読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

新津きよみ「妻の罪状」~ほんのちょっとのきっかけが罪を犯させ・・楽になる?!~

2022-05-28 02:54:20 | 



新津きよみ「妻の罪状」読み終わりました。


短編でありながら読み応えのある7話でした。


特に第7話の「妻の罪状」は

タイトルにもなっているだけあって

読み応えのある作品でした。


もし・・

自分が春子だったら・・


同じことをしていたかもしれない



そんなことを想像してしまう。。


人が罪を犯すとき・・


それはほんのちょっとの



きっかけ



なのかもしれない。。



人は弱いもの


どんな事にも耐えていけるほど強くはなかなかなれない。



楽になりたい・・


そう思うことは悪いことなんでしょうか?



そんなことを思ってしまう。



バナナの皮ひとつでも


人を殺すことは可能なのか?



そうなのかもしれない。。



壮絶な姑の介護


日々それだけに過ぎていく毎日。。



想像しただけで過酷だわぁ~。


もし


そんな時優しい言葉を掛けられたら・・


きっかけをもらったら・・



ないとは言えないなぁ






第一話 半信半疑


目覚めた時・・


自分は夫の体の一部になっていた?!



第2話 ガラスの絆


余命宣告を受けた母から聞いたのは


自分の誕生秘話


それは・・



第3話 殻の同居人


両親が亡くなり実家に住むことになった美登里


久しぶりに会った同級生に心を許す


ところが・・


その子は死んでいた?!




第4話 君の名は?


学生時代のいじめが今も心にうずいていた。。


そんな麗美。。


人は呪いで殺す事ができるのか?!



第5話 あなたが遺したもの



夫が亡くなり


義母と義妹に縁を切られた紀美子


そう思っていた。。


しかし!


偶然再会する義母から聞かされた言葉は?!




第6話 罪の比重


なぜか・・

騒ぎの後

自分のバッグに入っていたもの。。


盗んだわけではない・・


でも


それは罪になるのだろうか?



タイミングを逃す・・

状況が状況だけに言い出せない。。



誰にでも起こり得る罪の導線



あなたもそれぞれの女性の気持ちになって


その罪を考えてみませんか?











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近藤史恵「ホテル・ピーベリー」ちょいネタバレ~一度しか訪れる事ができないホテル☆そこには女主人の悲しみが?!

2022-05-23 03:04:28 | 



近藤史恵「ホテル・ピーベリー」読み終わりました。



いやぁ~グイグイ引き込まれました!


帯の「一気読み必至」は正解



ハワイ島にある小さなホテル


この「ピーベリー」が舞台のお話



木崎淳平は心に傷を負っていた


小学校の教師だった淳平は


ある事件がきっかけで職を失う。。



旅が趣味の友人の杉下に勧められたホテル


それがピーベリーだった。


Wi-Fiもなく


携帯もつながらない


あるのは海と自然


そしてゆったり流れる時間



そこで淳平は傷ついた心を癒すはずだった。



しかし!


痩せたおばさんとしか思っていなかった


女主人に


ある出来事がきっかけで惹かれてしまう。。





ホテルのプールで起こる事故!


宿泊者が溺死



そして


もう一人の宿泊者が


バイクで事故死



それは偶然なのか?


それとも


誰かに殺された?


なぜ?



たった一度しか訪れる事ができないホテル



そこには何か秘密が?


「面白いものが見られる」と言っていた


バイク事故死した青柳の言葉。。



そして


プールの事故で死んだ蒲生は


名前も住所も詐称していた。。



なぜか惹かれてしまう女主人「和美」


淳平の心と


共鳴してしまったのは・・


和美の心の闇なのか



ピーベリーとは


莢の中に一つしかないコーヒー豆


それを淳平が買ってきたときに話す和美



「なんか可哀想よね。ほかのコーヒーはふたつでひとつなのに、

 この子はひとりぼっち」




和美の夫のよそよそしさ・・


そして


和美の寂しげで内に秘めた謎



淳平は和美にグイグイ惹かれて



このホテルの謎にも迫っていく




ピーベーリーに泊まるそれぞれの宿泊者の事情


それらが


読者をくぎ付けにします



人は謎に惹かれる



淳平が和美に惹かれてしまったのは


ただの異国の空気に飲まれたアバンチュールとは違う


心に秘めた謎だったのでは


そんなことを思った。


ただのおばさんが


愛しい人になる



その瞬間



それを見届けてみませんか?



近藤さんの細かい心の動きの描写


そこに自分がいるような気持ちになる



ハワイ島の気候の特徴


その空気感も伝わってきて


自分も旅行してる気持ちになりました。



たった一度しか泊まれない!


そう言われたら行ってみたくなりますよね



ドでかい3枚重ねのパンケーキ


そこにジャブジャブかけるシロップ


そして


ピーベリー


味わってみたいです




希望を秘めた結末!!



