読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

坂木司「鶏小説集」~トリ繕った親子関係がトリ料理で懐柔する?食の力ってすごいなぁ~!~

2018-07-22 03:40:40 | 
坂木司「鶏小説集」読み終わりました。


コレ読みたかったんだよねぇ~!



前に「肉小説集」を読んですごく面白かったから



今度も期待大で読んだよ^^



予想通り☆



それを上回るぐらい面白かった



坂木さんの物を見る角度ってすごく面白い♪



いつも感心しちゃう!



だって



「鶏肉」でこんなに人と人とがつながるなんて~


想像つかないよねぇ



「肉小説集」は豚肉がテーマだったけど


こっちは鶏肉で


またその小説に出てくる鶏肉料理の「いろいろあるんだなぁ~」感☆



それがまたすごい



私が鶏むね肉で作ってみた



鶏ハムも出て来て



気分は一気に飛んだ



コンビニの焼とりに「あげチキ」


読んでるだけでおいしそうだった


チキン南蛮を語るレンの父に笑いが



自分が好きな食を語るとき


人は周りが見えなくなるよね~


うん!わかるわかる!


とか思いながら



とにかく「鶏」が熱い



小説中に読者は



ダイブ



あはは~




塾で一緒のレンとハルキ



いつもコンビニで夜食を買うところをお互いに見ていた。



レンは「焼きとり」



ハルキは「あげチキ」



そして


心の中でお互いがお互いにつけたあだ名が



「とり」と「チキン」だった



それをお互いに初めて話す瞬間



そこから2人の関係は縮まってく



でも「友達」まではいかない関係



それがお互いの家を行き来するようになり・・



そして


お互いの家の息子として入れ替わる



そして・・



トリ繕った家は崩壊する




ハルキの飾らない親子関係に憧れるレン



ハルキには理解できなかった。



レンの家に入れ替わって行った時・・



ハルキは初めて



なぜか居心地の悪さを感じる。。



優しい母と父



キレイな家とキレイな料理



だけど・・


そこには


確かに足りない




スパイスが




子供の目線側から見る



その家庭や父や母



そして



父親から見る息子・・



そして



その家の事情。。



父親目線の話が出てきた時



息子を好きになれない父親の苦悩が浮き彫りに



父と似ていない息子。。



父と趣味の合わない息子。。



好きになれない息子。。



そんな父親の気持ちに気づいてしまう息子。。




悲しいよね~



でも



ひょんなことで鶏肉料理の話になり・・



そこで見つける父と息子の落としどころ



初めて感じる優しい空気感



トリがトリもつ




親子関係





ホッとする瞬間だった~。






コンビニの「貧乏神」と呼ばれる


都市伝説を呼ぶ店長を想像してクスッ



コンビニ事情や



鶏料理



いろんな要素が盛りだくさんで楽しめますよ



あ~あげチキたべたーい



あなたも絶対たべたくな~る










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湊かなえ「リバース」~深瀬の唯一の特技が初めてできたかけがえのない親友の命を奪う?!~

2018-07-19 03:10:38 | 
湊かなえ「リバース」読み終わりました。



これのドラマ版は見たことがあったんだけど


原作とドラマの内容は少し違っていた。



一番違うのは



「広沢由樹」の体格☆



原作は大きい人だったんだね~。




原作を読んでドラマや映画を見るか・・


ドラマや映画を見て原作を読むか・・



それでその作品のイメージがだいぶ違ってくるよね。



なので


私は原作を読んで気に入った作品は


ドラマや映画になったものは見ないことにしています^^





深瀬和久は


勉強はできたものの・・


その他のことでこれといった取り柄が無く


目立たない存在だった。



・・・と自分で思っていた。



そんな深瀬が大学で知り合った



「広沢由樹」は


深瀬が初めて出来た親友だった




その広沢が



深瀬に自信を持たせてくれた。




コーヒーがおいしく淹れられること




深瀬が入れたコーヒー


その中に


広沢が入れた



ハチミツ



それが溶けあって



最高の相性になる



熱いうちは最高になるその味・・



しかし


冷めてしまうと・・


2つの味は分離する。。




溶けあって


分かり合ってるつもりでいた深瀬と広沢



しかし・・



広沢が死んだあと。。




自分が「親友」だと思い込んでいただけなんじゃないか



そう思える知らない広沢の顔・・



それをたくさん見つける深瀬





大学4年の夏。。




ちょっとした選択ミスが・・




広沢の命を奪う



あのとき・・


あぁしていれば・・



同行した他の4人の心に



大きな傷を残す。。




広沢はなぜ事故を起こしたのか?



