読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

江國香織「抱擁、あるいはライスに塩を(上)」~柳島家の深い事情・・母の違う姉妹が親友に?!初めて触れる世間に子供たちは。。

2019-03-31 02:58:03 | 
江國香織「抱擁、あるいはライスに塩を(上)」読み終わりました。


すごい!


なんていう家庭なんだろう?!



最初に思ったのは先ずそれでした。




学校の通わず・・



家庭教師をつけて勉強を学ぶ子供たち




なぜ?親はそうしたのか?



そんな子供たちが


父親の一言で


小学校に通うことになる。



そして


初めての外の世界に・・


子供たちは順応できず。。



心を病んでいく。。



たった3か月・・



それは終わりを告げる。


父親の口から。




子供たち・・


そして


母親の菊乃もホッとする。




菊乃の長女


「望」は


夫の子供ではない。



菊乃が望を儲けた経緯



それは


菊乃が父から逃れるために家出を決行



初めて外の世界で


愛しいと思える人に出会う


それが


望の父「岸部」だった。


しかし!


岸部には



妻子がいた



それを知りつつそういう関係になった菊乃



そして


菊乃は望を産む



柳原家に


岸部とその妻を呼ぶ



「望」を育てていくことを宣言する



そして



菊乃の婚約者も同席していた




岸部の妻「瑞江」の感じた憤り




なんて家だ!!




そして・・



岸部は娘の千春を連れて



柳原家を訪問していた。




望に会うため



そして


望と千春は親友に





普通の考え方では追いつかない。。



柳原家の事情。。




これからまだまだいろいろありそう(^^;





柳原家という・・



裕福で



せまーい世界の中に閉じ込められていた



そんな家族たちの初めての外の世界との関わりが



家族たちを喜びと悲しみの世界へ。。




菊乃の妹「百合」が嫁ぎ先で従順に過ごす日々が


切ない。。




とりとめのない感想になってしまった。



それくらい



動揺してしまう内容でした



「かわいそうなアレクセイエフ」


「みじめなニジンスキー」


柳島家の家族間で通じる合言葉


切なくて・・


でも興味深いお話




さて続きが楽しみ~








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山本甲士「めぐるの選択」~公務員試験の日雨に見舞われ3通りの選択を迫られるめぐるのその後。。どれが正解なのか?

2019-03-26 02:47:45 | 
山本甲士「めぐるの選択」読み終わりました。



人生には選択しなければならないときがある。



果たして・・



その時の自分の選択はこれで良かったんだろうか?



誰もがそう思い返す瞬間がある。



あのとき・・



違う選択をしていたら・・



自分の人生は変わっていたのかも。。



もっと幸せになっていたかも。。



そんなことを思ってしまうときが






公務員試験を受ける日



駅に向かう途中



急な雨に見舞われる



傘もなく・・



携帯も家に置いてきてしまった・・




めぐるは3つの選択肢を与えられる。




駅まで走る



雨宿りして様子を見る。タクシーが通ったら乗る



戻ってタクシー会社に行きタクシーに乗る




そして・・



それぞれの選択肢をしためぐるのその後は



3パターンのめぐるのその後が描かれる。



そして



それぞれのめぐるが思う。



あのとき違う選択をしていたら・・どうなっていたんだろう?




動きもしゃべりもテンポの遅いめぐる



自分に自信が無く・・



周りに流されてしまうことが多い



そんなめぐるに母は冷たい



しかし


祖父は


めぐるのたった一人の理解者だった。



「どんな仕事でも、どんな人生でも、楽しいこともあれば嫌なこともある。


めぐるなら大丈夫、これで良かったんだと思うときがいつか必ずくるから。」




そう言ってくれた祖父



しかし・・



めぐるが小学校一年生のとき


おじいちゃんは海に出て・・帰らぬ人となってしまった




そんなおじちゃんとの思い出が



めぐるに小説を書かせる



どの選択をしためぐるも


それだけは同じだった。



それぞれの立場は違っていても・・



いつもそばにおじいちゃんがいてくれた。




たった一人でも



自分を信じていてくれる人がいる



それはきっとめぐるの人生には大切なことだったんだよね。




それぞれの



立場の違っためぐる



だけど


それぞれに懸命に生きるめぐるがいる。





市役所の職員になり問題解決に奔走する独身のめぐる



同級生と結婚して子供を2人儲け主婦になっためぐる



スナックの雇われママになっためぐる




どのめぐるも



楽しいことも



嫌なことも



どちら経験する。




人の幸せって何だろう?




そんなことも考えさせられたよ。




苦しみながらも頑張って解決した時の清々しさ



それは人生の醍醐味でもあるよね。



いいことばかりじゃ~



感覚がマヒして・・



幸せだってことも分からなくなる気がする



そういうことなんだろうなぁ。




人生は小さな選択の積み重ねで出来てる



その選択が・・


正解なのか?


そうではないのか?



それは結局答えなんてなく・・



自分次第なんじゃないか?




そんなことも教えてくれる作品だと思います




これを読んで私もおじいちゃんとの思い出に浸ってしまった




死んでしまっても



ちゃんと心の中には大事な人は生き続けるってことなんだろうなぁ。









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山本甲士「ひかりの魔女」~浪人生の光一がおばあちゃんの面倒を見るはずだった。しかし!光一がおばあちゃんに変えられていく☆

2019-03-24 02:49:28 | 
山本甲士「ひかりの魔女」読み終わりました。




小さな体に作務衣と割烹着


頭には手拭いで姉さん巻き



そんなおばあちゃんが家に来ることになった。



父方の祖母で


父の兄と同居していたおばあちゃん



その叔父の死で


おばあちゃんを引き取ることになった。



おばあちゃんとは数回しか会ったことが無かった光一



浪人生の光一は



パートで家を空けることの多い母に



おばあちゃんの面倒を見てあげてと頼まれる。




面倒くさいなぁ。。



そう思っていた光一




しかし!



おばあちゃんに同行するうち



すっかり




光一が変えられてしまう




昔の教え子の所に挨拶にいくという


おばあちゃん「真崎ひかり」




アポなしで会いに行くも・・



元教え子たちは心からの歓迎をしてくれる



その態度に光一は驚く



「先生」「先生」と子供のように甘える教え子たち




このおばあちゃんに



ここまで慕ってくれる魅力とは




一体なんだ



そこを光一は知りたくなる。



書道教室で教えていた生徒たちだというが・・



どうもそれだけではないと気付いていく光一



そして


どの生徒たちも



「自分が一番かわいがれていた」



そう自信たっぷりに言う



おばあちゃんに同行するうちに



光一もまた


おばあちゃんの魅力に取りつかれていく。




炭をおこしお釜で炊いたごはん



シンプルなぬか漬けや甘露煮



生徒の誰もが大好物のイワシのぬかみそ炊き



今まで食べたことが無かった



シンプルだけど味わい深いものたち




そして・・



足腰が丈夫なおばあちゃんのヒミツ



それは立禅だった



それを知った光一も毎日取り組むようになる




相手のいいところを大げさに褒め



自分の意のままに動かしていく



そして



それが相手のいいところを伸ばしていくことになる



そんな


「真崎先生」のやり方に気づいていく光一



生徒だけでなく・・


家族の危機も救ってくれるおばあちゃん





人に




ひかりを与えていく



そんなおばあちゃんに



いつしか光一や家族も幸せにさせられていく



面倒をみるつもりが・・



いつの間にか助けられていた。




おばあちゃんの生きる知恵



力強さ



いろんなことを学ぶことになった光一




人間の基本はなにか



生きていくうえで本当に大切なものは何か



それをおばあちゃんに教えてもらう




お釜で炊いた宝石のようにつやつやしたごはん



そして


イワシのぬかみそ焼き




食べてみたいなぁ~。



おばあちゃんのようにはいかないだろうけど



作ってみようと思いました



読んでるとすごーく幸せな気持ちになる作品です



是非


真崎先生のひかりを浴びてみてください










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宮下奈都「静かな雨」~生まれつき足に障害を持つ行助と頭に傷を負ったこよみ。2人に静かで優しい時間が浸み込んでいく☆

2019-03-18 02:57:09 | 
宮下奈都「静かな雨」読み終わりました。



なんて優しくて


心に沁み込んでいく作品なんだろう



それが読み終わった今の素直な感想です



優しい人の周りには


優しい人が集まるのだろうか?



そんなことも思った。




行助の家族がまためっちゃ優しいんだぁ。



行助とこよみを


そっと見守ってくれてる



その人の作りだす雰囲気



そして



その人が作るもの☆



こよみのそれは





たい焼き



行助を虜にしてしまったたい焼き



会社が倒産して



何事もやる気が起きなかった行助に



希望を与えやる気をおこさせた



こよみの作る絶品たい焼き



これはのちに



行助の家族も虜にする




このたい焼きには


こよみの人となり☆



人生のすべてがかけられていたから



きっとそういうものが出来たんだろうなぁ。




ある日突然・・・



こよみの身に起こる悲劇!!




