読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

重松清「ポニーテール」~「家族」の始まりの物語に胸キュン♪~

2014-06-29 03:32:25 | 



重松清「ポニーテール」読み終わりました☆



こんなに一気に1冊を読んだのはずいぶん久しぶり。



それほどのめりこんで読んでしまった



最近、重松さんの作品を読みあさってる私ですが・・



いつも重松さんの作品を読んで思うことは、





どうしてこんなに人の気持ちが解るのだろう




ということです。





今回のこの作品も



小4の女の子「フミ」の気持ちが



実に



繊細に伝わってくる




私もフミぐらいの歳の時に



「あ~こういう思いあったよなぁ~。」



そう思える感情がよみがえって





胸キュン



してしまいました




どうして


こういう



少女の気持ちがわかるんだろう?




本当に


重松さんは



スゴイ




もう~


その一言です。




きっと


いろんな経験をされてきたのだろうなって思います。




それでなければ



なかなかこういう作品はかけないのではないかと。



なんか偉そうに思ってしまいました^^>






この「ポニーテール」という作品は



帯にもあるように



少しずつ家族になっていこう。




そういうお話です。




小4のフミは


小2でお母さんを亡くす。


それから2年間お父さんと2人で暮らしてきた。



小6のマキはお父さんとお母さんが離婚して


お母さんと2人で暮らしてきた。



フミのお父さんと


マキのお母さんが


再婚。



そして


フミとマキは姉妹になる。



4人家族が始まる☆





しかし・・



当たり前だけど



なかなかお互いを解ることができず・・



ギクシャクしてしまう。





フミは


新しい「今のおかあさん」も



「おねえちゃん」のマキのことも



好き



だけど


いろんな思いが


その「好き」を邪魔する。




マキはなかなか素直に気持ちを表現できない天邪鬼。



言い方もいつもそっけない。



それがフミには冷たく感じてしまう。




だけど


マキのそっけなさは


実は



やさしさなんだと気づいていく。




フミはマキに憧れていた。



密かに


マキのように「ポニーテール」をしたいと考えていた。



でもそれを言えないフミ。


くせ毛のフミはおねえちゃんのような


さらさらのポニーテールにはならないだろう。


解っている。


けど


やってみたい。


マキに近づきたい。




それを知らなかったおかあさんは



美容院にフミを連れて行き、



いつものようにおかっぱに切ってもらおうとする。



「伸ばしたい。」「おねえちゃんみたいにポニーテールにしたい。」



そう言いだせないフミは



髪を切り始めた鏡の前で泣いてしまう。




おかあさんは



フミの髪を伸ばしたい気持ちを初めて知る。





そうやって



お互いの気持ちを



探りながら・・


思いやりながら・・



だんだん家族になっていく。




素直に感情がでてしまうフミ。



感情を上手く相手に伝えられない誤解されやすいマキ。



だけど



フミはマキのそっけない優しさが心地よくなる




マキはフミの気持ちが



隠して言えない思いも



わかってくれる





そうやって


だんだん姉妹になっていく。




「前のおかあさん」(亡くなったお母さん)


「今のおかあさん」(マキのお母さん)



この2人の「おかあさん」の間で揺れるフミの気持ち。



そして


お母さんが離婚して離れてしまったマキのお父さん



フミのお父さん



の間で触れるマキの気持ち。




そんな微妙な気持ち・・





そして



前のおかあさんを立てつつ・・


フミの本当のお母さんになりたいと願う


マキのお母さんの気持ち。




そして



離婚したマキの本当のお父さんに


焼きもちを焼き・・



本当のマキのお父さんになりたいと願う


フミのお父さん。




みんな相手を思いやりつつ・・


自分の気持ちとも葛藤している




みんな・・



家族になりたいと思う気持ちは




同じ




だけど・・



同じ思いを持ちながら・・



絡み合って



なかなかそこにたどりつけずにいる。




そんな家族になろうと奮闘してる4人を


優しく見守る


ゴエモン二世(猫)




この猫の中には・・


実は


フミの亡くなったお母さんが?!





そんな


新しい家族の


あったか~い



それぞれの気持ちが


せつな~い




そんなお話。




あなたもぜひ☆胸キュンしてみてください
















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東野圭吾「快笑小説」~ブラックな笑いもいいもんだ♪~

2014-06-28 02:34:31 | 




東野圭吾「快笑小説」読みました☆



・・というか・・



もう何年か前にかって読んでた




既に何回か読み直しては



ブラックな内容に大笑い




これは



圭吾さんの違った?一面をうかがい知ることができて楽しい~




こういうブラックな圭吾さんも好きです





この短編集の中で


私のお気に入りは



なんといっても



「おっかけバアさん」




主人公の勝田シゲ子



至って真剣!!