あ~よかったなぁ







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山口恵以子「婚活食堂7」~婚活に自信を無くした播戸に恵が入れる愛の喝☆~

2022-05-19 04:02:53 | 



山口恵以子「婚活食堂7」読み終わりました。


このシリーズを楽しみにしています。


今回も予約して買いましたよ



めぐみ食堂の女将「恵」は

元占い師

しかし!

壮絶な体験からその力を失う。。



心機一転おでん屋の女将として「めぐみ食堂」を始める。


店が軌道に乗り


恵の心の傷も癒えてくると


めぐみ食堂にくるお客さんたちの背後に


光が見えるようになる。


前ほどの力はないものの


その人の危険や愛情など


光が恵に教えてくれるその人の行く方向


それで


引き合う力を見つけカップルを誕生させる



めぐみ食堂に来る者同士がカップルになったり


恵の助言で婚活を成功させる者が増えていく。



婚活スポットとして話題にもなり


めぐみ食堂は今日も繁盛している




そんなめぐみ食堂に


悩める婚活難民「播戸」が訪れる。



結婚相談所に登録していた播戸


しかし


自分の見た目で結局上手くいかず。。



そう播戸自身は思っていた。


しかし!


恵はそんな播戸を何とかいい縁と出会わせたいと思い



愛の喝



を入れる。



播戸のためと敢えて厳しいことも口にする



その結果


播戸はいい縁に巡り合っていく



本気で結婚したいなら


その気持ちを前へ押し出すこと



そして


片思いをしている暇はない!


と婚活女将の名言ともいえる言葉が?



結婚はお互いが協力して生活していくこと


う~ん!

なんかいい言葉だって思ったなぁ



恋愛と結婚


それは全く違うなって思った。



結婚に失敗した恵だからこそ


いろんな経験をした恵だからこそ



言える言葉なんだよなぁ~きっと




ところどころに


著者の山口さんの優しさが出ていて


私はこの作品が好きです



毎回読むたびにほっこりさせられる




私は婚活をしたことはないけど


私がもしめぐみ食堂に行ったら


「おねがいします!」とご教授を受けちゃうかも



めぐみ食堂の魅力は婚活だけじゃなく


おいしいお料理もいっぱい



ちょっとした工夫でおいしくなっちゃう料理


それを考えるのが得意な恵


そこに山口さんを重ねてしまうんだよね。



ご自身が食堂のおばちゃんを経験しただけあって


料理のレシピがたくさん!


巻末にレシピも載ってるので


ぜひ作ってみたくなります。



ズッキーニとスモークサーモンのサラダ


カジキマグロのガーリックチーズ焼き



おいしそうだった



ぜひ作ってみたいと思います



いつも愛を分け与えてくれる恵さん


今回もありがとうございます













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佐藤青南「連弾」~初めて優しさに触れる彼女との連弾で彼の人生は変わっていく!~

2022-05-15 03:28:26 | 



佐藤青南「連弾」読み終わりました。



壮絶な内容でした!


人は何かのきっかけで


こんなにも人生が大きく変わっていくんだぁ。。


ということをあらためて感じました。



母は自分を置いて男と逃げて行った。


残された父は酒におぼれ暴力をふるう。


そんな環境の中


生きていく術に覚えた「嘘」


それを生きる糧にしてきた「中村亘」



クラスメイトからは「ウソ村」と呼ばれ


誰からも相手にされなくなった。。



そんな亘が


あるきっかけで話すようになった


「北田弥生」



彼女が音楽室で弾いていたピアノの音色に魅せられる


それに気づく弥生は


彼をたった一人の観客として招く



彼女が弾いたのは


ベートーベンのピアノソナタ二十番



初めて聴くベートーベンに強く惹かれる亘



弥生に「ここにおいで」と隣の場所を示される


彼女に教えられながら弾く連弾



初めて触れる優しさ



そして


ベートーベンの曲が


彼の人生を変えていく




弥生に誘われ通うピアノ教室


そこで起きた事件!!


それが亘にある決意をさせる


そして


それを後押ししたのは弥生だった。



精霊流しの夜


彼らが果たしたこととは



そして


そのことが2人の運命を離れられないものにする



それからの亘の壮絶な嘘で塗り固められた人生



それは弥生に捧げる人生と言ってもいいのでは



愛されず育った亘が


初めてもらった人からの優しさ



そして


自分の才能を見出してくれた弥生



でも・・


亘はその表現を間違えてしまった。。



幼少期の過酷な環境はこれほどまでに


その後に影響を及ぼしてしまうのか?



人の愛し方を間違い・・


独りよがりな愛は


弥生を遠ざける!!



そして・・・。



有名な音楽家になった「篁奏」


その正体は?!