頭に傷を負い・・



事故前の記憶はあるものの。



新しい記憶を刻む混むことが出来なくなった。




でも


こよみはこよみだった。




絶品のたい焼きを作ることができる



新しい記憶は刻み込めなくても・・



「こよみ」という人は変わらない。




「人間ってなんでできてると思う?」



「毎日の生活の中での思いで人はできてるるんじゃないかと思う」



行助が姉に言う。




決して記憶や思い出でできてるんじゃないと。





こよみの思い。



思わず溢れる涙雨。。



でも


行助はそんなこよみに寄り添って



静かに浸みこんでいく雨になる



人はたくさんの辛い事



流した涙の分



人に優しくなれるのかもしれない。




こよみが行助に言った。



「あきらめの色」


行助にはその色が瞳にあると。



「あきらめを知ってる人ってすぐにわかるの。」


「あきらめ方を間違えるとぜんぶだめにしちゃうの。


 ユキさんはだいじょぶだよ。」




行助の奥底にあるものを


こよみは見破る。




そんな2人だから


きっとこれからも支え合える。



2人がお互いの傘になっていくんだろうなぁって思う。




読みやすく



でも内容はフカク・・



心に沁み込んでいく作品




雨の夜に静かに読みたくなる









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伊吹有喜「四十九日のレシピ」継母が亡くなった後見つかる自分の理想の法要☆そのための準備に継子と父は・・

2019-03-17 03:21:36 | 
伊吹有喜「四十九日のレシピ」読み終わりました。


伊吹さんの作品が好きなので


これも読んでみたいと思ってたの。



やっと読めました




母が早く亡くなって


百合子が5歳の時に


継母「乙美」は父の妻になった。



そして百合子の継母に



しかし


百合子は乙美に対して素直になれなかった。



乙美を「乙母(おっか)」と呼んでいた百合子




それから33年



乙美は71歳で突然この世を去る。



そして


乙美が死んで2週間・・



百合子の生活も激変した!!



夫の浮気



そして



愛人の妊娠



それによって百合子は憔悴し


離婚届を置いて


実家に戻って来る。




父もまた



乙美のいなくなった家で



いつ死んでおおかしくないほど抜け殻になっていた。




そんな家に


当然現れる



黄色の髪にガングロ


目の周りを銀色に光らせた


異様な風貌の



「井本」(女子)



乙美に


四十九日の法要まで家族の面倒を見てほしい



そう頼まれきたという。



乙美が関わっていた


訳アリの女の子たちが集まるリボンハウス



そこで乙美にお世話になっていた者だという。



自分がもし死んだら


四十九日の法要に宴会をして欲しい



そして


それまでの生活の面倒を見てほしいと



前金をもらっているという。



降ってわいたような話を信じることができず・・



百合子も父も途方に暮れる。。



しかし


乙美の作業場から井本が見つけてきた「レシピ」




この料理や家事のレシピ・・



それに交じって


「四十九日のレシピ」が出てくる




それを見て



井本の言っていることを信じる。



そして


よく働く井本に心を許していく。




乙美との最後に



父は乙美に怒ってしまったことを後悔していた。



そして


もっと一緒に楽しむことをすればよかったと。




百合子もまた・・


もっと乙美と母子らしく


素直に振る舞えればよかったと。。




そんな2人は


乙美の希望を叶えるために


井本とそして助っ人のブラジルの混血「ハルミ」(父がそうあだ名をつける)と共に


その準備をする。



傷ついた百合子に井本もハルミも優しかった。



そして



父も百合子を心配していた。




暖かな時間が流れる「熱田家」



乙美が死んでから



乙美の色々なことを知る2人




百合子と夫「浩之」の今後を心配する父




娘の幸せは何なのか?



それを考え苦しむ父




百合子もまた



父を一人に出来ないと悩む。。





愛人と百合子の間で揺れる浩之




それぞれのゆくへは




乙美が残していったもの




それぞれの胸に刻み込まれて・・



そして



それが実になって行く



四十九日の宴会では


それがあふれていく



乙美と親しかった聡美はいう。




テイクオフ・ボード、跳び箱の踏切板ってあるでしょう。私たちはそれなんです。


思い切り走って、板を踏み切って箱を飛んだら、もう思い出さなくていい。


過去を飛び越えたことに自信を持って、まっすぐに走って行けばいいんです。




リボンハウスの世話をした子供たちに対して。



世の中は無数の匿名のテイクオフ・ボードで成り立っている



そんなことを。




ほんとうにそうだなぁ~としみじみ思った。



気付かないうちに誰かの役に立ってる☆


それって素敵なことだなぁ。




父の百合子に対してした決断も・・



百合子が大きく飛べる



テイクオフ・ボードになったんじゃないかな



親が子を思う



子が親を思う



そして



血がつながらなくても



誰かのことを思う気持ち



それが本物なら



いつかは必ず伝わるはず



そんな希望を持てる内容でした。



父が百合子のために・・



乙美が家族のために・・


それを思うと


指先がしびれて



熱い思いがこみ上げてきました




温かい思いに包まれて幸せな気持ちになれる。



そんなこの作品



ぜひあなたにも読んでもらいたいなぁ。




乙美さんのコロッケサンド


作って食べて見たくなったよ








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