未熟な運転?



それとも・・?




事故から3年後に



「深瀬和久は人殺しだ」



・・・という脅迫?!



3カ月付き合った彼女美穂子のもとに届く?


なぜ?




深瀬と他3人の同級生たちの


事故の時隠していた




秘密




それを知っているものの犯行か?




迫りくる見えない影に



怯える深瀬たち・・




そして・・



美穂子の正体




大きな体格の広沢が持っていた


繊細な心



もっとハッキリと友人に示せていたら・・



親友の深瀬に言ってくれていたら。。



広沢の優しさが・・



命を縮めることになる?




からっぽな広沢に


深瀬は命を吹き込んだはずだったのに・・




真実を知った深瀬の衝撃




結末に驚きますよー




広沢がもっと自分をアピールできていたら・・



もっと自分勝手だったら・・



こんな悲劇は起きなかったのにねぇ。。





深瀬の入れてくれた最高のおいしいコーヒー



飲んでみたくなりました



親友かぁ。。



そう呼べる人がいるって


いいもんなんだろうなぁ。。



私にはいないけど












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明野照葉「東京ヴィレッジ」~自分の故郷が嫌いだった明里。しかし!実家に住み着いた謎の夫婦によって安住を得る?!

2018-07-10 03:58:32 | 
明野照葉「東京ヴィレッジ」読み終わりました。


東京村?


・・・って一体どんな話なんだろう?



気になって読んでみた




「東京都」ではあるものの・・


東京の端っこで


実際に住んでいるところは


大きなビルもなく


自然に囲まれた田舎。。



そんな印象の青梅



そこが故郷の明里



そんなところが嫌で


家を出て西荻窪に住み



おもちゃメーカー「リンデン」に勤めて10年




しかし


明里に思いもよらぬ危機が迫る



リンデンが吸収合併?!



それに伴いリストラが敢行されると



特に優秀でもなく・・


会社の利益になる人材でもない明里



間違いなくリストラ対象になる。



焦る明里。。



そんな明里の元に



故郷の親戚のおばさんと友達から



立て続けに連絡が。。



明里の実家に見知らぬ夫婦が居候していると




元々流されやすい家族



そういうこともあり得ると納得してしまう明里



そんなに深く考えないでいた。



その内帰る



そんな言葉でごまかした。




しかし!



7年付き合ってる郁人に相談したところ


それは早く帰って様子を見てきた方がいいという。



付き合いが長く・・


特に結婚までは考えていなかった郁人



郁人がそのことに対していつになく



親身になってくれたことで



明里も真剣に考えるようになる。




実家に居候してるという


「深堀夫婦」について調べてくれることになった。




郁人の調べで分かった深堀の正体


錦糸町にいて商売をやっていたようだが


借金が増えてそれが立ちいかなくなり・・


飲み屋のママと逃げ出したとか。。



その妻だと思っていたのは


飲み屋のママ「秀子」だった。



2人は夫婦でもなく・・


それを装って明里の実家に住み着き


日用品を売っている開店休業状態の店の物を



移動販売で売る商売を始めたり。。



何処から仕入れたものを売ったりしているらしい。



明里が様子見で実家へ帰ると


家族たちは


すっかり深堀夫妻に洗脳されていた。



主人である父「良孝」をはじめ


母・姉夫婦・姪


みんな深堀の言いなりだった。



これはマズイ。。



でも家族たちは今までになく生き生きしていた



今まで散らかっていた家の中は整理され掃除は行き届き



庭もキレイに剪定され



畑も野菜がキレイに植わっている。



食卓にもいつもはなかったメニューが何種も並び



明里は明らかに変わっていた実家を目にする



「深堀さんが来てくれて助かっている」


そういう家族たち



それに間違いはないんだろう。



だけど・・


このまま見ず知らずの人を住まわせて



商売をいいようにされていいのか?!



