読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

木皿 泉「昨夜のカレー、明日のパン」~本当に大切なものは目に見えないけど確かにここにあるもの☆~

2016-04-29 04:00:36 | 



木皿 泉「昨夜のカレー、明日のパン」読み終わりました☆




すごく良かった^^



何が良かったかって・・



一言で言えば




本当に大切なものは何なのか教えてもらった





そういうところかな





目に見えていると・・



それが当たり前になって・・



逆に




見えなくなってしまう




そういうことってあるよね~。




すごく大切なのに・・



それに気づかなく・・



気づけなくなっていくこと。。





だけど



目の前からなくなってしまうことで



逆に




心にしっかりと刻み付けられる







テツコは夫の一樹が亡くなって



それが受け入れられずに



一樹の骨の一部をずっと持っていた。



同じ屋根の下で



一樹亡きあとも義父と2人で暮らし続けるテツコ。




それは



一樹の死を受け入れるための大切な時間だった☆




ギフ(あだ名のようにそう呼ぶテツコ)と時間を紡いでゆくことで



テツコの中で



一樹の存在が




目には見えないけれどその分逆に




ココに存在するゆるぎないものになった







なんだか深いよね~。




だから


テツコは骨をお墓に返すの。



もう大丈夫って思えたから。




「物」がなくても



ここにはしっかりとあるから







ギフと義母の出会い




一樹とテツコの出会い



そして再会




運命とは摩訶不思議







本当に大切なことは




その人の身につけているものが




見た目には「見すぼらしい」ものでも







その人のまとってる心のヴェール





それがちゃんと見えるかどうか




それが




自分に取って大切なものであるかどうか




それを見抜ける目を持つこと




そんなことを思った。





ギフのテツコを大切に思う気持ち



テツコのギフを大切に思う気持ち



そして



テツコを大切に思う岩井





読んでいると



あたたかいヴェールに包まれたような



そんな気持ちになります





自分の日常に



当たり前のようにあるもの。




その存在が



実は



すごく


すごーく



大切なもの




そんな風に再確認させてくれる




素敵な作品でした

















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松岡圭祐「探偵の鑑定Ⅱ」~「万能鑑定士Q」「探偵の探偵」完結編☆だけど・・なんだか・・~

2016-04-26 02:02:58 | 



松岡圭祐「探偵の鑑定Ⅱ」読み終わりました☆



「万能鑑定士Q」「探偵の探偵」シリーズの完結編



スゴク楽しみにしてたんだけど・・






私の一番気になっていた



莉子と小笠原くんの恋の結末が残念だった




その結末の予感はあったの。



だから


それは仕方ないと思う。



だけど



それならそれで



もうちょっとそこんところを






じっくり時間をかけて描いてほしかったなぁ。。





ずーっと莉子と小笠原くんを見てきた読者としては・・



欲をいえば・・



「万能鑑定士Q」はそれだけを1冊にして完結してもらいたかったです。






「万能鑑定士Q」の凜田莉子



「特等添乗員α」の浅倉絢奈


「探偵の探偵」の紗崎玲奈


「水鏡推理」の水鏡瑞希




という



豪華な顔ぶれ



そして



その主人公たちが協力して事件の解決を導く




そこはすごく読み応えがあって面白かったし



ワクワクした




最後も爽やかな感じで終結したし




それぞれの



主人公の






らしさ




がすごく出ていてよかったと思う。






莉子が誘拐される・・



残された痕跡から行方をたどる玲奈と琴葉




その裏には「トランプ」に隠された



獅靭会の黒い罠があった。




本当の目的は



莉子だった




残されたコインから



莉子のメッセージを読み取ろうとする玲奈




そして


玲奈は絢奈に辿り着く。




そして



絢奈の協力で莉子の行方をつかみかける。





しかし・・



獅靭会の会長



そして



その孫の亜芽里は



莉子の故郷をのっとる




島民全員が人質に





莉子は亜芽里の言いなりにならざるを得なかった。





そんな莉子を助けるため




須磨が



桐嶋が




小笠原が動く!!




しかし・・



また小笠原くんがやってくれちゃうんだよね~。。




らしいといえば・・らしいのだが^^;




獅靭会に見つかり



大乱闘!!




須磨と桐嶋に助けられ



小笠原は危機を逃れる。





しかし



獅靭会のガードはこれによってますます硬くなり




莉子救出が難しくなる。。





一方



文科省では水鏡瑞希が動きだす。




波照間島に建設予定の「海水淡水化プラント」



その計画に不正を感じ調査に。



獅靭会と瑞希の対決




それを怖がらず楽しんでいる瑞希は頼もしい




瑞希の機転☆



絢奈の機転☆




玲奈の頭の切れと強さ




莉子の鑑定眼とやさしさ





みんなの力がひとつになって



事件解決へ





そして


琴葉の協力や


須磨と桐嶋の協力



そこも見逃せない





須磨の先を見越したみんなを救うための心遣い☆




そこは



本当に感動





そして



未来に向かって歩きだす




玲奈・琴葉・・



そして




莉子と小笠原も。






あ~



だけど



もうちょっとじっくりと細かく描いてほしかった~。





莉子と小笠原くんを~。





↑まだいってるよ!笑







なんだかんだいっても



やっぱりよかった♪




松岡さん、いろんなこと言ってごめんなさい<(_ _)>




別にクレームじゃありませんよ!笑




ただ



希望ですよ。希望^^






水鏡推理Ⅲも楽しみにしてます













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坂木司「アンと青春」~つい他者と比べて自信をなくしてしまうこと・・あるある☆和菓子に隠された恋心?~

