっていく健一
「子どもが悲しいとき親も悲しいんだ」
↑自分を息子のように思って言ってくれた義父の言葉
「困ったことがあったらいつでもいってきてね」
↑という優しい義母
美紀を養女にしてもいい!
↑といってくれた良彦
そんな優しさの中で
健一と美紀は育まれる
しかし・・
義理の関係に
健一は次第に
「重さ」を感じていくようになる。
自分が再婚したら・・
この関係も変わっていくのだろう。。
そのときの義父や義母の悲しさや寂しさ。。
そんなことを思うと
とても
重い
でも
健一の重さはいつしかなくなっていく・・・
どんな形になっても
つながりは消えることはない
義父が病気になり・・
その命の時間が短いこと
そのことを隠そうと
美紀に会うことを拒んだ義父
美紀に悲しみを背をわせるのは不憫だと。
しかし
健一は
義父に言う!
「つらくても・・大切な思い出になります」
と。
悲しさや寂しさは、
消し去ったり乗り越えたりするものではなく、
付き合っていくもの
そう健一は美紀と生きてきた日々に教えられた。
悲しみを胸に抱いたまま生きていくのは、
決して悲しいことではない。
そのひとがいないという寂しさを感じる瞬間は、
その人がいない寂しさを忘れてしまった瞬間よりも、
ほんとうは幸せなのかもしれない。
そんなことを義父に伝える健一。
その言葉に義父は涙する
血のつながりはなくても
「家族」
距離は離れても
付き合い方が変わっても・・
健一に新しい妻ができても・・
ずっと「家族」
そういう関係も
あり
なんだなぁ。。
人は弱く・・もろく・・
けど
だからこそ
いろんな人と関わり
いろんな経験をすることで
強くなれる
そんなことを思う。
人の人生はいろいろ・・
だけど
自分の人生
「悪くないよね~」
そんな風に思える人生にしたいよね
健一と美紀を見ていてそう思った