読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

似鳥鶏「育休刑事」~妻の代わりに育休を取り子育て。そして事件に巻き込まれる?!~

2020-08-30 03:46:46 | 

似鳥鶏「育休刑事」読み終わりました。


最初これ女性刑事の話かと思っていたら

男性だったんですね~(^^;)


今は男性が育児休暇を取り妻の代わりに育児をする。


そういうことも増えているんだろうなぁ。


これを読んですごく勉強になりました。


まだまだ私自身も


女性が子育てして男性が働いて稼いでくる


そんな図式から抜け出せずにいるのかもしれません。



そんな偏った考えを


バッサリしてくれるのがこのお話



県警本部捜査一課 第七強行犯捜査四係所属


秋月春風(はると)巡査部長



姉の親友「沙樹」と結婚


沙樹が蓮を産み仕事復帰



そんな沙樹の代わりに子育てと家事をするため


育休を取った春風



毎日息子の蓮の子育てと家事に追われる



頻繁に訪ねて蓮をかわいがる


姉「涼子」は法医学教室の准教授


死者を相手にする涼子は


ときどき物騒な話をするものの・・


蓮をねこっ可愛がりしている


そんな姉にも助けられ?ながら日々格闘する春風



そんな育休中の春風が事件に巻き込まれていく



係長の「石蕗」は


なぜか育休中の春風を捜査に駆り出す。


もちろん!


蓮も一緒に



赤ちゃんと一緒だと


相手に不信感を与えず自然に聞き込みができてしまう。



そんなことにも気づいていく春風


なぜかいつも姉も絡んでくるのだが



質屋で強盗に人質にされる?!


渋滞に巻き込まれたときに見た車が

瞬間移動?


沙樹が一世一代の大事件に巻き込まれる?!




難事件のトリックを


暴いていく春風


そこには姉の功績もあったんだけどね



最後に明かされる


沙樹の正体?!



春風と沙樹は


階級は段違いでも


家では仲良し夫婦



そんな公私を巧みに分けているお似合いの夫婦



育児を通して


春風が初めて感じること



不安・・


喜び


そして


世間の間違った認識



渦中にいるものにしかわからないこと



それに気づき大きく成長していく



育児は育自



そして


刑事としても新しい見方ができるようになる!



蓮は足手まといなんかじゃなく


春風の味方



難事件を

蓮と笑いのある?姉と

解決していく


読んでいると自然と応援してしまう


そんな作品です






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山口恵以子「食堂のおばちゃん8 あなたとオムライス」~食の思い出は大切な人とつながっている☆

2020-08-27 02:57:49 | 


山口恵以子「食堂のおばちゃん8 あなたとオムライス」読み終わりました。


あなたは誰かと食べた食の思い出はありますか?


私はいろいろありすぎます


その味はもちろん


一緒に食べた大切な人との思い出も


食で思い出すことがあります。



今回のお話は


そんな自分自身のことも振り返らせるような


食の思い出が出てきますよ



年齢を重ねると、食べ物は想い出と分かちがたく

 結びついてゆく。それを食べた時の出来事や人の顔が次々と蘇ってくる。




そう、池波正太郎も言っていたようです。


それを二三が自分も実感するようになったと語る。



はじめ食堂の常連の「後藤」が語る


妻との思い出のオムライス



あまり語らない後藤がその思い出を語る。


そして・・


後藤はその思い出とともに旅立つ



誰と食べたかによって


その食べ物が高級でなくても


最高の味になる



私も昔はそれに気づかずにいた。



齢を重ねるごとに分かってくること



そういうことってあるよね。



著者の山口さんもきっとそういうご自分の思いが


この小説にも反映されているのでは?