なんだけど~



そこがまた笑えてしまう




タイトル通り



この「バアさん」が



おっかけになってしまうんですよー。




それまでは


倹約して一人暮らしをじみーにしてきたシゲ子さん。



近所の人から「杉平健太郎」の歌謡ショーのチケットをもらう。



そういうものに全く興味はなかったシゲ子だったが


タダだし


気まぐれで行ってみることに。



すると・・


この「杉平健太郎」に



ゾッコン



になってしまう。



ここから


シゲ子の悲劇は始まる!!



シゲ子にとっては


幸せのはじまり



だったんだろうけど・・




傍から見たら悲劇




でも



このシゲ子さんの悲劇が



大笑いになってしまう




本人が必死なだけに!!



まさに



生死をかけた戦い




杉平健太郎のショーを見に行くために


服や化粧や宝石にお金をつぎ込み



その分食費などを切り詰め。。



とうとう栄養失調に。。



自室で倒れた音を聞きつけ


近所の人が大家を呼び様子を見に行かせる。



そのときの化粧をしていた


シゲ子の顔をみた大家が



失禁




ぷっ。。



これには思わず大笑い



よっぽど顔が


怖かったんだろうね




ミイラのように痩せ衰えた顔に・・



厚塗りのファンデーション



いやぁ~



これは



もう笑っちゃうでしょ!!





このシゲ子さん



医者に連れて行かれそうになって逃げだす!





そこでタクシーを捕まえようとしても



タクシーが乗車拒否!!



↑これにまた笑!!





さて・・


このシゲ子さん・・


その後


どんな結末を迎えるかは~



あなたもご一読して確かめてみてください




も~笑が止まらない!!ぷっ。。







鬱積電車


満員電車の中で繰り広げられる出来事に


人の心の中の声が飛び交う!!




一徹おやじ


あの「星一徹」を思わせるおやじが


やっと授かった息子に野球をたたき込む。




逆転同窓会


元高校教師たちがする同窓会に


元生徒を呼ぶことに。


しかし


それが失敗だったと気づく元教師たち。。

 


超たぬき理論


UFOはたぬきだった?!


空山一平はそれを証明するために研究する。


小さいときにみた


たぬきが空へ飛んでいく光景。。


それは。。





無人島大相撲中継



豪華客船の旅が一転!


火災で逃げ出し無人島へ。


そこで活躍したのが


元アナウンサーで相撲博士の徳俵。


相撲の実況中継をしていた徳俵は


過去のどんな取組もそのままの実況ができる。



それが無人島でのみんなの楽しみになる。


しかし!


これが悲劇を?!





しかばね台分譲住宅



ある日死体が発見される。


しかし


この場所で発見されたと報道されては


この分譲住宅の価格がさらに下がる。



そう思った住民たちは


隣の黒が丘ニュータウンへ


その死体を捨てに行く。




しかし!



また戻ってくる死体!!




黒が丘の住人も同じように思っていた?!







あるジーサンに線香を




通院していた医者から


若返りの薬を試してくれないかといわれるジーサン。



それを承諾する。



もうあとは死ぬだけと思っていたジーサンが


若返りで経験したものとは?






動物家族



家族やクラスメイトが動物に見えてしまう肇。



家族に疎んじられ・・


クラスメイトからはカツアゲされ・・



そして


肇の正体が~。。







あなたもブラックな東野圭吾を体験してみませんか






















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重松清「送り火」~何かを決断するとき導いてくれるもの☆~

2014-06-26 02:20:59 | 



重松清「送り火」読み終わりました☆




短編9編からなる


この小説は




とっても不思議な話





人は何かを決断するとき




迷う




その背中を



ポン







押してくれる何か




そう言うのってあるよね?





それが


この作品に込められた


作者の思いなのかな?



なんて思ったりしました





科学では説明できないもの



そういう



めぐり合せ




時には



ちょっと



冷や汗をかいてしまうような



めぐり合せもあったり




それがこの小説の読みどころだと思います。





私がこの中で


一番印象に残った作品は



「家路」






伊藤浩輔は


妻と中学の息子がいる。



浩輔はローンで買ったその家を出た。



自分はウィークリーマンションを借り


一週間ごとに更新を続けていた。



妻との間に


決定的な何かがあったわけじゃない。



浩輔いわく



15年でたまったものが



グラスからあふれ出てしまった





離婚するのか?