深堀の借金を背負わされでもしたら?



そう心配する明里




しかし・・


深堀の話を聞いていると


なかなか筋が通っていて


明里がもし仕事をリストラされ


商売をやろうと考えたときのアドバイスも


的確で


やれそうな気がしてくる



侵略者だと思っていた深堀だったが・・



案外


明里達家族を


幸せに導いてくれている



嫌いだった青梅



そこにある実家



本当に明里が嫌いだったのは・・



「青梅」自体ではなく



明里の・・



家族の・・



生き方の問題だった




考えようによって



その「存在」が変わってくる



そういうこともあるんだなぁ~。




何事にも一長一短がある。




長所は短所にもなるし


短所だと思っていたことが



考えようによっては長所にもなる



そんなことに気づかせてくれる作品だと思いました。



人はいつからでも


変わることができる



そのきっかけさえあれば



そんな希望が湧いてくる



あなたは故郷が好きですか?



私は「故郷」と呼べるところが無いけど


あったら


やっぱり好きで痛いよなぁって思う








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秋吉理香子「ジゼル」~封印されたジゼル解禁の前に現れた死んだ真由美の霊?!プリマの死は祟り?

2018-07-07 03:08:28 | 
秋吉理香子「ジゼル」読み終わりました。


コレずっと読みたいと思っていてやっと読めた^^



秋吉さんの作品は毎回度肝を抜かれます



結末が最後の最後まで読めない(^^;)



そして



そこにたどり着くまでの


読者の裏の裏をかく展開




この「ジゼル」も


えっ!



この人が犯人?


んっ・・


違うの?



じゃこの人?


えっ?


えぇ~!!



・・・とこんな感じでギリギリまで分かりません。




すごーくドキドキさせられ


楽しめました



想像できなかった意外な結末にΣ(゚Д゚)




そういうことだったんだぁ~。




そして


これを読んで少しわかったバレエの世界




バレリーナの過酷な日常



上を目指し



常に努力を重ね


それでも終わりが無い!




そして



役をめぐる



妬みや嫉妬



私には想像するしかないけど


これを読んで実際こんな風にあるのなら・・


私はとてもやっていけないなぁ。。



まぁなれませんけどっ!笑




どんな世界にも競争はあるんだろうけど


どれだけ努力しても


ダメな時はダメなんだろうし・・


それをなかなか受け入れらえないほど


一人一人が日々血のにじむ努力を重ねているんだろうと思うと


こちらも苦しくなってくる。。



体だけじゃなく精神も強靭で無ければ



やってけないんだろうなって思ったよ(^^;)





創立15周年記念公演を


「ジゼル」に決めた東京グランド・バレエ団



15年間封印してきた「ジゼル」



それにはある事件が!!



主演を務めるはずだった


当時19歳だった天才バレリーナ「姫宮真由美」



ナイフを持った真由美と


バレエ団の総裁の娘でバレリーナの「嶺衣奈」ともみあいになり


誤って嶺衣奈が真由美を刺してしまい


真由美が死亡する



その後そのことは


バレエ団の中で箝口令が敷かれ


詳しいことは団員の中で知る者はいなかった。




そんな「ジゼル」を


解禁にした紅林総裁には


思惑が隠されていた?!



主役のジゼルを踊るのは


当時19歳で誤って真由美を死に至らせた嶺衣奈



バレエ団の監督でもありバレエダンサーで



嶺衣奈の夫でもある「蝶野」も



この公演にかける意気込みを団員に語る。



しかし!



ジゼルの役の発表で


団員達の中はぎくしゃくし始める・・





花音のミルタ役を快く思わない有紀子



仲の良かった友達関係が崩れていく。。




そんな時



蘭丸が見た「真由美」の霊



それがバレエ団の中で噂になる



嶺衣奈の耳に入り・・


嶺衣奈を怯えさせる。。



真由美を死に至らせた嶺衣奈。。



その罪の意識が・・



嶺衣奈を追い詰める!




