読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

秋吉理香子「聖母」~子供を守るための母の愛は究極!!女性視点からの事件にグイグイ心が引かれていく☆

2017-10-31 03:44:18 | 
秋吉理香子「聖母」読み終わりました。


秋吉さんの作品は前から読んでみたかった^^



今回初めて作品を読んでみて


他の作品ももっと読んでみたいと思ったよ。



女性だったら


この作品の登場人物の気持ちが


「なるほどなぁ」


と分かる部分が多々あるんじゃないかと思う。




女性著者ならではの視点が



すごく共感できました。




特に


子供を産んで育ててる女性なら



「子供のためなら私も!」



・・・と思ってしまう場面があるんじゃないかと。





事件は



すごく惨いです。。




小さい子供を


あんな風に殺してしまうなんて




でも


事件の裏側にある



犯人のこれまでの出来事。



そして



その犯人の母の



子供が生まれるまでの経緯



それが分かってくると



母の気持ち



その子の気持ち



いろんな気持ちを想像して



こちらの心も揺さぶられていきます



事件だけをみたら・・



ひどい!



人間のすることじゃない!



そう思ってしまう。



だけど



自分がもし・・



犯人の立場だったら?



それを犯した人の



母だったら?




本当に考えさせられます。





不妊治療のすさまじさを体験した保奈美



落胆と絶望を乗り越えて



授かった子供




その宝物のためなら




高校生の「真琴」




保奈美








…のつながり




読み進めていくうちにつながってくる関係





登場人物の視点によって



その人物たちの立ち位置が変わる?




そこが読みどころでもあります。





そして



事件を追う刑事



坂口(男)と谷崎(女)



・・の考え方の違い。




男と女の違いを



ここで出してきているところに




著者の技も見た気がします。





谷崎が「真琴」に目を付けた



女の勘☆



遺体の寝かせ方で



「女の事件」と感じる




女刑事の視点☆





男と女・・




この事件の背景にある




穢れ・・




聖母は取り除くことができたのだろうか









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朝井リョウ「武道館」~アイドルになるとほんとうの自分が本当じゃなくなるの?愛子の究極の選択とは?

2017-10-29 03:10:52 | 
朝井リョウ「武道館」読み終わりました。



歌うことが


踊ることが


ただ大好きで



アイドルになる夢を叶えた愛子




でも



アイドルになるということは



本当の自分が


本当じゃなくなっていく




そのことに悩んでいく





自分はずっと変わらないのに・・





顔の見え無い人たちが作り上げていく





自分の虚像





本当の自分は



どこなんだろう?




人気が出るに従い・・



それは愛子の中で大きくなっていく




母が父から離れ


違う人の元へ行く時・・


愛子は母を選ばなかった。




父の所にいることを選んだ。



なぜ



母は父を選ばなかったのか?




愛子が



大地と恋人になることを選んだとき・・



母の気持ちが分かった気がした





ほんとうの自分でいるための選択





普通の女の子が許されることが・・



アイドルには許されない。。




自分が自分でいるためには



何を選び取っていけばいいのだろう





みんなに愛されるアイドル☆



それになるためには



自分に嘘をつき続けなければ



続けていけないのだろうか?





夢を叶えることは



何かを捨て諦めること?





「武道館」



それが夢と言って



去って行ったメンバー



その「夢」を叶えるため



NEXT YOUは自分の気持ちと戦いながら



がんばる!!



でも


その「がんばり」は


どこへ向かっていくのだろう?





メンバーたちと一緒に



読者も考えてしまう。




愛子の選択・・



碧の選択・・




アイドルか?


恋人か?




あなたならどっちを選ぶ??











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朝井リョウ「何様」~自分にハマる主人公が見つかるかも?!二人組を作れなかった私とか^^~

2017-10-26 03:13:18 | 
朝井リョウ「何様」読み終わりました。



水曜日の階段はきれい


それでは二人組をつくってください


逆算


きみだけの絶対



むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった



何様




の短編6編☆




その中の主人公に



「あ~それってある~」



・・・と思うあなたがいるかも




私にピタリとハマったのは


「それでは二人組を作ってください」


の主人公「理香」



名前も似てたりして



理香は


昔から


「二人組」を作れなかった。



学生の時って


よく体育とかでもあるよね?