2016-04-22 02:58:27 | 




坂木司「アンと青春」読み終わりました☆





これは


「和菓子のアン」の続編です^^





高校卒業後・・



進路に悩んでいた「梅本杏子」



あだ名は



アン





食べることが大好きで



体型も小粒で丸い



アンちゃん




和菓子屋の「みつ屋」でアルバイトとして働きだし



アンは成長していく↑




そんなアンちゃんの1年後からお話はスタートする







美人で頼りがいのある 椿店長


「乙女」なイケメン 立花さん


元ヤン人妻大学生の  桜井さん



↑に助けられ


働きやすい職場で


職場にも慣れて



接客にも少し自身がついてきたアン




しかし・・



年配のお客さんに



言葉遣いを指摘され



自信をなくす。。






なんなくこなしているように見えた仕事だけど・・



自分はまだまだだ。。




正社員の椿店長や立花さん・・きっちり仕事ができる桜井さん・・



みんなと比べると・・




自分がふがいない。。




アンにはアンの良さがある



そうみんなにいってもらえるけど・・



いまひとつ



自分に自信が持てないアン




「働く」ということで



自分を納得させていたけど・・




自分の未来はまだ見えない。。




五里霧中。。




自信をなくし




不安を抱えるアン







それぞれの立場で見えるものが違う




椿店長の言葉の意味





違う目線では



景色も違って見えるってことだよなぁ~。




妙に納得した




どんなに努力しても・・



人の気持ちなんて



そう簡単にわからないし、



みんな立場も年齢も考え方も違う。





どんなにがんばってもその人にはなれない。




だから



自分のままで




自分らしく




自分なりに成長していくしかないんんだ





アンちゃんを見ていて



私もそう感じることができた




アンちゃんのいいところ




誰もが心を許す温かさ




ダメな自分をわかってる☆




そこがいい





ダメなところを補おうと努力すること





↑それこそが



本当は






一番大事なこと





なんじゃないかと思う。






私も欠点だらけだ。




この歳になっても



世間が言う



「大人」には到底なれていない。。





だけど



ダメな自分だからこそ分かる、




そういう人の気持ち☆





そして


ダメな自分なりに努力すること。




それを少しずつでもやっていこうと思うこと。





それをなくさなければ・・



まだ成長できるよね?







アンちゃんのように^^







飴細工の鳥の謎🐦



嫁に食べさせる「蓬莱山」とは




お客さんが子供を泣かすほど拒否するものの理由とは?






そして・・




立花さんがアンに作ってくれた和菓子の謎??




そこに隠された





立花さんの思いとは






私は読んでる途中に気づいちゃったんだけど*^^*






乙女な心を持った立花さんとアンの関係に亀裂?





そこに横たわる





恋心




きゃーっ!笑





今回の作品は



食べ物ばかりじゃなく・・



その辺も読みどころですよ





アンちゃんファン待望の続編





初めての方は



ぜひ「和菓子のアン」を読んでからこちらをどーぞ♪




絶対アンちゃんファンになりますよ





















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島本理生「アンダスタンド・メイビー~上・下」~親は救われても子供は救われない。傷に気づかず傷つく黒江

2016-04-17 03:09:18 | 



島本理生「アンダスタンド・メイビー~上・下~」読み終わりました☆




いやぁ~なんというか。。



上を読んでいたときは



すぐに男に心を許し



体も開く黒江に・・



嫌悪感さえ感じた。




途中で・・



読むのやめようかなぁ~って思ったぐらい。




だけど



読み進めていくうちに



ところどころにあるキーワードに・・



これはどこにつながっていくんだろ?




そう思い始めて読み進めていった。





最後までちゃんと読んでよかった^^





最後までキッチリ読まなければこの本の良さが



わからないで終わるところだったよ!笑







祖母が死んで



その後父と母が離婚。




その理由がよくわからなかった黒江。




父は黒江に優しかった。




その記憶しかなかった。




母と二人の生活は




なぜか冷えたものだった。




母は自分のことを知ろうとせず距離を置く。



自分が母に受けいれられていないことに



慣れたふりをしていた黒江。




しかし



それは友達関係にも影響を及ぼす。




無意識に




壁を作ってしまっていた黒江





母親に受けいれられない自分が




人から受けいれられるはずがない。。





心のどこかで思っていたのかもしれない。








中3のとき




酒井 彌生(男子)が転校してくる。



そして


黒江は彌生に救われる☆




体育祭の長距離走で足をくじき動けなくなった黒江を



人目もはばからず助けてくれた。




そんな彌生に「神様」を感じてしまう





しかし・・




黒江の心の奥にあった傷が




男関係を奔放にさせる。




・・・ように他人からはみえてしまう。




黒江本人には



それが「儀式」にしか思えてなかった。




何がいいことで・・



何が悪いことなのか?




