読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

似鳥航一「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂5」~大福が教えてくれた真実☆誤解が生んだ悲劇と新たな志~

2021-04-29 02:56:53 | 
似鳥航一「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂5」読み終わりました。


やっと最終巻を読む事ができました。


今回で完結ということで

栗田と葵の関係がどうなっていくのか?


そして

危険人物

栗田と葵を付け回していた富樫


この男が一体何のためにそんなことをしていたのか?


それがこの巻で明らかになっていきます


鳳凰堂の娘として生まれ


何不自由なく育ってきた葵


和菓子が好きで

和菓子職人になることを疑わなかった


順風満帆にいくはずだった。


ところが!


同じ職場の真澄と富樫が争い


そして


富樫が真澄を傷つけようとした刃が


葵の右手を傷つける


和菓子職人の道を絶たれてしまう葵


そして


真澄は自殺



しかし・・


富樫と真澄の諍いには誤解が。。


富樫の生い立ちからくる


コミュニケーション能力の欠如が招いたことだった



栗田と葵が知る富樫瞬の心の奥底にあったもの


富樫の父親が作った究極の



大福


それが栗田・葵・富樫の心を結び


わだかまりを溶かしていく



葵と富樫が事件後初めて本心で向き合う



順風満帆にいくはずだった


そう疑わなかった人生


それが事件により


本当の悲しみと自分の弱さを知る


でも・・


だからこそ


一皮むけて成長できた自分


葵の言葉



それを受け止める富樫



葵の苦しみ。。


そしてまた


富樫も苦しんでいた。。



葵が栗田と出会い


そして


富樫の真実を一緒に見つける事ができた


富樫によって2人は強く結びつくことができた


そして・・


栗田は葵に告白


栗田のぎこちなさが微笑ましい



葵の返事は




他人から見えている部分って本当にその人の一角


真実は見えない部分に隠されているのに。。


でもそれをなかなかわかってもらえず・・


勝手に人物像を作り上げられてしまう。


そういうことって多々あるんだよねぇ。


この作品はそんなことを教えてくれたような気がします。


ちょっと見ただけじゃそうそうわからない。


わからないのに間違った見方でその人を決めつけてしまう。


それで誤解から傷つけあってしまうことがある。


生まれ育った環境


考え方


みんな違うからなかなか分かりあえないけど


何かをきっかけにこんな風に分かり合えたらいいなぁ。


そんな風に思った。


富樫の父が作った大福


あの真ん中にあれの入った大福が食べてみたい


和菓子のおいしさや奥深さ


そして


人の見えない苦しみや悲しみ


そして


それによって人は成長するということ


それを教えてくれたこの作品に感謝







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小湊悠貴「ホテルクラシカル猫番館 横浜山手パン職人4」~紗良と要が恋人に?!~

2021-04-23 02:42:51 | 


小湊悠貴「ホテルクラシカル猫番館 横浜山手パン職人4」読み終わりました。

このシリーズも4作目

どんどん面白くなってきた~♪


小湊さんの作品は

登場人物たちの関係が

ゆっくりゆっくり育まれていくところが

最大の魅力だと思います


特に気になるのは紗良と要の関係


今までは要が紗良の過剰な反応を面白がって

わざと気のあるようなことを言っていたけれど・・

今回は

いよいよ紗良と要が恋人同士になる


始まりは・・


紗良が兄の冬馬につい言ってしまった


「将来を誓い合った人は、ちゃんといます。」


えっ?

いつの間に?


読者をもビックリさせたその一言


その言葉で冬馬が猫番館にやってくる。


紗良の恋人視察


そして


そのことで紗良と冬馬の距離が縮まっていく


お互い今まで距離を置いていた。


分かり合うことができなかった2人


冬馬が恋人と別れてしまった理由。。


そこには冬馬の優しさがあった



一方要と紗良が付き合っていること?を知った


要の妹「結奈」は

嫉妬心から紗良の作ったブリオッシュに難癖を


それでも紗良が結奈のために作る


みかんのブリオッシュ



これが結奈の心を優しくする


一方

猫番館の料理長を務める隼人にも


兄との関係を修復していく出来事が


隼人が兄の経営するホテルを辞めた理由が明らかに


兄と分け合ったメロンパンの思い出


紗良の作ったメロンパン


それが2人の距離を縮めていく



小湊さん作品のファンにはたまらないサービスが

今回もまた盛り込まれていますよ!


ゆきうさぎのお品書きのあの人たちも特別出演


こういうところが素敵


紗良の心のこもったパンが

登場人物たちも・・

そして

読者も癒してくれる



これからの紗良と要の関係


気になるなぁ


次の5作目が楽しみ



あ~メロンパンが食べたくなった







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東野圭吾「白鳥とコウモリ」~30年前の冤罪・・そして新たな殺人事件から真犯人が!~

2021-04-19 03:54:04 | 



東野圭吾「白鳥とコウモリ」読み終わりました。


いやぁ~壮大なスケールの作品でした


さすが!圭吾さん


こんなにもいろんな伏線が仕掛けられ・・

最後の最後まで気の抜けない。。


そして・・

真犯人が。。

実は・・

アノ人だったんて



弁護士「白石健介」が殺された。


遺体は白石の車の中で発見される。


犯人逮捕の捜査に当たる五代と中町


白石の事務所に電話履歴のあった「倉木達郎」


倉木に会い

違和感を感じる五代


倉木が何かを隠している?