しないのか?



まだそこまでは決断できていない。



けれど


急に


家に1時間半かけて帰る気力を失くしてしまった。



それで


会社から近いウィークリーマンションを借りた。




一人になって


清々したと思っていた。



しかし


毎晩会社の誰かを家に招き


酒を飲む



人から


「人恋しいんでしょ?」


といわれ


否定したものの


それを否めない浩輔。




そんなとき


駅のベンチに座っていた


「佐々木」と出会う。



最初浩輔は


佐々木は酔っぱらって帰れないのかと声をかけるが・・



酔ってるようでもない佐々木。



「私が見えるんですね」



そう佐々木にいわれ・・



他の人には佐々木が見えないのだと気づく



どうりで


みんな一人でしゃべってる浩輔(人からはそう見える)を


いぶかしげにみてたわけだ



佐々木は


「帰りたい」を繰り返す。




「帰りたいのに帰れなかった」



のだと。



浩輔は



「どうして帰らないんですか?」


と佐々木から言われる。






佐々木はこのベンチで



心臓不全で死んでしまったのだと



浩輔は古い新聞記事で知る。



帰りたいのに


帰れなかった佐々木。



帰ろうと思えば


帰れるのに帰らない浩輔。




佐々木は浩輔をうらやましがる。




佐々木から言われた




「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえりなさい」は


みんなが同じ場所にいたら永遠に言えないんですよ。


出ていったから帰るんです。帰るから出ていくんです。





そんな言葉が


浩輔の気持ちを


出てきてしまった家に向かわせる。



浩輔は佐々木から


自分の家を見てきてほしいと頼まれる。



見に行った浩輔は・・


愕然とする




佐々木の・・


永遠に報われない思い。



悔しさ。。




いろんな思いを知って・・



浩輔は決断する





佐々木が言った言葉が



すごく印象に残りました。



「家族」っていつも一緒にいるとその意味さえ見失ってしまうものなんだ



なんて思ったりして。





「行ってきます」


「お帰り」


「ただいま」



そんな何気ない言葉。



だけど


あったかくて


いいなぁ



口に出してみて改めて思ったよ






フジミ荘奇譚



ハードラック・ウーマン


かげせん


漂流記


よーそろ


シド・ヴィンシャスから遠く離れて


送り火


家路


もういくつ寝ると






人生は自分の思った通りには行かない。



挫折・・



それでも


またがんばっていこう~!


そう思えることはきっとある。



その




きっかけ




になる1冊じゃないかなって思います





















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重松清「小さき者へ」~未熟な者たちへ☆そして、自分自身への応援歌♪~

2014-06-16 01:42:25 | 



重松清「小さき者へ」読み終わりました☆




「海まで」


「フイッチのイッチ」


「小さき者へ」


「団旗はためく下に」


「青あざのトナカイ」



「三月行進曲」




短編6編からなるこの作品



どれも読んでいて



胸の熱くなる作品でした





みんな




大切な未熟な人たちへの



そして、自分自身への応援歌




そう感じました





私自身も読んでいて


思い当たることが



多々






特にお気に入りは「団旗はためく下に」





美奈子(高校2年)の父は


授業参観に「普通のカッコで来て」というと


ダブルのダークスーツ・Yシャツは黒のペンシルストライプ


ネクタイは白・右の袖口からは金のブレスレット




そして


頭は角刈り・ほっぺまであるもみあげ



眉は真ん中でつながり気味のげじげじ・目玉はぎょろり


眼鏡は「金縁でブラウンがかってる」



↑これで来てしまう父親



いやぁ~


これは


どう見ても


その筋の人でしょ!!



でも


父は


れっきとした


普通の人。



がっちりした


親サイコロと子サイコロを重ねたような体型の




「組」ではなく「団」の人なのだ



大学時代応援団の団長をしていた。



そして


今でも


「団」の精神を忘れない。




いつも



「押忍!」



なのだ。



美奈子はそんな父が恥ずかしかった。



何で


いつも


「押忍!」ばっかりいってるんだろう




でも


あるとき


父から


「押忍!」の本当の意味を聞かされる




「押忍っていうのは押して忍」



「言いたいことをグッと呑み込んで耐える」



「だけど逃げながら耐えてるんじゃない。」





「押してるんだ、引いてるんじゃなくて。」




「黙って、忍んで、でも負けてない。


それが『押忍』の心なんだ」






と。




美奈子はそれから



「押忍」って悪くないなぁと思うようになる。





美奈子は高校を辞めることを考え始める。



父はそのことを言うともう反対!




