読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

内館牧子「エイジハラスメント」~女の価値は年齢か?否か?主人公「蜜」の自分との戦い!~

2015-08-30 01:25:26 | 



内館牧子の「エイジハラスメント」読み終わりました☆



今ドラマでも放映されている「エイジハラスメント」の原作



ドラマを見ているので



原作本をたまたま図書館で見つけて読んでみることに。



そうしたら・・



全くドラマとは違ってた。




ドラマはドラマで面白いけど



原作本はもっと面白い




ドラマの「英美里」は


小説の中では


主人公「大沢 蜜」の義理の妹



そして「女子大生」として登場する。




保科は「蜜」の旦那の親友として登場



そして



ドラマでは「年上にしか興味がない」


だけど


小説中は「25歳までしか興味がない」


と全く正反対!!



まぁ


ドラマの中でも


若い英美里に結局なびいちゃうんだけどね!笑






大沢 蜜 34歳は



夫 直哉は2歳年上の研究員



娘 麻衣子 6歳



を持つ


パートをする主婦




蜜の勤めている「波屋」(トンカツチェーン店)のパーティがあり



社長のお相手をするように頼まれた蜜



張り切って訪問着を着てパーティ会場へ。



しかし


そこで


急遽「社長の相手をするのは若い子にした」といわれる。



蜜は


ここで初めて



「年の女」といわれ・・



自分の




年齢を突き付けられる




普段から



自分の外見には気を使い



34にはみえない!



↑という自信もあった☆




そんな蜜が初めて受ける




エイジハラスメント




これに蜜はショックを受け・・



それと同時に



憤りを覚える




このことをきっかけに



蜜はパートをやめてしまう。





もっといい仕事を見つけて見返してやる!




そう意気込んでいた蜜だったが・・



特に資格もなく


34歳という年齢では


蜜が望んでいるような仕事はみつからなかった。





名古屋からでてきた旦那「直哉」の妹


女子大生の「英美里」



その英美里からも



蜜は年齢のことをチクチクいわれる。



しかし・・



英美里は年齢のことだけじゃなく・・



蜜の薄っぺらな中身も見抜いていた?!




そして



蜜を打ちのめしたのは・・



旦那の「直哉」が英美里より1歳若い



「玲子」と浮気をしたことがわかったときだった




直哉は家族とのディズニーランドへ行く約束をキャンセルして



玲子とディズニーランドに行っていた。




娘の麻衣子と2人で出かけたディズニーランドで



それを目の当たりにしてしまう




直哉は違うと思ってたのに・・



やっぱり




若い女がいいんだ




でも


蜜はそれを問いただそうとはしなかった。



やっぱり


自分がキレイになるしかない!



そう思い詰めた蜜は



母の幸子に100万の借金をして



アンチエイジングをすることに




しかし・・



病院に向かいかけた蜜は・・




それをやめてしまう






キレイになればそれで解決するのか





自問自答する蜜。。





そして・・




愛人「玲子」に会うため北海道へ





そして



それを追う直哉!!





果たしてその結末は







女は生まれてから



容姿のことを言われ・・




歳を重ねると・・



価値がなくなるようなことを言われる。





男は


年齢を重ねれば



「ロマンスグレー」



などといわれ



逆に歳を重ねたことが「味」のように賞される。





なぜ



男と女は



こうも違うのか?!





それは日本がまだまだ「男社会」だからなのだろうか?





いつまでも若くキレイでいたい




そうは思っても限界がある。




女の・・



人間の価値ってなんだろう?




そう考えた時・・





自分をしっかり持って生きていること




これが一番大事なんじゃないかな。





他人がどう思うか?



じゃなくて



自分が自分自身をどう思うか?




自分に恥ずかしくない自分☆




そういうものがあれば



自然とそれは外見にでてくるのかも





そんなことを思った。







若いね



といわれてる子たちだって



いつかは歳を取る。





それは避けようがない。





だけど



若いときって将来自分がそんな歳になるなんて思わないんだよね~。





自分もそうでした^^;




だけど


その歳になって


わかることがたくさんある。




外見ばかりに囚われて



大事なものを見失っちゃうのが



一番怖いよね。。





自分にとって本当に大事なものはなんなのか




それをあらためて考えさせられました













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真保裕一「ストロボ」~地位も名声も得た。しかし・・自分には何が残ったのか?喜多川は自分に問う~

2015-08-29 02:05:39 | 




真保裕一「ストロボ」読み終わりました☆




面白かったです。



自分自身に重ねて読んでしまいました。




喜多川光司 50歳



プロカメラマン




キャリアを積み


名声も得た




しかし



無難に仕事をこなす毎日・・




そんな喜多川のもとに



個人からの依頼が。




20代前半の女性が



母を撮ってほしいと




喜多川が女性に連れられてきた場所は



病院だった。



母親に会った瞬間!