「二人組を作ってください」


・・っていうの。



そういうとき・・


必ず作れなくて


余ってしまう。



私そうだったんだよね~。



べつに


ハブられてるとか


そう言うのじゃなくて・・



積極的になれないというか・・




きっと


「誰かの一番」ではなかった。




どこかのグループに


「入れて」と言えば入れてもらえる。



だけど


自分でも好んでその中に入ろうとはしなかった。



ちょっと


輪からはみ出て眺めていた


そんな存在。




姉と部屋をシェアしていた理香



姉が結婚することになり


その部屋をシェアしてくれる人を探していた。



やっと


シェアしてくれそうな友人を見つける。



しかし!



友人「朋美」は



他の友達と部屋をシェアすることになってしまう。



朋美が好きだと言っていたドラマの



部屋に似せた小物や家具をそろえた理香



そんなもので


朋美をかんたんに自分の方に引き込めると思っていた。




本当の友達って何だろう?





私は親友を失くした。。




…と思っていた。



だけど


相手は


私のことを


「親友」とは思っていなかった。



私はずいぶんその人の事を


「ひどい」と思ったけど・・



冷静になれば・・


それは私の一人芝居みたいなものだったのかもしれない。



理香を見ていて


そんな風に思った。



本物の



「二人組」を作るのは難しい。。






まっすぐに夢をかなえようとする「夕子」




間違った逆算から真実を見つける「有季」




花菜と亮博の「絶対」の違い




まじめにレールの上を歩いてきた「正美」




自分の不誠実さを「誠実」に変える一秒に気づく「克弘」






その中に



チラリ☆



・・とあなたが見えるかもしれない











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雫井脩介「犯罪小説家」~死の入口へ誘われる媚薬。。リアルか?幻想か?境目がわからなくなる恐怖~

2017-10-19 03:35:07 | 
雫井脩介「犯罪小説家」読み終わりました。



も~

ラストまで気が抜けない展開でした~!




読みどころは


やっぱり


小野川の面白がっての行動なのか?


「意図的」に周りの人間を動かすためにやってることなのか?



そこだと思う。




「凍て鶴」で賞を取った



待居涼司




その作品に魅せられた


売れっ子脚本家の


「小野川充」




ぜひ映画化したいという話になる。





映画化されることは



いいことだと思った待居だったが



小野川の脚本の筋書きに


自分の作品とのギャップを感じ



気乗りがしなくなっていた。




凍て鶴の中の


「美鶴」に



多摩沢公園の池で浮いて死んでいた



自殺サイト「落花の会」の主催者



木ノ瀬蓮美


を重ねてくる小野川




待居から見たら


美鶴と蓮美は全く違う。。




なぜか



「落花の会」に執着する小野川




落花の会を取り上げた本を出版した


今泉とコンタクトを取り


木ノ瀬蓮美や落花の会の詳しいことを


聞きだす小野川




待居は小野川に引きずられるように


凍て鶴とは違う方向に進んでいく


小野川の暴走に巻き込まれていく。




そして


今泉もまた


小野川の言葉の端々に


木ノ瀬蓮美や落花の会の会員たちの


その後を追いかけるようになる。



いつの間にか


好奇心をかきたてられ・・



小野川に頼まれたことという以上の



自分の中の「知りたい」という感情に戸惑う。



戸惑いながらも


押さえられなくなっていく自分。




付き合っていた彼の自殺・・




自分も落花の会の会員だった。



そして・・


死の淵までいって引き返した経緯のある今泉







また



小野川の言動に・・



自分の中の何かに・・




死の淵へ誘われる今泉!!





小野川の目的とは?




そして・・


今泉が調べた


「パイン」や「ヒバ」の正体とは




待居が今泉に



「小野川に動かされている」ことを指摘される。




その言葉が・・


今泉の


好奇心をあおる??




待居の本心とは?




そして・・



ラストに待つのは






自殺サイトの和気あいあいと



オフ会の事を語り合う会員たちに



ちょっと違和感が。。




「死」についての


考え方って


こんなに人それぞれ違うんだなぁ~と。




誰かの「一言」が



自分の運命を決めてしまうこともある?




