小湊悠貴「ゆきうさぎのお品書き あらたな季節の店開き」～ハッピーエンドの完結編☆大樹と碧の強い絆がみんなを幸せに～

小湊悠貴「うきうさぎのお品書き　あらたな季節の店開き」読み終わりました。





毎回この表紙の絵が素敵なんですよね


めっちゃおいしそう


今回のこの巻が「ゆきうさぎのお品書き」の完結編になります。


初めから読ませていただいて


大樹と碧の出会い


そして


恋愛下手の２人が自分自身の恋に気づくまで



そして


２人の気持ちが近づいていくまで



そして


恋人同士になった２人



そして・・そして・・



今回はその後の２人



ずーっと見守ってきた大樹と碧


いよいよクライマックスがやってきてしまいました。



うれしいような


ちょっと寂しいような



この作品の読みどころは


やっぱり読んでいて幸せな気持ちになるところです。



特に


食いしん坊の私は


「食」で幸せを感じる主人公たちやその周りの人たちが


幸せになっていく様子を見るのが何より素敵だと思います



大樹と碧の出会いの時も


碧を窮地から救ったのは


大樹の作る優しい料理でした。



大樹の作りだす食べる人のことを考えた


その優しい思いやりの料理


大樹が


ゆきうさぎを作った祖母から学んだこと



今回

ゆきうさぎの創業者の大樹の祖母


宇佐美雪枝さんがお店を始めたきっかけも出てきます。



雪枝さんから大樹が受け継いだもの


それは料理だけでなく


「ゆきうさぎ」に対する思いも受け継いでいた



大樹が人を幸せにする料理は


雪枝さんから受け継がれたもの



そういう人の思いが受け継がれていくことは


幸せが伝染していくってことなんだなぁ～。


そんなことも思いました。


だって


それを読んだ私たちにも


しっかりそれは伝染していますから



ゆきうさぎでバイトをしていた

ミケ


そして


パートをしているスズ



それぞれの背景にあるいろんな事情


そして


ゆきうさぎになくてはならない料理人となった


零一


その零一の引き抜きの話が？！



そして


高校教師になる碧



そんな碧と大樹の関係はどうなっていく



それぞれの門出に


カンパーイ



あっ・・


そぅそぅ


読みどころと言えば


もう一つ☆



大樹と碧の父が


碧と大樹の関係について


初めて語り合うシーンが！



ここは必見？


必読？ですよ^^



いつも冷静な大樹が慌てる様子が笑えます



そして

祖母雪枝さんから受け継いだ秘伝のポテトサラダのレシピが・・


今回明かされます



絶対作ってみます



いっぱい幸せをもらった


ゆきうさぎのお品書き


それはやはり著者である小湊さんの


お人柄でもあるのでしょう



人への感謝を忘れず温かいお人柄とお見受けいたしました。


あとがきを読むとそのお人柄に触れることができます。


小湊さんファンにはうれしいおまけ付きのこの巻


本当にお得だしうれしいことだらけ



ありがとうございます



大樹と碧は私の中で永遠に見守っていきます

三浦しをん「あの家に暮らす四人の女～女の園に危機が！そのとき開かずの間に眠っていた河童が救世主に？！

三浦しをん「あの家に暮らす四人の女」読み終わりました。


資産家の家に生まれ

何不自由なかった鶴代


そして


その娘に生まれた佐知



佐知は生まれたときから父親がいなかった。


母からは父の詳しい話は聞いていない。



そんな母娘が暮らす古くて大きな家に


ひょんなことから佐知と知り合った雪乃


住んでいたアパートが水浸しになり・・


その避難場所に佐知の家にお世話になる。


それから一緒に住む運びに。


雪乃の会社の後輩

多恵美は自宅で手芸教室をしていた佐知に

手芸を習う


そして

元彼のDVから逃れるために

佐知の家に住むことになる。



こうして始まった奇妙な共同生活


それを４人は楽しんでいた



生涯お嬢様の鶴代


家で手芸を教え外にあまり出ることのない佐知


会社務めをする雪乃と多恵美



それぞれの生活は違えど


家に帰ればその役割分担はうまい具合に行っていた。



しかし！


雪乃の部屋が水道管の老朽化で水浸しに。。


そのとき


開かずの間だった部屋を


雪乃が片づけてそこに移ろうと計画する。



雪乃の独断だった。


そして


そこで見つける


死体？！


ミイラ？？


・・が


それは佐知の父親と関係の深いものであることが判明！



河童のミイラ



最初は気味悪がっていた４人


あ・・多恵美は最初から可愛がって


「川太郎」と名付けていたが。



暗いところに閉じ込められていた河童のミイラ



これが


リビングへと日の目を見ることに



そして・・


ある嵐の晩



夜中に起きだした佐知は・・


強盗に襲われる



そして・・


動き出す



河童のミイラ



そして


そこには


佐知への強い思いがこもった



魂が




同じ敷地内に住む「山田一郎」


この老人に小さいころから守られていた佐知


でもなぜか好きになれなかった。。


そんな佐知が


変わっていく


父を知らずに育った佐知に


父親のような愛情を与えてくれた山田


そして


母との間の長年のわだかまりも


嵐の夜の一件で


なくなっていく



家族でも


見えなくなってしまう絆。。



一緒にいることで大切な存在になる他人


そういうこともあるんだなぁ。



カラスやにこの世に存在しないものの言葉


そんなものも登場して


このお話を盛り上げています。



浮世離れしている鶴代が


伊勢丹を溺愛しているところは


めっちゃ笑えるし



家族の見えない絆は感慨深いものがある



それぞれの女のキャラがたっていて面白い



佐知が


「喜ばしい不自由」と称した「結婚」


なんかわかる気がした



４人が暮らす女の園は


先はわからなくても


毎日充実していて楽しい我が家

似鳥鶏「レジまでの推理 本屋さんの名探偵」～本の謎をまるっと解決！専門家ならではの推理に敬服^^

似鳥鶏「レジまでの推理　本屋さんの名探偵」読み終わりました。


面白かった～♪


似鳥さんの作品はとても読みやすいです。

読者にやさしい注釈もついているので

内容がわかりやすい


これは

似鳥さんの経験からつけているものだそうですよ。


ご自分も本を読んでいて

意味の分からない言葉が多くあって

それでわかりやすく読めたらって思われたそうです。


本当にありがたいです



この作品は


お客さんが持ち込んでくる


謎



それを

本の専門家ならではの推理で


まるっと解決してくれる



いつもPOPばかりに専念して


バックヤードでさぼっている？店長


バイトの「青井」は


店長に店長並みの仕事を任されてしまっている



他のバイトのメンバーも


店長より青井を頼る始末。。



しかし


こんな頼りなげな店長も


謎解きはバッチリ決めてしまう



彼女と遠距離になってしまう前に


メッセージのように送られてきた７冊の本



そこに込められた彼女の思いを溶くため


常連の男性客に力を貸す



本のタイトルが分からず


苦戦する青井に


一ノ瀬がその表紙と内容のヒントで


あっという間に解く本の正体



消えたサイン本の謎・・


そこには


僻みと苦しい胸の内が隠されていた



そして・・


青井たちが働く笹倉書店に


怪文書が！


その後・・


放火



そして


店長の正体が明らかに




書店員の苦労。。


日々努力しても


なかなか報われない。。



そんなことも良くわかり


これから書店で本を買う楽しさも教えてくれる



「逃れの森の魔女」


この本を読んでみたくなったよ。



ヘンゼルとグレーテルの魔女側からのお話みたい



「西船橋のポップ姫」と呼ばれている店長が・・



まさか！！



最後の最後に明かされる



読んだ後本にも詳しくなれて

一つの本で何倍も楽しめる



ぐぐっと引き込まれるあっという間に読めちゃう１冊です

柚木麻子「デートクレンジング」～急変したらしくない親友。親友を取り戻すため婚活をぶっつぶせ？！～

柚木麻子「デートクレンジング」読み終わりました。


いつも柚木さんの作品には勇気をもらっています。


「そういうあなたでいいんだよ」


そう言われてるようですごくうれしくなります


今回の作品もそう。



「自分の生き方は自分が決める」


「人からどう思われても関係ない」


自分が好きになれる自分であること☆


それが一番大事だよ。


そう教えてくれる




親友の実花が急に変わってしまう。。



