読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

道尾秀介「いけない」~それは知ってはいけないものだった!!知ってしまったら・・~

2021-09-27 03:46:55 | 

道尾秀介「いけない」読み終わりました。


最後までドキドキが止まらなかった~っ!


白蝦蟇シーライン

左手に現れる弓投げの崖

自殺の名所にもなっているこの崖を見ると

あの世に連れて行かれる言い伝えが。。


そんな白蝦蟇シーラインで起こってしまった事故

停まっていた車を追い越そうと脇を抜けようとすると

その車は急に動き出し進路を妨害され・・

崖に転落。。


運転していた安見邦夫は

進路妨害した車に乗っていた者によって

乱暴を受ける。。

ある名前を耳にしながら。


そして・・


邦夫は


「ナオ・・」


その3文字の名前を呼び続け意識が途絶える。。


それは

犯人の名前だと思った読者は多いはず。



私も騙された~!


邦夫の運転した車には助手席に乗っていた者が



邦夫の妻の元に


刑事が訪ねてくる


線香が手向けられた仏壇



その仏壇には誰が?



謎を残しながら読んでいく



安見の妻のもとを訪ねてくる宗教団体


その幹部


何気ない登場が事件にからんでくる。



中国から来た男の子が見てしまった


文房具屋の事件。。


そして


シーラインに落ちていたガラス破片を発見してしまうナオト


邦夫の事件に絡んでいた竹梨刑事


竹梨の妻が自殺していた


そこに隠されたヒミツ



一見つながっていないようで


それが繋がっていく



すごい!


読者に勘違いさせながらグイグイ引っ張って


想像力を掻き立てるなんて



最後の最後まで


読者の心をぐっとつかんで離さない



最後は~


そういうことか


と驚かされる



そこここにある欠片たちを


頭の中ではめ込みながら


パズルを完成させる


これは本当にハマりますよ



やっぱり作家さんになるには才能が必要なんだわ。


そんなことをあらためて思わせてくれる。


道尾さんの文才に脱帽です








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阿川大樹「終電の神様」~事故により急停車した電車。無言の中で頭の中にはそれぞれの思いが。。

2021-09-19 03:16:56 | 

阿川大樹「終電の神様」読み終わりました。



読んでいたら

あんまり電車に乗らない私も

車内の様子が浮かんで

同じような気持ちになって読んでしまいました。


急停車した電車


そして


車掌のアナウンスで事故だとわかる。


人身事故


無言の中それぞれの頭の中にある思い


いろんな事情で先を急ぐ人たち



「どうか間に合いますように」

そう願いながら待つ長い時間。。



電車が遅れたことでわかってしまうヒミツ。。



そして・・


命を助けられた女性


その中には小さな命が



命の恩人


それはスカートをはいた男性だった



高架下のタツ子が歌う


「終電の神様、わたしが乗れば、それが終電」


タツ子の人生



どんなことも必ず終わりが来る。


そんなとき


それぞれの胸に去来するものとは



もし


自分がそうだったら・・


何を思うだろう?



そんなことを考えさせられる。



毎日走っている電車


そこには乗る人分の思いがある事


それを感じました。



読み終わるとなんだかほっこりする


そんな作品です

















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山本甲士「ひかりの魔女 さっちゃんの巻」~小5の女の子さっちゃんの背中を押す!ひかりさんマジック☆~

2021-09-17 03:19:33 | 
山本甲士「ひかりの魔女 さっちゃんの巻
」読み終わりました。


このシリーズも3作目!


すっかりこれの大ファンになってしまった私


小柄で作務衣と地下足袋

手ぬぐいで姉さんかぶりをしたおばあちゃん


いつもニコニコ顔で

スゴイ魔法をみんなにかけてしまうんだぁ


見た目とのギャップがある魔法使いのような人



そのひかりさんが


今回は小5のさっちゃんの背中を押す魔法をかけまーす


ある事件がきっかけでいじめられるようになり

学校に行けなくなってしまったさっちゃん


フリースクールで勉強しながら

年下の女の子に慕われ絵本の読み聞かせもしていた。


そして

フリースクールで料理と裁縫をボランティアで教えることになった

ひかりさんと出会う。


「こんなおばあさんが?!」


そう驚くさっちゃん


しかし!


ひかりさんの丁寧に作る料理


そして


さっちゃんの読み聞かせをいつも褒めてくれる


そんなひかりさんのことを好きになっていく。



絵本作家になりたいさっちゃんの夢


2人で帰り道に作るお話


ひかりさんはそのお話を褒めてくれる。


ちょっとしたきっかけを与えて


褒めて伸ばす!


ひかりさんの魔法にさっちゃんはかけられていく


そして


さっちゃんが変わる事で


それが家族にも連鎖していく



まさに!


幸せの連鎖



お話を作ることが楽しくなる♪


ひかりさんとちょっと寄った公園で


懸垂をやってみることになる。



そこからさっちゃんは頑張ることの楽しさを知る



それが学校に行くきっかけに



いろんな人に魔法をかけ


大したことしてないように見せかけて


スゴイことをやってしまっているひかりさん


私も幸せのマジックが使えるようになりたい!


そう思ってしまう



実は私


このシリーズを読むようになって「立禅」を始めました。


もう1年ぐらい続けてるかな?


ひかりさんが続けてるという立禅


私は10分を朝晩続けています。


なんか下半身がぶれなくなった。


健康になった気がします。



こうやって


ひかりさんは読者にも幸せマジックをかけてくれる♪



人は考え方ひとつで変わる


そんなことを教えてくれる作品です






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奥田英朗「ナオミとカナコ」~親友のために企てる完全犯罪。しかし!2人の計画は穴だらけだった?!

