読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「みぞれ」~短編のそれぞれの主人公に引き込まれる☆ありそうなお話♪~

2015-06-30 03:16:36 | 



重松清「みぞれ」読み終わりました☆



重松さんの作品は今までたくさん読みましたが



短編はあまり読んでいなくて



今回はこれを読んでみました




高校生の男女の幼馴染み


それぞれ違う学校に通うようになって


あまり話をしていなかった2人が



ある事件をきっかけに・・・


「拝啓ノストラダムス様」




大学生の「レイ」がみた


本気で仕事をする人たちの現実。


そして


芸能界の厳しさ。。



「正義感モバイル」





砲丸界の期待の星が若くして亡くなる



高校時代砲丸をやっていた千春ママは


これをきっかけにまた「砲丸」を始める


小5のゲンの夏休みの宿題に出された


「家族の得意わざ」


ママのはみつかったけど・・


パパのは果たして?



「砲丸ママ」





典子は「ノンちゃん」といわれるほど


のん気でおっとり。


しかし


ダンナはせっかち。


いつもそんなダンナにせかされる。


息子の健ちゃんは


それが原因で顔面が痙攣してしまうように。。


のんびりのノンちゃんが


健ちゃんのためにおこす反乱!




「電光石火チン」






修二は中学の教師をやめ


タクシー運転手になった。


理想の教師をめざし・・


挫折。。



タクシーの運転手をはじめ


3か月


仕事にもなれはじめた。



まだ高校生ぐらいの若いカップルが乗車させてくれと


やってくる


しかも2万円越えはする遠距離だ。



見た目も派手な彼氏は言葉も乱暴だ。



最初は理由をつけて断ろうとする修二。



しかしその理由を聞いて。。




「遅霜おりた朝」






雅美と僕は41歳


結婚16年め。


子供はできなかった。



犬の「龍之介」は13歳の老犬。



中学の同級生の史子にだした年賀状に書いたことで、



龍之介のことを息子だと勘違いさせてしまう。



同窓会でも言いだせず・・



史子が我が家に訪ねてくるという・・



果たして・・雅美は。。




「石の女」






目黒川で見つかったオットセイのメグちゃん



今は人気者でもすぐに忘れ去られてしまう。



メグちゃんに自分を重ねる「新井」


新井と晴彦は同期で課長


どちらかが出向になる会議で決まったのは


新井だった。。



それから会社に来ない新井に


晴彦は。。





「メグちゃん危機一髪」






カツトシは


「マケトシ」というあだ名で呼ばれていた。


失恋をきっかけに?


名前負けしない「勝利」にふさわしい男になろうと


プチ家出を決行する。



そんな時知りあった「高橋」


一体高橋の正体は?



そして


「勝利」は名前にふさわしい男になれたのか?




「へなちょこ立志篇」






1曲だけそこそこ売れて消えていった歌手


「羽衣天女(はごろも あまめ)」



その人の故郷にいき


音楽バラエティー番組で歌わせようと


出演依頼にきたトモと林


天女が経営する居酒屋で幼馴染みたちに


天女と幼馴染みのあゆみを聞き


出演させればOKとおもっていたトモの気持ちも


変わってくる。。





「望郷波止場」







紀美子の誕生日のプレゼントに


紀美子の生まれた年のワインを奮発した。



夫から妻への


最高のプレゼント☆


・・になるはずだった!



ところが


アイツのせいで~。。



「ひとしずく」






脳梗塞で体も思うように動かず・・


しゃべることもできなくなった父。


年老いた母がそんな父の面倒を見ていた。


強いと思っていた父。


だけど


自分が大人になり今の歳になると・・


父のことがわかるようになる。。



息子が父をおもい・・



父は・・



みぞれがその家族のお互いの思いを。。




「みぞれ」






以上11作品の短編になっています。





私が特に



感想を書きたかったのは



「ひとしずく」



これを読んでたら



悔し涙が出たよ~!



だって・・



せっかく



夫婦2人で祝おうとしてたんだよ~。



妻の誕生日に


妻の生まれた年のワインを奮発して買ってきて


どういうタイミングで出すか



そんなシチュエーションまで考えていた和夫



子供ができなかった2人



だけどお互いを大切におもう



大事な日☆



それなのに・・



和夫の義理の弟「勝利」とその息子たちが



人の都合も考えずやってきて・・



その大事なワインを~



勝手に




読んでて


一人で悔しくってさぁ~。




でも


こういう人っているんだよね。



悪気はない?