白石と五代の関係


門前仲町にある居酒屋「あすなろ」


母娘が切り盛りするその店と


倉木はつながっていた。


そして


冤罪で自殺を図ったその母娘の夫で父親


30年前の殺人事件


白石殺人事件を


倉木が自供



潔いほどの自供


しかし!


倉木の息子「和真」は


父らしくない違和感を感じる



そして


白石の娘「美令」も


倉木が語る白石殺害の動機に


「父がそんなことを言うはずがない」


そう強く思う



真実が知りたい和真と美令



被害者家族と加害者家族が手を組む



事件の真相は思わぬ方向へ



倉木が守ろうとしているものは・・

一体何なのか



長年真犯人は見つからず

ずっと殺人犯の家族だと肩身の狭い思いをしてきた

浅羽母娘


幸せになるはずだった結婚も上手くいかなくなった。


家族が犯した罪


それによって


自分がしたわけでもないのに


ずっと十字架を背負わなければならなくなる。。


家族はその罪をどうしたらいいのか?


そして

どこまで罰を受けなければならないのか?


そんな問題提起がそこここにちりばめられている。



その時の選択でその先の全部の歯車が狂っていく


そういうことってあるんだろうなぁ。


他人事ではない。


自分にもいつそういうことが関わってくるかわからない。


その時自分ならどうするだろう?


もし・・

人を殺めてしまったとき


もし・・


殺人現場に遭遇したとき


もし・・

自分の大切な家族が殺されたとき


もし・・


家族が殺人を犯してしまったとき




答えは出なくても


そのことについて考えてみる。


そういうことが大事なんだと思う。



30年。。


罪を背負った者


濡れ衣を着せられたまま過ごしてきた者


時は経っても


決して消えることのないこと。。



私はこれを読んでいろんなことを考えさせられた。


裁判に「被害者参加制度」があるということを

これを読んで初めて知りました。


これを申請することで

事件についての詳しいことが分かるらしいです。


どれだけ罪を償ったら・・

どれだけ罰を受けたら・・


難しい問題です。


和真と美令に幸せになってほしいなぁ


圭吾さんのラビリンスに


あなたも引き込まれてみませんか



当たりの優しいだけじゃない愛を感じられるはず





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似鳥航一「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂4」~栗田と浅羽のケンカで葵が思わず語る過去!驚愕の事実☆

2021-04-11 03:29:37 | 
似鳥航一「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂4」読み終わりました。


このシリーズもいよいよ4巻

今回

謎だった葵の過去が明らかに


それも・・


栗田と浅羽のケンカの仲裁に入った葵の口から


語られる



葵が争いごとに過敏に反応するわけ・・


そして


葵の右腕にある傷のわけ・・


そして


栗田と葵を付け回していた男


富樫瞬


そして


謎の人物「真澄伸一」


葵と彼らの関係も明らかになる



その理由に驚愕する栗田と浅羽



富樫が栗田に言った


「真澄を殺めた」


その真相。。



浅羽も栗田も葵から語られる真相に


自分たちを重ねる。。


切ない思いが招いたこと


そしてそして・・


読者をも驚かせる!


真澄の最期



和菓子を愛した者たち


なぜここまでの悲劇を迎えなければならなかったのか




栗丸堂で水羊羹を食べた人物


栗丸堂の味を否定するその人物には


陰で操る者がいた?!



水羊羹が縁で栗田が頼りにされる

「きんつば」の謎


葵とともにその謎に挑む


求めるきんつばはきんつばじゃなかった?!



親子の思い出「水饅頭」を


栗田は再現する


心が離れてしまったと思っていても


しっかりとつながっていた味と思い出



どんどん栗田と葵の心の距離は縮まっていく


しかし


縮まるほどに明らかになる真実に


葵の重みをしっかりと受け止める度量が必要と感じる栗田


栗田と葵


これからどうなっていくんだろう



あ~続きが読みたい!


このシリーズ5巻まであるらしいけど


一時中断かなぁ。。


果たして次は












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似鳥航一「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂3」~栗田と葵が金平糖で急接近?!金平糖に込めた思い☆

2021-04-09 02:46:16 | 

似鳥航一「お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂3」読み終わりました。

巻を重ねるごとにワクワクしています。

今回栗田と葵は金平糖がきっかけで急接近


葵の思いのこもった金平糖


そして


これには悪友の浅羽が関わっていた


浅羽と葵がこそこそと秘密の行動をとっていることに

栗田の胸中は荒れていた。。

仕事に集中できないほどに。


しかし


その秘密の行動には

栗田への葵の思いが隠されていた


それを受け取る栗田は


ちょいネタバレしてしまいました



あんみつが元でこじれてしまった祖父と孫娘の関係


そこには孫娘の祖父への思いが隠されていた



栗丸堂の接客担当の「志保」

その従弟の翔一は大道芸人を続けていた

心配する志保

うるさがる翔一

しかし

みたらし団子が二人の行き違った思いを

つなげてくれる



金平糖を昔ながらの製法で作る兼重

そんな父親のやり方に反発する息子の忍

しかし

そこには父の体を心配する優しい気持ちが隠されていた



そして


葵の事情が徐々に明らかに?



葵と栗田を付け回す怪しい男


その男が葵の右腕の傷に絡んでいた


葵を自分が守る


そう強い思いを抱く栗田



葵と栗田の関係はこれからどうなっていくの



う~ん気になるぅ~



金平糖の製法がすごかった!

そんなに手をかけて作られているなんて


これを読むと

食べるときその向こう側にあるものを

感じながら食べることになりそう


あんみつはこれを読み終わった後に買いに行っちゃいました


和菓子が食べたくなるんだよねぇ。

これ読むと



さて次の巻に突入です








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