2021-09-12 04:02:56 | 

奥田英朗「ナオミとカナコ」読み終わりました。


最後までドキドキだった~!


こんな心強い親友がいてくれたら

どんなにいいだろう。


それをうらやましく思った。



始まりは加奈子の直美を遠ざけるような不審な行動だった。


直美はその原因に気づく!


加奈子の顔の痣・・


そして


加奈子の夫の達郎からDVを受けていることを知る



行動を起こすことを勧める直美


しかし!


加奈子はそれを拒否する。。



そのことで不穏な空気が流れる2人の関係


親友だと思っていたのに・・


なぜ自分を頼ってくれないのか?


そう思う直美



逆に加奈子は直美には自分の気持ちが分からないと思う。



すれ違う2人の気持ち



でもやはり放っておけないと思った直美


自分は母親が父にDVを受けるところを見て育った


そんな境遇もあり


絶対達郎のことが許せないと思った。



達郎がいなくなってくれたら・・


加奈子は辛い目に遭わずに済む。



そこから始まる直美の達郎の「排除」計画



その計画に使えそうなものが直美に


それを実行させることへ導いていく



乗り気でなかった離婚


助けを求めること


そんな加奈子の心を


直美の完全犯罪計画が


開かせていく




そして・・


2人の結束はそれによって


より強くなっていく



排除計画は完璧!


そう思って実行へ向かう。



そして


果たす!!



しかし・・



完全犯罪と思っていた2人の計画は


穴だらけだったことが分かる。。



ピンチに追い込まれる2人


しかし!


それをがますます2人を強く結びつける。



ゆるぎない信頼



そして


次々起こる不測の事態に立ち向かっていく



そして・・


最後は




最初は敵だと思っていた李朱美


葵百貨店で働く直美に不利益を与えようとしていた女


でもその人を知ると


直美は朱美が好きになる。


中国人は嘘をつく


そう言い切る朱美


でもそれは


生きていくための術


自分を守る事だと知る。



加奈子のために強くなろうと思った直美に


その強さを朱美からもらう。


そして


ピンチの時に助けられる



直美と加奈子に立ちはだかる壁が厚いほど


2人の関係は強くなっていく


そして


加奈子を強くしたものはもう一つあった



でもそれは・・


読んでみてからのお楽しみと言う事で



あれは絶大な力をくれるものだよなぁ~。



でもちょっと思った。


大丈夫なのかなって。



私が加奈子だったらどうするだろう?


私が直美だったら・・


親友のためにそこまでできるだろうか?



いろんなことを考えた。


考えさせられた。



こうしてる間にもDVに苦しんでいる人たちがいるんだろうな。


そう思うと辛い気持ちになる。


なんでそういうことはなくならないのか?


そして

やられてる人はだんだん諦めてしまうっていうのも


辛いなぁ。。


直美と加奈子がしてしまったことは


いけない事。。


これを読んでいろんなことを考える。


それしかできないけど


考えることが大事な気がする。




お互いを信じあえる親友


私にもいたらいいなぁ。













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東野圭吾「透明な螺旋」~事件の裏に隠れた出生のヒミツ☆湯川の真実が?!~

2021-09-09 03:05:41 | 



東野圭吾「透明な螺旋」読み終わりました。


待ってました!

ガリレオシリーズの最新作です


今回の湯川学はいつもと違う一面を見せてくれます


今まで見えていなかった

湯川の家族のこと


そして・・


湯川のヒミツ


それがある事件を通して明らかになっていきます。


さすが!圭吾さん



幾重にも張り巡らされた透明な螺旋


それに読者は翻弄されていく



最後の最後に分かる真実に驚愕


そして


湯川の心の奥底の温かいものに触れ


何とも言えない気持ちにさせられます



事件の謎をスイスイ解いてしまう湯川


今回の洞察力も素晴らしいです


警察にもし

こんな協力者がいたら・・

難事件もどんどん解決してくれるだろうに



係長になった草薙は貫禄がつき

内海薫はすっかり刑事が板について頼もしくなった



そんなシリーズならではの楽しみを十分味わいながら


湯川のいつも通り・・


でもいつもとちょっと違う魅力を見る事ができる。


そんな魅力いっぱいの作品になっています。


ガリレオシリーズをずっと読んでる人も


今回初めての人も


絶対に読み始めたら引き込まれていくはず



房総沖で見つかった男性の遺体


同居していた女性が消えた!


そして


その女性と一緒に失踪した女性


その絵本作家が書いた本に


湯川が書いた本が参考にされていた!


湯川と絵本作家には何か関係が?



草薙が知っている銀座のクラブのママ


秀美が「VOWM」に込めた本当の意味


それに湯川は気付いていく



失踪した園美をかばう秀美


そして


園美と一緒に失踪した絵本作家「ナエ」をかばう


湯川の不可解な行動が・・


草薙と薫を欺く?!



なぜ男性は殺されなければならなかったのか?


なぜ園美とナエは逃げなければならなかったのか?


なぜ秀美は嘘をついたのか?



そして・・


なぜ湯川は警察を欺いたのか?



目に見えない螺旋は・・一体どんな真実にたどり着くのか?!



いつも真っすぐに真実を追い求める


冷静に真実を見極める強さと人の気持ちを慮る優しさ


今の湯川があるのは


そういう過去があったから?



そんなことを思った。


ますます厚みを増した湯川に


次回作も期待したいです


圭吾さん。いつもいい作品をありがとうございます















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