無いのかな?



だけど



こういうデリカシーのない人が一番嫌だ!



「2人だけじゃさびしい」



とか



勝手に自分の物差しで人のこと計って・・



かわいそうな人みたいにさぁ~。




2人には


2人で祝うこと




それが大事な時間だったんだよ~






・・って



こんなとこで一人で怒ってる自分も




なんだかなぁ~!笑





子供がいない夫婦の苦悩



そして乗り越えた時の夫婦の絆




そして


年老いていく親への思い。。





重松さんの言葉は


的確で


そして


優しい





短編でもじっくりと味わえる作品です























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真保裕一「ボーダーライン」~子供が犯罪を犯すというのは親が悪いんでしょうか?~

2015-06-27 03:32:54 | 




真保裕一「ボーダーライン」読み終わりました☆






この作品には



正直




衝撃を受けた





ニュースでは残忍な犯罪



そういうものを見聞きすることがある。




その犯人は



なぜそんなことができるのか?




同じ人間なのに。。





そんなことを感じることはあった。




そう言う犯罪を犯した人がいるとき



世間は




「親が悪い」



そう言うだろう。



教育が!


育て方が!



親は何をやってるんだ!!




・・と。



しかし


果たしてそうなのだろうか?




私も娘を2人育て


成人させ


孫も今はいる。




自分の経験上



子供のことでは


悩まされることが多々あった。



とくに



長女には



今も悩ませれることがある。




長女も次女も


同じように手をかけ


叱るときは叱り


甘やかしたとは思っていない。



けれど



同じように育てても



全く性質は異なるのだ。





親になれば



一生親。




子供のしたことに責任がある。




そうは思う。





だけど




全部




親が悪いのだろうか






これを読んで



改めてそう考えさせられた。









日本からアメリカに渡り


カメラの仕事でその日暮らしをしていた永岡


「関口」と出会いそのススメで


グリーンカードとP・Iライセンスを取得。


総和信販の探偵部に所属していた。


アメリカに来て12年



34歳になる永岡オサム


通称「サム」




その「サム」にが関口から


上からの強引な命令で


どうしても探して欲しいと依頼を受けた「安田信吾」


危険人物としてマークされていたその人物を探し出すため動く。



平気で人を殺し



その身代りに他の人に罪を擦り付ける信吾。




信吾に辿り付こうとした永岡は



信吾に銃撃を受ける




しかし


幸い防弾ガラスと補強ドア装備の車に助けられた。




その後


そんな危ない目に遭ったにもかかわらず



今度は


信吾の父「英明」を探して欲しいと



信吾の妹「真由美」の依頼。





英明は信吾をその手で殺すことを目的に



信吾を探し出そうとアメリカへ。




父はあの男(信吾)を殺そうとしてる




と真由美。





父からの覚悟の手紙をみせられ



英明を探すために動く。




正直


英明の心情がよくわからなかった永岡。





英明をなんとか見つけることができた永岡だったが




英明の・・


今まで息子にしてきたこと。



それを聞かされ・・



言葉を失くす。





他の親と同じようにやってきた



専門家にみせ



「息子の声」をきこうとあらゆる努力をした。




虫や動物を殺せば叱りさとし・・



「もうしない」という息子の言葉を信じ。




しかし



隠れてそれは続き・・



妹の「真由美」をおもちゃにしていた信吾。




それを知り



真由美を親戚にあずけ


遠ざけ・・



それでも続く奇行。




脳や精神鑑定に異常はなく・・



それゆえに



「親が悪い」



だれもがそういう目でみる。





「生まれながらの犯罪者」



は、いるのではないか。




そう英明はいう。




「更生」そういうものが通用しない・・



生まれもったもの。




親に子供を殺す権利などない。



でも



他人に殺されるよりは



親が殺してやることが「愛情」なんだと英明は言う。





永岡は



英明を説得することができなかった。



・・というよりは



永岡は睡眠薬で眠らされ



英明は息子の元へ




そして


息子の元へ向かった英明は





そして



永岡は



そのことによって




自分自身でもよくわからない感情に突き動かされ




意外な行動に





親が子供にできること



努力をしても



親の愛情が子供に伝わらないこと。。





悲しいよね。



辛いよね。。




育児書どおりにいったら誰も苦労などしない。




子供の出来が悪ければ



親は「ダメ親」の烙印を押されて』しまう






アメリカの背景にある人種差別や