父は元団の仲間「佐々木」がお金に困り


会社に訪ねてきた話をする。


借金を父に言えないでいた佐々木。


それを解っていながら


佐々木から言いだすまで


こちらからお金を貸すことはしないという父。



美奈子はそんな父に


「私の高校の授業料が浮くし


バイトするからその分を佐々木さんに貸してあげたら」



という。



そんな美奈子の言葉に



美奈子には関係ない!



と。





自分はいいことを言ったつもりでいた美奈子。


それが父の怒りを買ってしまったなっとくできない。



自分は間違ったことは言ってない。


佐々木さんのために良かれと思っていったこと。



でも


美奈子は解ってなかったんだなぁ。






これを読んで


私は昔の自分を思い出し。。



「私・・わかってなかったよなぁ」



とつくづく思う。




今の歳になると


わかる。



この美奈子の父の気持ちが。



でも美奈子の気持ちもわかる☆





「困ってる人を助けてあげたい」




その美奈子の純粋な気持ち。



そして



「困ってることを知っていても黙っていてあげる」



美奈子の父の気持ち。





美奈子も大人になればきっとわかる




正しいか?



間違っているか?



そう言うことでは割り切れないことがある





昔の若かった未熟な自分。。



みんなそんな自分を思いだしながら



これを読むことになるだろう。




そんな本です






それぞれの物語に自分を重ねて・・



恥ずかしくなり・・



切なくなり・・



そして


がんばろー



そんな気持ちにさせてくれる





重松さんの心が



じんわりと伝わってきます




















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松岡圭祐「万能鑑定士Qの事件簿Ⅸ」~モナ・リザの瞳で鑑定不能?莉子を救ったのはあの男だった!~

2014-06-12 01:57:11 | 



松岡圭祐「煩悩鑑定士Qの事件簿Ⅸ」読んだ☆



・・って言っても~



これで何回目だろう?読んだの




このシリーズのファンになって1巻から読み始めたのが


あの震災のあとの計画停電の時。



電気が使えず


店を閉めて。。



その時


シリーズものでじっくり読める面白い本を探してて



ふと目にとまって読み始めた



そうしたら


面白くて


しかも!


ためになる内容



そして


主人公の女の子の



「万能鑑定士」になるまでの変身ぶり



これに


もう夢中!!




高校時代までの莉子は



劣等生だった



そんな莉子が


あらゆる鑑定ができる鑑定家になるなんて



誰が想像できたでしょう?




今じゃどの鑑定家にも引けを取らない



凜田莉子の鑑定☆



しかし!!



この巻では




最大のピンチに立たされる





莉子はルーブルの学芸員になるためのテストに受かり


研修を受けることになる。



しかし・・


その研修が


莉子の



鑑定眼を狂わせることになるとは




一緒に研修を受けた


流泉寺里桜(りゅうせんじ りさ)によるものだと知らず



すっかり


トリックにハマる!!




モナ・リザの瞳の中の文字を見て鑑定不能に





モナ・リザの中の文字を見てしまう莉子。




そこには巧妙な罠が仕掛けられていた





鑑定家としての自信を失う莉子。




波照間島の実家に帰りひきこもる。




そこへやってくるのが




週刊角川の記者「小笠原悠斗」





最初のころこそ



頼りなく



莉子の言動に



一喜一憂してきた彼




だけど


今回やってくれます!




この男!!小笠原悠斗!!




莉子のもとへ行き



強引に莉子の部屋に入る!!



そして


言った一言!






「がっかりさせんなよ!」





これに莉子はハッとさせられる。




タネを明かせば・・



これは


ある人物からことづかった言葉だったのだが





ある人物のヒントで今回のトリックを見破った小笠原。




それが



莉子に鑑定家としての自信を取り戻させることに





このとき


莉子は小笠原を強く意識し


自分の恋愛感情に気づいていくことにも




莉子と小笠原急接近の「巻」といっても



過言ではないかも




それにしても・・


人の



「思いこみ」というのは怖いものだ




そう感じたこの事件。



莉子をあんな風にしてしまうのだから。



流泉寺里桜もまた・・


トリックに騙された一人なのだが。。




あ~


あんまりバラしちゃうと


これからこれを読む人も、



現在公開中の映画を観る人も


つまんなくなっちゃうもんね!笑



私は映画は観るつもりはないです。



やっぱり


私の中の想像してる莉子ちゃんと小笠原くんは




そのままでいてほしいから





モナ・リザの瞳にはご注意






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