そんなことも考えさせられました。





作品に没頭するあまり・・



リアルと幻想の境目が無くなってしまう。。




そう言うことって・・



あるのかもしれないなぁ~。



お~こわっ










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堂場瞬一「アナザーフェイス7~愚者の連鎖」~心の隙間に忍び寄る黒い影!からめとられたら抜けられない。。~

2017-10-14 02:36:10 | 
堂場瞬一「アナザーフェイス7~愚者の連鎖」読み終わりました。



このシリーズもやっとここまで読めた♪



後は最新の「8」を残すのみ!




図書館で借りて読んできたけど・・


「8」どうしよう?



まだ当分図書館にはお目見えしないだろうなぁ。。




買って読むか?



あ~悩む。。







後山参事官に



硬く口を閉ざした窃盗の容疑者の



口を割るように命じられる大友




なぜ窃盗犯の取り調べを大友が?




不思議に思う大友




後山もそのことに関しては



ハッキリせず・・



なんとなくいつもの後山と違うように感じる



この裏には何かある??




10日間黙秘を続けている若居智仁 25歳




取り調べを担当していた玉城は



大友に取り調べを交代させられたことで



大友に対して強い反発を隠そうともしなかった。



グイグイ締め上げ


無理やり自供をさせようとする玉城のやり方に


大友も反感を持っていた。



若居は


なかなか手ごわく



大友のいつものペースも通用しない。




大友は


若居の周辺捜査をする。




そして



前の事件で関わりになった



警官になった鷹栖を介して



岩尾組の若頭「河島」と知り合う。




そして



若居と河島は知り合いだと言うことを知り



若居のことを聞く。



そして



若居の「恋人」の存在を知る




大友は



若居の恋人「田原麻衣」に会い



事情を聞くことに。




若居の黙秘は



恋人を守るためだったことを知る




そこから



若居の口を割らせることができた大友




しかし!



その事件の裏には・・



タダの窃盗だけでなく・・



根深い





悪が潜んでいた





若居を10年間しばりつけていた



高木の存在



なぜ


若居はそこから抜け出すことができなかったのか




心の隙間に忍び寄る





黒い影




からめとられたら・・



なかなか抜け出すことはできない。。




悪の連鎖。。




心の弱さが・・




悪の連鎖を広げていく。。





事件にやたらと首を突っ込んでくる




海老沢検事





その



海老沢にも・・




黒い影が





誰にでも




忍び寄る悪の影・・





結局



そこに一度はまったら・・




生半可な気持ちでは抜けだすことはできなくなる。




やり直したい気持ち



でも



それを許さない



アリ地獄




家族も・・



恋人も・・



何もかも失ってしまう



犯罪





ちょっとしたきっかけが・・



軽い気持ちが・・



全てを失うことになる




若居の後悔。。




大友も



息子の優斗を育てる身としては



他人事とは思えない。




高木の呪縛から逃れられなかった若居




「きつい思いをする人間は、少ない方がいいですよ。」


「俺みたいになっちゃうか、あるいは殺されるかもしれないし。


 どっちにしても、ろくなことにならないから。」




優斗の同級生が不良仲間に誘われ学校に来なくなってる話から、


大友がその同級生を救うために動くことを決めたことを聞いて


若居が言った言葉




取り返しがつかない若居の思いを


重く受け止める大友






そして



事件がひと段落した時・・




大友は


後山から



衝撃の告白をされる





今回の事件に



いつもと違う後山を感じたのは・・



そのせいだったのか。





この後どうなるんだろう?





「8」やっぱり気になるなぁ~。






敦美の結婚するかもしれない噂



敦美が柴に対していった「顔ハラ」?!



柴が大友に語る「男と女の惹かれあういろいろ」




今回も義母の聖子さんから大友に勧められるお見合い話



やっぱり


佐緒里さんとは


続かなかったのか~。



・・・と残念な気持ち




事件以外でもいろいろツッコミどころがあって楽しめるこのシリーズ☆




食に関しても興味深いのがいろいろあって楽しい~♪



大友と柴と敦美がお気に入りの「新潟料理」の美味しいお店



行ってみたいって思ったよ



このシリーズどこまで続くのか?!










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