日本人とアメリカ人の考え方の違い




そういうものも盛り込まれていて



とても勉強になりました。





本当に考えさせられる作品でした























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

湊かなえ「望郷」~閉鎖された「白綱島」に生まれ育った者のそれぞれの物語☆~

2015-06-19 01:55:13 | 




湊かなえ「望郷」読み終わりました☆



閉鎖された島「白綱島」で生まれ育ち生きてきた人たち。



その



それぞれの物語が短編6話で構成されている作品




「みかんの花」



高校生の姉が


かけおちして家を出ていった。



それから25年音信不通だった姉。



有名作家になった姉が突然「白綱島」に帰ってきた。



その理由とは?






「海の星」



父が失踪。


煙草を買ってくると家を出たまま帰らなかった父。



食費を浮かすために釣りを始めた洋平。


そこに現れる「おっさん」



それから「おっさん」と洋平の距離は縮まる



おっさんの正体は?







「夢の国」



夢の国


東京ドリームランドに憧れて


だけど


いけなくて。。


祖母の機嫌をうかがう母


そして


夢都子は


そのためにいつも夢をつぶされてきた?!






「雲の糸」



島を出て


有名な歌手になった「黒崎ヒロタカ」



電話番号を教えていない島の同級生「的場」から電話が。



的場の父の会社の創立50周年のイベントに出てほしいと。


母と姉を人質に取られているようなヒロタカに


断ることはできなかった。



いじめられた過去がよみがえる!



母の犯した罪・・



しかしその背景にあったものは?






「石の十字架」




千晶は小5のとき


白綱島に転校した


母方の祖母のところで暮らすために。



友達のいなかった千晶に声をかけてくれためぐみ。



友だちになれたとおもっていためぐみに


隠されていたものとは?






「光の航路」



生徒のいじめ問題に悩んでいた航



家が放火され


気づいた時は病院のベッドの上だった。



そんな航のもとに現れた「畑野」



航が亡き父に対して思っていた憤り



大事な日に自分じゃなく


他の生徒と過ごした父を許せなかった。



しかし


畑野が語る父に・・


航は・・・!







閉鎖された白綱島



その島で生まれ育った人にしかわからないこと☆



それを強く感じました。




読んでて・・



あまりの理不尽さに




思わず



こぶしを握り締めてしまった




なんで?



どうしてそこまで




自分がしたことじゃないのに~。



悪いことなんてしてないのに~。




なんて自分は



自由に生きてきたのだろう?




当たり前だと思っていた



自分の生活が



なんて恵まれていたんだろう




これを読んだら



そんな風に素直に思った























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松岡圭祐「ジェームズ・ボンドは来ない」~素直な島民だからこそ見れる夢☆青春をかけた遥香の夢☆~

2015-06-19 01:10:12 | 



松岡圭祐「ジェームズ・ボンドは来ない」読み終わりました☆



ずっと気になっていて読みたかった本だったんです^^



ジェームズ・ボンド



もちろん!



あの有名な映画「007」の主人公のことです




と・・いっても



私はタイトルは知っていても


中身のほうは全く見たことがありません^^;





あの有名な音楽だけは知っているのですが





この小説は実話に基づいて作られたそうです。





ジェームズ・ボンドとは程遠いような・・


そんな


瀬戸内海の離れ島「直島」



ベネッセの経営する美術館や産業廃棄物施設のほかは


これといったものもなく



コンビニもなければ


映画館もない!



なのに・・


だからこそ?



夢見てしまった島民たち




「007 赤い刺青の男」




これを映画化させ


ロケを誘致しようと団結する




高1の「峰尾 遥香」も子の誘致運動に参加することに。



親友の「豊原 柚希」は



最初は乗り気ではなかったが



遥香の強い思いによって



協力しようという気になる。




島の人たちの思いはひとつ☆



島をよくしたい



そんな



素直な思い




閉鎖された島で



だからこそ!



あえて夢をみたかったのかもしれない。




ジェームズ・ボンド




来ないかもしれない・・



そうは思っていても




「夢」をみたかった





都会での暮らしに憧れる柚希



夢を目指してオーディションを受ける☆



そして



遥香の母は



過去に芸能活動をしていた経験が?




遥香の島を思う真っ直ぐな気持ち☆



県庁の鹿野


観光協会の柿沼・石岡



大人たちにまじって署名運動などに奮闘する!!




そして


青春をかけた遥香の夢は?




島民たちの夢は?





