道尾秀介「いけない」読み終わりました。
最後までドキドキが止まらなかった~っ!
白蝦蟇シーライン
左手に現れる弓投げの崖
自殺の名所にもなっているこの崖を見ると
あの世に連れて行かれる言い伝えが。。
そんな白蝦蟇シーラインで起こってしまった事故
停まっていた車を追い越そうと脇を抜けようとすると
その車は急に動き出し進路を妨害され・・
崖に転落。。
運転していた安見邦夫は
進路妨害した車に乗っていた者によって
乱暴を受ける。。
ある名前を耳にしながら。
そして・・
邦夫は
「ナオ・・」
その3文字の名前を呼び続け意識が途絶える。。
それは
犯人の名前だと思った読者は多いはず。
私も騙された~!
邦夫の運転した車には助手席に乗っていた者が
邦夫の妻の元に
刑事が訪ねてくる
線香が手向けられた仏壇
その仏壇には誰が?
謎を残しながら読んでいく
安見の妻のもとを訪ねてくる宗教団体
その幹部
何気ない登場が事件にからんでくる。
中国から来た男の子が見てしまった
文房具屋の事件。。
そして
シーラインに落ちていたガラス破片を発見してしまうナオト
邦夫の事件に絡んでいた竹梨刑事
竹梨の妻が自殺していた
そこに隠されたヒミツ
一見つながっていないようで
それが繋がっていく
すごい!
読者に勘違いさせながらグイグイ引っ張って
想像力を掻き立てるなんて
最後の最後まで
読者の心をぐっとつかんで離さない
最後は~
そういうことか
と驚かされる
そこここにある欠片たちを
頭の中ではめ込みながら
パズルを完成させる
これは本当にハマりますよ
やっぱり作家さんになるには才能が必要なんだわ。
そんなことをあらためて思わせてくれる。
道尾さんの文才に脱帽です