そんなことを思い親しみがわきます



そして


今回今まさにみんなが戦っている


新型コロナウイルス



これについても小説中に出てきます。



一子の言葉が胸にしみます。



落ちるだけ落ちたら上がるしかない。


絶対に良くなっていく。



年齢を重ねた人の重みのある言葉



勇気と希望をもらいました



日々進化していくはじめ食堂


万里の腕も確実に上がっていて


今や多国籍料理店になりつつあるはじめ食堂



でも心意気は昔と変わらない。


いつもお客さんのため心血を注ぐ


そしていつも変わらぬ笑顔で迎えてくれる二三・一子・万里


温かくて優しい料理たち


今回はメキシコ料理も登場します



そして


常連の康平と瑠美が・・




巻末には小説中に出てきた料理のレシピ付き



大根と貝柱のサラダ


なつかしいなぁ~


私が大切な人に作った料理なんだよねぇ~。



また作ってみよう



あなたは誰と何を食べた思い出がありますか?


そんな思い出に浸るきっかけになってくれる


心温まる1冊です



続きがまた楽しみ








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瀬尾まいこ「君が夏を走らせる」~1歳10か月の鈴香に付き合うことで変わっていく高2の大田君☆がんばれ~!

2020-08-24 03:08:38 | 

瀬尾まいこ「君が夏を走らせる」読み終わりました。


すごくよかったです!


なんか感動がずっと続いてる



一番の読みどころは何といっても



大田君の変化



小学校の時からワルで


悪いことは何でもやった大田君


見た目も金髪にピアスをし


目つきも鋭い



それでも


中学3年の時


助っ人として出場した駅伝大会で


大活躍していい成績を残せた



そのときの高揚感が忘れられず


高校でも陸上部に入部する


しかし


学力不足でそこにしか入れなかった高校は


やる気のない奴らの吹き溜まりだった。


せっかくのやる気も周りに引っ張られ・・


いつしか投げやりになっていく。。


目標もやりたいことも見つからないまま


惰性で送っていた高校生活



しかし!


そんな大田君に


先輩から1歳10か月の「鈴香」の面倒を見るバイトを頼まれる。



今まで小さい子に関わっていない大田君は


最初は断る


しかし


先輩と先輩の奥さんに低姿勢で頭を下げられ


断れなくなる。



そこから


未知の世界へ飛び込む大田君



初日はほとんど泣き声だけだった鈴香


奥さんが用意したベビーフードも食べず・・



どうしたらいいか途方に暮れる



しかし


何日が接してるうちに


どうしたら機嫌よく過ごせるか?



どうしたら食べてくれるか?



遊びや料理を工夫してそれらを克服していく大田君



鈴香にも少しづつ受け入れられていく



一緒に行った公園では


最初緊張していた大田君だったが


自分の見た目など気にせず


子連れのお母さんからも子供たちからも


すんなり受け入れられる。



いつも怖がられていた大田君


鈴香を連れているだけでこんなにも違うのか



砂団子を食べさせられたり


肩車で鈴香の母親のいない寂しさを紛らわそうとする


そんな大田君にジーンとする



「おいで」に満面の笑みで飛び込んでくる鈴香


つるんとした肌と熱いぐらいの体温


そのぬくもりが


大田君の夏を


一段と熱く高揚させていく



日々成長する鈴香に


自分も成長しなければと思う大田君



何かのせいにするんじゃなく


自分自身が求めているもの


それをやることに全力を注げばいい




鈴香の気持ちに寄り添う大田君



涙あり笑いありの内容に


読者の心もわしづかみ



人はちょっとしたきっかけで


気持ち次第で


いつからでも変わる事ができる


そんな勇気ももらいました




大田君の隠れた才能を引き出した先輩もすごい!



誰かがちゃんと見ててくれることで


その後も変わってくるよね。


大田君がんばれ!


そうエールを送りたくなる1冊です



大田君と鈴香のひと夏のゆるぎない関係


あなたも見届けてみませんか







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薬丸岳「刑事の怒り」~身勝手な理由で命を奪う犯人に対峙したとき夏目の怒りは抑えきればくなる!~

2020-08-22 02:24:33 | 


薬丸岳「刑事の怒り」読み終わりました。


刑事 夏目信人シリーズ第4弾



いつも冷静で落ち着いた態度で犯人と向き合う


そんな夏目が


今回は


身勝手な理由で命を奪った犯人に



怒りを爆発させる



それは


同じ境遇である娘「絵美」を侮辱されたような気持ちだったから?