遥香たちの夢を邪魔する者たち




それをおしのけて・・




夢は叶うのか?!



ジェームズ・ボンドは



直島にやってくるのか




読んでるとついこちらも



応援したくなる!



そして


遥香たちの気持ちを



逆なでするような出来事に憤りが



そして


「ボンドガールはうちや!」コンテストに出場した遥香が



みんなの前でいう言葉☆




青春をかけた自分の思い!



島の人たちの思い!




この語りが



人びとの気持ちを動かす☆




胸が熱くなる





島で生まれ育った



そういう人にしかわからない気持ち・・



私には到底想像もつかないような



それをこの小説で知りました。




「夢」って



その力って



すごいなぁ~


























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

坂木司「大きな音は聞こえるか」~誰の胸にも「ビッグウェーブ」は潜んでいる☆~

2015-06-13 02:02:06 | 



坂木司「大きな音が聞こえるか」読み終わりました☆



コレ


ずっと読みたいと思っていたんです!



この前図書館にいったら見つけて☆



坂木さんの作品はみんな読みたい♪



そうは思っているのですが



文庫化されていないと


なかなか手が出なくて^^>



ホントに


坂木さんの作品はどれも


私的には


ハズレがないです



読んでるときもそうだけど


特に


読んだ後の




余韻がすごい




今回読んだこの作品もそう





まだ胸の中を



ぎゅーっとつかまれてる感じです






誰もが感じること・・



そう!



特に十代のときって


何か夢中になることがないと



ただ過ぎていく日々を



「つまらない」と感じてしまったりする。




だけど


その



何事もない日々が幸せなこと




そうは


なかなか気づくことができない。





自分が今いる環境が



当たり前すぎて




見失ってしまう





主人公の


八田 泳(高1男子)もそうだった。




特に打ち込めるものもなく・・



夏休みもだらだらと過ごしていた。




唯一の趣味



サーフィンは楽しいと感じてはいたものの



何かが足りなかった。




そんな泳が



ある日



サーフィンに行くと必ずいる



サーフィン仲間から「仙人」と呼ばれている



波に乗っているところは見たことがない



けど


いつもボードに捕まって


浮かんでいる



そんな「仙人」に




「終わらない波は、あるよ」




そう聞かされる。



そんな波が


本当にあるのだろうか?



泳は調べてみる



すると


それはあった☆



「ポロロッカ」




中国とブラジルに来る




海の水が川に流れ込む




最大級の波





泳はポロロッカに引き寄せられていく。




そして


そんな折


叔父の剛がブラジルに転勤になったことを知る☆



「遊びにおいで」



その言葉に乗っかって



泳は動きだす




泳の心に起きた



人生初の




大きな波





「ポロロッカ」を見るため☆



そして



それに乗るため☆




それを目指して



バイトを始める




バイトで知る



仕事のつらさや人間関係




そして



両親を説得するための努力





そこに行くための



泳の奮闘!!




そして



ついに泳はブラジルへ





日本と真逆にあるその地で



泳は



自分が当たり前だと思っていたことが



実は



とても恵まれていた




そう言うことに気づいていく



ブラジルで飲む



マズいコーヒー



えっ?


ブラジルって本場でしょ?



↑そんな泳に剛は答える




末端の人たちの生活。




その「おいしいコーヒー」は



生産地の人たちは飲んだことがない現実。





そして



必死に生きている人たちの姿





お世話になった「ヤマモト」家の人たちとのかかわりで知る




日本に対する外国人の誤った見方




そして



その家の泳と同い年の「ミユ」との初体験





初めて見た



人の死。。





そして



ポロロッカに乗りにいくという


船に乗ることができた泳




そこで知る



人びとの生活。。



そして


またまた自分のいつもの生活が



いかに恵まれていたかということ☆




泳は


いろんな経験をして



成長していく!!




そして・・



いよいよ



ポロロッカに~






ポロロッカによって


変わっていく






そして


今までの生活が


ポロロッカに乗ったことで



大きく変わっていく





そして


ポロロッカに乗ったことを仙人に報告する泳




ポロロッカの大きな音



それは



いつ


どこでも



「ここ」から聞こえてくる




↑そう教えてくれた仙人





仙人は



海に浮かび・・



いや


海に浮かぶことで



ここに大きな音を



響かせていたのでは




そんなことをふと思いました。




あなたの胸にも



きっと



大きな音



これを読めば聞こえてくるはず

























  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする