大崎梢「ドアを開けたら」～友人の死を放置してしまった佑作！それをネタに少年に脅される。そこから始まる友情？！

大崎梢「ドアを開けたら」読み終わりました。



最後の一体感はが気持ちよかった



人は時として



その人のことを



良く知らないのに



周りに流されて




巨大な架空象を作り上げる




そのことの恐ろしさも感じました。




ネットの社会でもあるよね～。




真実は



なかなか表には表れてくれないから・・



隠れたところにあるのが厄介なんだよね。




そんなことも考えさせられるお話でした。






５４歳の佑作が



高２の紘人に脅される！！




年の離れた７０代の友人宅で



その人「串田」の遺体を見つけてしまう




その部屋から出てきたところを


紘人に動画撮影されてしまう。



それをネタに！！




紘人のその動画を削除する条件として言われたのは


串田の部屋に落ちている


手帳を持って来ること




・・・ということは


紘人もあの部屋に入った？




佑作が串田を放置してしまった理由。。



そして


紘人がそれを知っていた理由。。




２人は共犯者になる？





しかし！


次の日その部屋へ行くと



遺体は消えていた？！




これは



事件





串田の姪である律子が



その後遺体となった串田を発見する！！



えっ？



遺体が移動？




佑作と紘人は



その謎を知りたいと思う。




共犯者になった２人が



事件の真相追う探偵となる





聞き込みで出てきた



串田の黒い噂




それには



近所で行方不明になっていた少女が関係していた




深まる謎に



佑作と紘人は踏み込んでいく




そして


掴んだ真実



そして



最後は



マンションの住民たちが



一体となる





事件の真相に近づくごとに



佑作と紘人の絆が強まっていく




２人が一緒にすするカップ麺




その１カップごとの


湯気の向こうの距離感が縮まる感じ




佑作が串田宅のドアを開けてしまったことで・・



でも


そのおかげで



紘人と友人になれた



そして


知ってると思っていたはずの串田の



見えなかった部分が見えた



死んでから串田との距離が縮まる。



そういうこともあるんだなぁ～。




人の冷酷さ・・



人の温かさ



それを同時に感じ



自分だったらどうしただろう？



それを考えさてくれる作品でした

恩田陸「ネバーランド」～少年４人が年末の寮で明かす秘密☆そのことにによって少年たちの距離感は変わっていく！

恩田陸「ネバーランド」読み終わりました。



２０００年にこの単行本が発売されたらしい。



この作品をなぜ今頃になって読んでみたかと言うと



碧野圭「書店ガール」の中で紹介されていた本だったから



「少年たち４人」に惹かれて



ぷっ。。



気になった本はとにかく読んでみよう！



そう思って読んでみました。




読んでみてよかったよ^^




恩田さんがあとがきで


「私が将来もう少し成長した時に

　書きたい小説の原型になりそうな予感」


とこの作品のことを言っている。



それほど恩田さん自身が自信を持っている作品



それを読めたことは私にとっても収穫です






年末の松籟館は



田舎に帰る生徒たちで



ほぼ空になる。



男子校の木造建築古い寮


松籟館



そこに残ることになった


菱川　美国


依田　光浩


篠原　寛司



そして


通学組の



瀬戸　統




この４人が一緒に過ごすことになる。




美国に思いを寄せている？寛司


なにかと美国に言い寄って来る。



そんな寛司の両親が離婚調停中？



そのことを美国は光治から聞かされる。




そして


光治を密かに恐れていた美国


瞳の奥にある冷酷さを。



でも


光治に隠された壮絶な過去！



それを本人から聞かされることになる。




統はずっと



緑の手を恐れていた。。



自殺した母は



自分のせいで死んだ？！



そう思っていた。





美国にも



心の奥底に隠していた



トラウマになっている過去があった！！




そのことによって



好きだった彼女と付き合えたにも拘らず



自分から別れを告げてしまう





ゲームをしながら



古い松籟館で少年たちがする




告白




学校で過ごしていた４人の距離感が



寮で過ごすことによって



変わっていく




それぞれが抱えた苦悩。。



そして



古い松籟館が



その秘密を



ググッと引き立てていく




寮で酒盛り・・・




今じゃバレたら大問題だな～




そんなことも思ったりして




男子ならではの



この距離感



女子だったらまた違うだろうなぁ。



そんなことも思った。




光浩が言った



「いつも、そうだ。大人はみんなそうだ。


　すべてが終わってから、俺の知らないところでやりたいことを全部やってから、


　許してくれって言うんだ。俺の前から姿を消してから、


　分かってくれって言うんだ。いつもいなくなってから俺を苦しめる。


　こっそり何年も溜めておいて、後からひとまとめに打ちのめす。


　俺がどんなに傷つくか、どんなに苦しむかも知らないで。


　誰も説明軟化してくれない。どういうことなんだって聞こうと思っても、


　いつもその時にはもう誰もいない。みんな自分のことしか考えてない。


　誰も俺のことなんかこれっぽっちも気にかけちゃいないのに、


　俺には自分のことを分かってくれって言う」




この叫びが響いた。





うん。うん。確かに君の言う通りだよね。




そんな風に思った。



普段は何事もないように装っていた少年たち



でもみんな心に傷を抱えていた。



それを見せて



見せられて



少年たちの絆が強まる




だけど


女子のようなベタベタした関係じゃなく


やっぱり男子！


・・って感じなんだよなぁ。



それがうらやましい





隠していたはず・・



でもバレている？



そんな男子たちの観察眼も窺えて



読んでいるといろんな部分でワクワクできる



そんな作品でした。




十代だからできる経験




あ～なんかなつかしいなぁ～。




さかのぼることうん十年前・・



それを思い出す読者なのでありました

秋川滝美「居酒屋ぼったくり１０」～美音と要がいよいよ結婚へ！しかし新居に悩む。。必殺解決方法とは・・？

秋川滝美「居酒屋ぼったくり１０」読み終わりました。


やっとここまで来たかぁ～。


・・・とシリーズのファンとしては


なかなか進まない美音と要の恋に


じれったさを感じつつ・・


でも応援してきて


やっと！


この思いが強かったです^^



お互いの思いに


少しずつ自分自身が気付いていき・・



でも


相手との間にある壁を


なかなか超えられなかった２人



そして


お互いに思いを確認した後も・・



要が御曹司であること



そして



美音は両親の残した店を


ずっと守っていかなければならない



そういうお互いの環境が邪魔をして



思いだけでは突っ走れなかった２人




おまけに


美音は全くの恋の初心者。。



要は付き合った女性は数あれど・・


美音のような女性は初めてで


取り扱いに戸惑う。。



そんな２人が



やっと



結婚へ



しかーし！



また新たな問題が。。



それは



２人の新居をどこにするかという事




それでなかなか進んでいかない問題に



美音の妹の馨が業を煮やし動く！！



商店街のぼったくりの常連客で



美音と馨を小さいころから知っている



シンゾウとウメ



そして


マサ



馨の相談にみんな真剣に向き合う。




しかし



なかなか結論は出ず・・



馨は



直接要にそのことについて聞いてみることに。




そこで


要が出した


名案



それは誰もが思いつかなかったこと。



そして


それがみんなが幸せになる方法だった





要さすが～！



と読者をもうならせたそれとは？！





美音と要の結婚に向けて



商店街中が一つになっていく




その温かさがいい



美音と馨が両親の店を商い



そして



両親が護ってきた店だけでなく



人脈も引き継いでいく




人は



生きているだけで



いろんな人のお世話になり



つながっていく




そんなことをこのお話は教えてくれる気がします。



そして


なんといっても



ぼったくりでの美音の料理



これが簡単にできておいしそうなものばかり




卵の煮込みやジャガイモのピリ辛ガーリック炒め



これはぜひ作りたいです




いろんな料理に合うお酒も出てくるので


お酒の好きな人にはたまらないと思います。


私はあんまり飲めないけど


今度「男梅サワー」に挑戦してみたいと思いました




美味しい料理と



おもてなしの心で



ほっこりとしました



要と美音の今後も気になります～

碧野圭「菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る」～「菜の花食堂」に隠された真実☆そこには家族の幸せな時間が☆

碧野圭「菜の花食堂のささやかな事件簿　金柑はひそやかに香る」読み終わりました。


今回も冴える靖子先生の推理☆


ちょっとしたヒントから謎を解き明かす！


その鮮やかな推理に魅了される



しかし


今回は


靖子先生のアシスタントの優希が



「菜の花食堂」の名前の由来を



語りたがらなかった靖子先生に



ズバリ！言い当てて行く



それに対して


靖子先生は



「優希さんも推理がうまくなったわね」



と優希を褒める。



そして・・



「もう免許皆伝ね」



そう嬉しそう


でも哀しみを湛えていた



えっ？


これから菜の花食堂は・・？




このお話のいいところは


やっぱり最後はハッピーエンドになるところ




会社を辞めて



優希は菜の花食堂の専属スタッフになる。



自分の好きな道を全力で歩き始める優希を



靖子先生や香奈も応援してくれる。



そして


優希自身が驚くほど


自身が変わっていく



そこが今回のお話の読みどころだと思います。




菜の花食堂のスタッフの香奈が


彼氏にお弁当を拒否される理由とは




マルシェに出店することになった菜の花食堂


その売りであるピクルスの


「酢」だけを求めに来る少女


その真実は




野菜の無人販売をしている保田


そのお金入れの料金が


野菜に対して多く入っていた！



その理由とは




優希のアパートの隣から漏れてくる悪臭。。



窓には鉄格子が？！



その真実とは





靖子先生の観察眼に魅了され




その料理にも魅了される



小松菜のお好み焼きはぜひ試してみたいなぁ～。




のらぼう菜の食べ方や


金柑茶など参考になるものがたくさん



お得な１冊ですよ

碧野圭「菜の花食堂のささやかな事件簿 きゅうりには絶好の日」～謎を解く千里眼を持つ靖子先生の秘密が明らかに☆

碧野圭「菜の花食堂野ささやかな事件簿　きゅうりには絶好の日」読み終わりました。



菜の花食堂を営む傍ら


料理教室を開く



下河辺　靖子




そして



アガサ・クリスティの作品に登場する


女探偵「ミス・マープル」のごとく



謎をズバッと解き明かす千里眼も



持ち合わせている☆





旬の素材を使い



すぐに実践できる靖子先生の料理




それを尊敬している



料理教室の生徒であり



先生のアシスタントでもある



館林　優希




優希と靖子先生は



もう長く一緒にいるけれど



優希は靖子先生との間にある



見えない壁を感じていた。




それというのも



先生は優希に自分自身のことを



あまり話してくれない。。




優希は先生に自分のことをいろいろ話しているのに。





そんな寂しい気持ちを抱いていた優希




しかし



今回



靖子先生の秘密を知ることになる！！



そのことによって



優希は靖子先生との関係が




強い絆で結ばれている



そう確信することにつながっていく。




そんな靖子先生の秘密とは？！





靖子先生のもとに持ち込まれる


消えた遺書の謎？？





生徒が持ち込む「赤い自転車」の謎？




新しい生徒が語るお弁当の真実？



靖子先生の作ったカレーのゆくへ？



ウドのレシピが盗まれた？





謎解きも料理も一度に楽しめる１冊ですよ



第３弾も出ているので


これから読みまーす^^/