そして


自分にとって


絵美は


言葉を発しなくても


体が動かせなくても


大切で愛おしい存在だから



人の命を


その命を


かけがえないものと思っている


家族を


「不幸」だと決めつけている


そんな犯人に


夏目の奥底からわいた


怒り




でも・・


犯人を憎みきれない。。



生きて、生きている間に、人としての心を取り戻してほしい


夏目はそう思う。



どんな犯罪者に対しても


夏目は


刑事としてよりも


人間同士として接しようとする。



そういう姿勢が


犯人にも


被害者にも


響いていくんだろうと思う。




黄昏


母親の遺体を隠していた娘


その本当の理由とは?


母のことを生きがいにしていた人のためだった?



生贄


殺されたのは女を凌辱した許されない男だった?!


自首した咲が


本当に伝えたかったこととは?




異邦人


ベトナムから出稼ぎに来ていた

オックが強盗致傷罪で逮捕される


その通訳に来たクエット


夏目が持った違和感


クエットから聞く


ベトナムから出稼ぎに来る人たちの実情


そこから見えてくるオックが犯した罪の真相とは?




刑事の怒り



恋人の死に


看護師の茉優は疑問を抱いていた。


死の1時間前に慎吾に会っていた茉優


その時慎吾に身につけさせた腕時計


それが

死の真相を暴く



人間には解明されていない力がある


その力が最後に残したもの



人間味あふれる夏目


それは自分が経験してきたことが


夏目をそうさせるのか?



夏目の心がいろんな人に伝染して


変わっていく


つい見逃してしまう


人の心の機微


そういうものに敏感に反応していく


夏目の活躍をこれからも楽しみにしたいです












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湊かなえ「ブロードキャスト」~陸上をやるはずが事故で目標変更。。イケボを生かし放送部?そこで圭祐が得たものは?

2020-08-20 02:35:01 | 

湊かなえ「ブロードキャスト」読み終わりました。


またまた湊かなえさんのワザを見せつけられた~。


売れ続ける作家さんってやっぱり違うなぁって

あらためて感じました。



このお話の中に

違うお話が何個も出てくる


こういうのがどんどんできるってことが

やっぱり才能なんだろうなぁ。


主人公の圭祐が


中学生活を陸上一筋に懸けていた



「9分の壁」をいつも意識していた。



そんな圭祐が


同じ陸上部の仲間の良太から

青海学院で一緒に陸上をやろうと誘われる。


良太は推薦をもらっていたが

圭祐はその言葉で奮起し一般入試でなんとか合格する



しかし!


合格直後事故に遭い


足を負傷


陸上ができなくなってしまう。



陸上を一緒にやるはずだった良太は


そんな圭祐に気を使い


2人の関係も気まずくなっていく。。



陸上をあきらめた圭祐は


高校生活に楽しみを見いだせずにいた。


そこで知り合う


同じ中学出身で今まで関わりが無かった


正也


圭祐の声を


イケボ


だといい


放送部に一緒に入らないかと誘ってくる。



そこから圭祐の高校生活は


新たな目標を見出し変わっていく



放送作家を目指す正也


その勉強のために放送部に入りたいと思っていた。



そんな正也に


舞台へ上げてもらう圭祐



陸上とはまた違う


作品作りというものに関わり


でも


陸上で得た「9分」のリズムを


芝居でも刻むことになる



何事もどこかでつながっている



形は違っても


そのことに懸ける



人の思い



それを圭祐は全身で感じることになる。



中学の陸上部の県大会で

メンバーから外され

走る事ができなかった良太


そこには


隠された真実が!!


あれは芝居だった



映像で映し出す芝居


音や声のみで魅せる芝居



それぞれの難しさ。。


そして


そこに注がれるいろんな人たちの思い



それを感じた



圭祐が


クラスで虐げられていた久米さんや


正也と関わることで


自分の居場所ができて変わっていくところ



そこが何といっても読みどころです



私たちの毎日の生活


それも


なにか大きな力で演じさせられているのかも?!


そんなことも思いました。



どんな壁にぶち当たっても


それを全力でぶち破っていくしかない!



自分の人生は自分が主役


全力で演じて行くしかないものね








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