そして

そのコンサートの日に起こる

殺人事件



本庁の刑事「音喜多弦」


玉堤署の刑事「鳴海桜子」


2人の刑事がタッグを組み追う事件



鳴海を足手まといだと思っていた音喜多


でも


この事件を追ううちに


音楽隊志望で入ったのに


刑事課の配属された鳴海の事情が分かってくる



彼女ならではの勘が事件解決の糸口を見つけていく



鳴海のある特性


それは・・



そして


中村亘の特性


それは・・



人は誰も完璧じゃない


でもそのことによって


他の人にはできないことができたりする



そんなことも考えさせられました。


自分ではどうにもならない環境


その中で生きていくのはどうしたらいいのか?


自分がもし・・


亘のような環境だったら。。



そして


もし手を差し伸べてくれる優しさに触れたら・・



想像でしかないけど


彼の人生を思うとここが痛いなぁ~。



亘はただあの瞬間にずっと浸っていたかっただけなのかも。。



その幸せを感じられた時間に











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東野圭吾「マスカレード・ゲーム」~2度あることは3度ある?!刑事の新田が再びホテルマンの仮面をかぶる☆

2022-05-05 03:18:53 | 



東野圭吾「マスカレード・ゲーム」読み終わりました。



圭吾さんの作品は毎回新作が出るたびに予約をして買います。


この作品も楽しみにしていました



ホテル・コルテシア東京を舞台にするこのシリーズ


今回が3作目になります。



刑事の「新田浩介」が


事件解決のために潜入捜査をするため


ホテルマンの仮面をかぶる



過去2度ホテルマンの仮面をかぶり


事件を未然に防いできた。



2度あることは3度ある?!


今回もまた新田は完璧なホテルマンの仮面をかぶる



そして


過去2回の事件でお世話になった


ホテルマンの「山岸尚美」


彼女がホテルのピンチにロサンゼルスから呼び寄せられる!



再び!

いや


三度タッグを組むことになった


新田と山岸



初めての事件では


山岸に何度もダメ出しをされた

ホテルマンに扮した新田


しかし!


今回は新田に信頼を寄せる山岸



それも過去2度の事件で


新田のホテルマンとしての所作


そして


刑事としての姿勢


そういうものに触れていたから



クリスマスイヴの夜


事件は佳境を迎える!



犯人は誰



ホテル・コルテシア東京は


何事もなくお客様に素敵な夜を提供することができるのか





3つの殺人事件の殺害方法は似ていた。



過去に人を死なせ


十分な刑罰も受けずにいた者たち



3人はナイフで刺され死亡していた。



捜査上に浮かび上がる


その者たちを憎む被害者家族



しかし


犯行時刻にはアリバイがあった。



誰が殺したのか?



被害者の家族を追ううちに


クリスマスイヴにホテル・コルテシア東京に


それぞれの家族が集まる



次のターゲットは




複雑に絡まった事件の謎



それを新田たちは追う!




新田とまた事件を追う事になった能勢


能勢が見つけた被害者家族らしき管理者のブログ



そこには


被害者家族の苦悩


刑法に対する不満が書かれていた?



能勢の上司「梓」は


ホテル側のことを無視した


捜査をしようとする。



犯人逮捕のため手段を択ばない梓


それに反感を覚える新田



新田のホテルマンとしての気持ちと


刑事としての気持ちが戦う!



山岸に教えられたホテルマンの心得


それが新田を苦しめる



なかなか進まない捜査


仮面をなかなかはがす事ができないジレンマ



そんな時


大学の同期の「三輪葉月」がお客としてやってくる。



三輪から頼まれる


ホテルマン新田へのお願い



それが事件のカギとなる




聖なる夜をホテル・コルテシア東京は守れるのか





今回この作品で考えさせられたことは


被害者家族の苦悩


そして


加害者の刑の軽さ


そして


刑法で守られた加害者が


のちに苦しめられる苦悩



その立場にならないと


本当の気持ちなどわかるはずもないけど


こうやって苦しんでいる人たちが実際にいるという事


人が人を罰することの難しさ。。


そんなことを思いました。



精神を病んでいれば何をやっても許されるのか?


殺された人の家族の気持ちは?



本当に難しい問題です。



してしまったことの十字架は


ずっと背負い続けなければならない。。



自分の行動をもう一度よく考えようと思った。


自分には繋がってる人たちがいて


自分がしたことで苦しむ人がいる。


そういうことを忘れてはいけないんだって思いました。



圭吾さんはいつも人に優しい


でも

優しさだけでなく

厳しさも教えてくれます。



いつも素敵な作品をありがとうございます。



新田のその後も期待しています!


ぜひ続きを書いてください。



楽しみにしています




あなたの行くホテルのホテルマン・・


でも実は


ホテルマンではないかもしれない












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