黒江にはわからなかった。




それは



親が教えてくれなかったから。




そのことで



彌生との関係も



悪くなってしまう。





後にわかる・・




母が入信していた宗教団体内であった




黒江が経験させられたこと。





それに向き合わせてくれたのは




写真家で師匠の「浦賀 仁」だった。




黒江を見守り



受け入れ



戦ってくれた人




それは



父親の様な存在





親が守ってくれなかった黒江




しかし



親のように守ってくれた存在




それが黒江の人生を変えていく。





彌生との和解も仁のおかげ








親が何を信じようと勝手だけど・・



それに子供を巻き込むのはやめてほしい。




どんなことがあっても



何を置いても



一番守らなきゃいけないのは




子供でしょ





黒江も母にそう言ってた。





親が宗教に救われたとしても・・




子供は救われない。。





それどころか・・




それによって「傷」を負い




その後の人生に






大きな影響を及ぼす





特に



黒江のように人間関係に大きく影響して



苦しむことになる。




そんなことがあっていいのだろうか?!






村上春樹「1Q84」の青豆をちょっと思い出してしまった。





親の信仰で




子供が受ける影響。。






考えさせられるよね。。




けど



この作品のラストは黒江の前向きさに救われます




人間関係の基盤は



親子関係だものね。



そんなことをあらためて考えました。



















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柚木麻子「本屋さんのダイアナ」~見てる方向が同じなら離れていてもいつかめぐり合える☆~

2016-04-10 02:59:23 | 



柚木麻子「本屋さんのダイアナ」読み終わりました☆




これずっと読んでみたかったの♪



図書館で見つけた時は



やった~!と思わず小さく叫んだ!!笑






矢島 大穴



やじま・ダイアナ



と読むこの名前に



いつも泣かされてきた。




小3の転校先での自己紹介も



みんなに笑われるダイアナ。



「大穴」と名付けたのは


母曰く


ダイアナの父親らしい。



父親は賭け事が好きで



競馬の「大穴」からとった名前なのだとか。



その父親はいない。



消息不明。



16歳でダイアナを産んだ母の「ティアラ」(キャバクラの源氏名を呼ばせている)は



キャバクラで働きながら一人でダイアナを育てていた。



母の髪は金髪



そして



ダイアナの髪も




そんな外見に



そんな名前・・



そのおかげで



どこへ行っても馬鹿にされいじめられる。




この学校も同じなんだろう。



そうダイアナは諦めていた。




しかし!




神崎 彩子は違った。




みんなにかからかわれるダイアナを



かばってくれた。




初めての友達をダイアナは得ることが出来る





本好きのダイアナ



彩子も本が大好きだった。




派手さはなくとも



育ちの良さとまっすぐな彩子にダイアナは憧れる




そして


また


彩子も


ハシバミ色の瞳で美人で金髪のダイアナに憧れる




お互い親友と認め合った2人





しかし・・



お互い求めるが故のをすれ違い。。




それが



2人を遠ざけてしまう。





小学校卒業間近の2人は



口もきかないまま・・




それから10年交わることはなかった。





彩子はお嬢様学校へ進学。




ダイアナは公立へ。





それぞれの道を歩む2人





しかし




心のどこかにはいつもお互いがいた。





会うこともなく



話すこともなくなった2人が




「秘密の森のダイアナ」を胸に



いつもお互いを感じていた。





2人の愛読書の「秘密の森のダイアナ」には



秘密があった。




その著者は・・



ダイアナの父親だった




なぜか惹かれてしまうもの・・



そこにあった真実





別々の道を歩く2人は



道を踏み外しそうになる・・




だけど




呪いを解くことができるのは自分だけ





「秘密の森のダイアナ」が自分で呪いを解いたように。





人はごまかせても



自分の心は騙せない。





いくら言い訳しても




自分には通用しない。






お互いがいてくれることで




それに気づくことが出来る





見ている方向が同じなら



いつか巡り合うことができるんだなぁって思った。





この2人を見ていたら




一緒にいる時間の長さは




問題じゃないんだなって思う。





違う道を歩いていようと




いつも心にいる




心強いもの





それさえあれば




どんな呪いも解けるのだろう






自分と娘を守るための鎧が




「金髪」




ティアラが背追ってきた過酷な人生





人は見かけではわからない。




その人の人生はその人しか歩けないしわからないもの。





同じものを見ても




「子ども」のときの自分と


いろんな経験を積んだ「大人」の自分




その見方は違ってくる。





そんなことも教えてくれた。




う~ん



確かになぁ。。








妙に納得してしまうところも多かった。





本が大好きだった少女ダイアナの成長




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