その後



蝶野は階段から落ち足を負傷。。




真由美の祟り



そんな噂が団員達・・



そして世間を騒がせてく!!




嶺衣奈は精神安定剤を規定より多く飲むようになる。。



そして・・


追い詰められた嶺衣奈が・・



ジゼルの公演を前に



「ジゼル」のダンス中に死亡




本当に真由美の祟りなのか




そして・・




紅林も?!





自分のやりたい役をもらえなかった有紀子



紅林宅に直談判に行った絢子




刑事が団員たちに疑いの目を向ける。




そして



花音の鋭い推理が



犯人を導き出す




世界的に有名な天才ダンサー


バリシニコフの


家族を犠牲にしてまでも決行した亡命



それについて


蝶野は


その気持ちが分かるという。



虫籠の中の



「パピヨン」こと蝶野が



そこから羽ばたくことを望んでいた



自分の欲を優先した紅林・・



そして



それに加担してしまった蝶野・・




15年前に


まっすぐな行動をとっていたら。。




悲しい事件は起きたりしなかったのにねぇ。。





最後の最後のどんでん返し!



これはホントに驚きますよ




あなたもバレリーナになったつもりで



この本の世界に入ってみませんか



















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薬丸岳「ラストナイト」~顔に豹柄の入れ墨を入れ人生の半分以上を塀の中で過ごした「片桐」その理由は「愛」だった!

2018-07-05 03:20:36 | 
薬丸岳「ラストナイト」読み終わりました。


薬丸さんの作品はいつも深く考えさせられます。



この作品もすごく考えさせられる内容でした。



人って



ホントに見た目だけでは絶対にその中身までは



分からないよなぁ~。



見た目もそうだけど


その人の傍から見たら


絶対に訳の分からない行動。。



でも



その人にとっては



意味のあること



そんなこと誰が想像できるだろう




顔に豹柄の入れ墨を入れ


犯罪を繰り返す。。


親身になってくれる


親友や弁護士もいる。


それなのに


どうして更生しようと思わないのか?



そんな傍から見ると


救いようのない


「片桐」の行動



だけど


それには


ちゃんとまっすぐ通った



真意があった




親友の店「菊屋」で起こした



片桐の転落の始まりの事件



それは菊屋を営む夫婦を助けるためだった。




菊屋の主人「菊池」が留守の間


奥さんの危機を片桐は救うため


誤って人を刺してしまう。



それに恩義を感じていた菊池だったが・・


それをきっかけに犯罪を繰り返し


顔に入れ墨までしてしまった片桐に


愛想を尽かしかけていた。



しかし


菊屋の常連の「荒木」だけは


片桐のその行動の真意を



見抜いていた




荒木は片桐に救われた。



だから


自分が今度は片桐を救いたいと思っていた。




顔に入れた豹柄の入れ墨の理由。。



左手をわざと機械で落とした理由。。






「自分のことを見放さないでくれる人がいるかぎり、

 変われる可能性はあると思います。」




片桐は変われるのかと菊池に言われた荒木が言った言葉。



それは


荒木が片桐から教えられたことだった




片桐を見守り続けた荒木もまた・・



片桐のそんな存在になれたらと。




ただ一心に家族を思い



最愛の娘に



罵詈雑言を並べられようと・・



それを果たすためだけに生きた男



片桐



その最期をみとったのは



荒木だった




片桐の豹柄の入れ墨の向こうの顔は・・



安らかだったのだろうか





もし・・



自分の身近に片桐がいたら



果たして自分はどういう態度をとるのだろう?



そんなことを考えたよ。



人の人生は


自分が想像するより


もっともっと複雑で・・



その人にしかわからない真意があるんだなぁ。




誰か一人でも


自分のことを思ってくれている☆



それって絶対力になるよね。



荒木にとっての・・


絢子にとっての・・



片桐のように。









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