喜多川はその依頼を把握した。




「遺影」を撮るのだと。




その母親は懐かしそうに喜多川を見る。




「昔お世話になった」



と。



しかし


喜多川には覚えがなかった。




そして



それを思い出すのは・・



その母親の死後


娘の手の中に収まっていた


父親の「写真」をみた瞬間だった






喜多川は



自分の過去を



振り返る。




その瞬間☆



瞬間☆



ストロボに映し出された自分





自分が今ここにいる!





それを確かめるべく。





50歳・・



ちょうど人生を振り返るときなのかもしれない。




自分がしてきたこと



関わってきた人たち




今自分がここにいる意味





喜多川が自分自身の過去を振り返るシーンが



一瞬なのに



とても深く



そして




読み手に自分自身のことを突き付けられてるような気持ちになる




真保さんの筆の力なんでしょうね^^




夢は叶えたら終わりじゃない。。




悩みは尽きず・・




新たな苦難は続く・・





けど



それは夢を夢を叶えられたから




がんばれる





そんな気持ちになりました






















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柴田よしき「聖母(マドンナ)の深き淵」~戦う子持ち女刑事「緑子」の強さ☆そして・・優しさ~

2015-08-27 03:39:41 | 



柴田よしき「聖母の深き淵」読み終わりました☆



これは


「RIKO」の続編だったらしいのですが



先にこっちを読んでしまいました。



だけど


これだけ読んでも違和感なく読めます。




「所轄刑事 麻生龍太郎」


「私立探偵 麻生龍太郎」



を読んでいたので



緑子(りこ)と麻生が前に知り合いだったことも知っていたし^^




知ってる名前が出てくるとなんかうれしい♪


・というのはシリーズの良さですよね






村上緑子



辰巳署 生活安全課



夫なし 1歳半の息子「達彦」の母




そんな緑子が出会う



磯島豊



覚せい剤取締法違反で引っ張られてくる磯島




見た目は女性



しかし



男のものはついている磯島



そんな磯島の身体検査をするため



城本刑事は磯島を裸にしようとする。




それを涙ながらに「婦警さんにおねがいします」



と緑子に懇願する磯島




城本の乱暴な扱いに反感を覚えていた緑子は



課はちがうが



それをかって出る。




磯島は



TSといって



身体は男だけど


心は女



そして


恋愛対象は「男」なのだという。





緑子はそれを聞き磯島のことをわかろうとする。




磯島の無実は証明される。



しかし


なぜ薬の受け渡し場所でうろついていたのか?



その理由を聞くと


友達をさがしていたのだという。



親友の「由香」が失踪して


その行方をさがしてるときに


ある雑誌に


磯島とおそろいの指輪が映った手を見つける。



そこが薬の受け渡し場所だったのだと。




磯島は


由香をどうしても見つけたいと緑子に頼む。



刑事である緑子には難しいことなので



私立探偵を探してあげると約束する。




緑子が元いた新宿署の小野寺に相談すると



元刑事で信頼のおける「麻生龍太郎」を紹介される。



緑子は


麻生龍太郎を知っていた。



できる刑事だった麻生。



刑事を辞めたことも


私立探偵になっていたことも知らずにいた緑子は



それに驚く




磯島に麻生を紹介して



由香の捜索は始まる。




すると



意外な事実が!!





城本が4年前にかかわった乳児誘拐事件。



あと一歩のところで



犯人は捕まらず



当時2か月だった乳児も未だに帰ってきていない。



その事件の母親



三津田 佐智子と



由香は知り合いだった





そして


ある倉庫で発見された「都子」の遺体



その死の真相・・



由香と都子もつながっていた?




そして・・


由香の失踪の理由。。




麻薬・・



やくざ・・




そして


次々に真相を暴いていく麻生と緑子・・



そして


麻生に隠された秘密。。





磯島や由香への優しさ・・



そして



理不尽なことへの怒り



悲しみ




子持ちの女刑事ならではの強さもみせる




上司との不倫で



左遷された緑子




情が深く



喜怒哀楽の激しい



そんな緑子だからこそわかる



そんな人の痛みや苦しみ





人として魅力的な女性





そんな緑子の強さを見せつけられるのが



終盤の



春日組の組長「山内練」に向けられた言葉






「失うものがない人間が一番強いっていう、


あれは嘘よ。失うものがない人間は、確かに滅茶苦茶に戦うわ。


そういう相手に小細工は通用しない。理屈も通用しない。


だけどね、そういう奴は要するに、勝たなくてもいいのよ。


勝必要がないの。負けて殺されたって何も気にしない。


だから結局、負ける。


失うものがある人間は滅多なことでは戦わない。


できれば逃げようとする。だから一見、弱く見える。


でも彼等が逃げるのは、彼等が知っているからなのよ。


戦いを始めた以上、絶対に勝たなければならないってことを。


もし彼等が戦いを始めれば、最後には勝つわ。


守らなくてはならないものを守る為に、失ってはならないものを


失わない為に、どんなことをしてでも勝つ。・・・


あの子に手を出したら、あんたは終わりよ。」






息子の達彦を守るためなら


山内を殺す!