実花がマネージャーをやっていた


「デートクレンジング」というアイドルグループが解散


それから実花は仕事のやる気をなくしてしまう。。



そして


急にらしくない婚活を始める



本当に結婚したいのか？



でも佐知子にはそんな親友が


投げやりにただ結婚しようとしてる風にしか見えない。



なんで急に実花が変わってしまったのか



本当の実花の気持ちがわからなくなる。。



自分だけは実花のことを何でも知ってると思っていた。



そんな佐知子に実花は距離を置こうとしている



本当の実花を取り戻すため


佐知子は実花の婚活を



ぶっつぶせ


そう意気込んで臨むも・・


実花の態度は冷めていくばかり。。



実花のためなのか？


自分が実花を失いたくないだけなのか？



それがだんだんわからなくなる佐知子



でも・・


ボロボロになりながら


突き詰めて行ったとき・・




見えてきた真実



お腹に宿る子供の成長とともに


自分の中の気持ちが見えてくる☆



実花の気持ちが見えてくる☆



みんな戦ってる！



自分がやってきたことは正解なのか？


いつも不安だ。



だけど


こうしなきゃいけない！


そんな世間のルールなんかにこだわって


自分いの大事な時間をつぶすのはもったいない。



一人一人違う人生



自分がやってきたことは決して無駄じゃない



大事な時間だよ。



今の自分自身を作り上げてくれた


かけがえのない時間



そんな風に思える。



親友が離れて行ったこと


それが心の傷になってしまった芝田


その気持ちが痛いほどわかった。


でも婚活にあれだけ執着するのは(^^;



親友が離れて行かないように・・


そう執着しすぎて


手放してしまったこと。



私の苦い思い出。。



そんなことも


もうどうでもいいや！


そんな痛い自分も含めて今の自分



そんな私でもいいんだよね



自分が肯定されること



それが生きる喜びになる



柚木さんありがとう




佐知子が人目を気にせずに踊りまくっていたシーン



なぜか柚木さんが踊ってるところを想像して


笑ってしまいました！



ごめんなさい。



朝井リョウさんのエッセイで読んだからかな？笑



何事も一生懸命



傷を恐れず立ち向かっていく女子



それが魅力の作品です

梨沙「山神よろず相談所」～血のつながりより強い絆で守られる結。兄たちの愛情は最強☆～

梨沙「山神よろず相談所」読み終わりました。


山神家の紅一点


山神結は高校1年


結は常に守られている。



隣が神社・・


というだけでなく


その神社を守る「山神さま」が


父の「様」


そして


弟妹を溺愛する長男「斎」


次男「縁」はほとんど家にいない鉄砲玉


三男「匠」はいつも冷静で山神家の家計を握ってる


四男「千」は結と同級生の双子？

訳あって後から山神家の一員になる？！


そんな父と兄たちに溺愛されて


いつも守られる結



しかし！


この家族は


血のつながらない家族だった



だけど


どんな家族にも負けない


強い絆で結ばれている



父の「様」は言う



「俺一人じゃただのろくでなしだ。だから俺はこの土地を守る。

　お前たちが安心して暮らしていけるように」


家族によって

神に自分に欠けている「人間の心」を教えられている。


そう思う様



家族への愛はどこまでも深いのだった。




結の最大のピンチに


兄たちは団結！！



結が持つ古いナイロン袋の


ひ・み・つ



そこには


悲しい結の過去が



結が持っていたひとつだけ埋まらなかった


パズルのピースは・・


一つになれなかった


もう一つの家族の元へ



本当の家族とは


血のつながり？


それとも・・・



自分を思って全力で守ろうとしてくれる人たち



それが



本当の家族



自分の居場所にあらためて気づく結



山神家は最強の愛情を持った家族




山神家には秘密がいっぱい


でも


そのピースたちは


それぞれ輝き



一つのパズルを完成させているのだった



なんでも請負います！


「山神よろず相談所」


そこには愛され上手な妹


それを守る兄たちがいて


全力で解決してくれますよ～。



私も依頼しちゃおうかな？


何を