そう言う覚悟でいった言葉。





山内をも黙らせる



迫力のあるこのセリフ





緑子の戦いぶりをとくとご覧ください。




きっと最後には緑子ファンになっていることでしょう





今度は「RKO」を読んでみたいなぁ

















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加納朋子「月曜日の水玉模様」~電車の中の顔見知りの人がかけがえのない人になっていく☆~

2015-08-22 02:43:44 | 



加納朋子「月曜日の水玉模様」読み終わりました☆




この小説中の主人公「片桐陶子」


「レインレイン・ボウ」にでてくる



あの☆



高校時代ソフトボール部のキャプテンだった「陶子」でした。




陶子は



通勤する電車の中で



いつも同じ電車に乗り合せていた男と



会社の意外なところで会う。




曜日に寄ってネクタイを決めていた彼が



それから陶子にアピールするように



その時にしていた



黄色に黒い水玉模様のネクタイ



をするようになる。




彼の目的は?





陶子の謎解きが始まる☆




小さいころに陶子の前から消えてしまった母と再会?!




「母」と名乗らず・・



しかし



陶子は



その女のいくつかの行動から



それを感じ取る




そして・・



電車の男の意外な正体☆




鬱陶しいと思っていた彼が・・



いつの間にか



陶子にとってかけがえのない人になっていく




一緒にいると楽で♪



いつの間にか笑顔になっている自分に気づく陶子。



小説中にはなかったけど・・



この2人はいずれ結婚するのかも?!



なんて思った




陶子の



この「萩」という男に寄せる感情が



徐々に変わっていくところ





そんな2人の関係も読みどころです




文章中に隠された・・



謎・・



謎・・



謎・・



そんな謎解きも楽しい~




あなたはその「謎」に気づくことができるかな?笑















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朝倉かすみ「てらさふ」~2人ならきっと夢は実現できる☆そう確信した弥子だったが?!~

2015-08-20 03:05:57 | 




朝倉かすみ「てらさふ」読み終わりました☆




「てらさふ」とは・・



自慢する。見せびらかす。





という意味らしい。





自分にはいろんな可能性がある



そう信じて疑わなかった



「堂上弥子」(どうのうえ やこ)



自分の頭の中で作った



ウィキペディアに



堂上弥子(どうのうえ やこ、1997年4月2日ー)


は日本の芸術家。映画監督、写真家、画家、小説家として名高いだけでなく、


ファッションモデル、ミュージシャン、女優、声優としても有名。


愛らしい笑顔と驚異的な才能で世界中の人びとをとりこにし、


熱狂と興奮のるつぼに陥れ、一世を風靡。


スーパースターとして2010年を疾走した。




と書き込んでいた。





14歳中2の弥子



自分の思っているように



他人は自分のことをわかってくれない。




そう思っていた弥子。




いつか絶対



自分はそうなれる☆




そういう自信があった。





そして



自分をわかってくれる



ニコ(鈴木 笑顔瑠)-すずき にこるー



に出あった。




ニコは


外見はモデルの様で整った容姿をしていた。




しかし


母が失踪し・・


祖母もいなくなり・・


曾祖母のもとに引き取られるニコ。





内側にある寂しさ・・



それをわかってあげられるのは弥子しかいない。




そう


弥子は考えていた。



そして



弥子の夢をかなえるため



ニコと2人なら



「ここじゃないどこか」



↑へいける




そう思った。





先ずは


読書感想文で


注目を集める☆




書くのは弥子。



表舞台に立つのはニコ。




2人は共有することで



夢をかなえていく




そして



作家デビュー




他人の作品で





弥子の野望




ニコが求める安心できる場所





だけど・・



2人はだんだんすれ違っていく。





弥子の夢・・




そして




ニコがいきたかったところ・・





ちがう。。



ちがう。。




二人の穴は大きくなっていく。






弥子がニコに求めていたもの




ニコが弥子に求めていたもの





それはお互いが思っていたものとは違っていた。





弥子は間違った。




そして



ニコも。





だけど



間違ったからこそ



たどりつけた場所





それが



お互いの



「いきたかった場所」



だったのかもしれない。





十代の頃は



夢を見る★



自分の可能性を信じる★



それに近づこうとして・・



間違う。



失敗する。。




それが糧になる




なんだか自分十代を思い出し・・



ちょっと


くすぐったいような・・


苦いような・・



そんな気持ちになった。




自分をわかっているのは



自分自身!



そう思いがちだけど・・



意外と自分自身のことって



わかってるようで



わかっていないのかもなぁ。。





そんなことを思ったりもする





間違って・・



失敗して・・



だんだん大人になる




頑張れ~





そんなふうに応援したくなる作品でした















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