坂木司「肉小説集」読み終わりました☆
前からこの表紙が気になっていて読んでみたいなぁ~って思ってたの。
あとがきを読んだら
坂木さんが肉屋でこの豚の部位の図を見て
「これが目次だったら面白いだろうなぁ」
と思ってこうなったらしい。
実にユニークですよね~♪
こういうところが坂木さんの魅力になってるんだと思う。
「目の付け所」
この図に負けず
小説の内容も面白い
おぉ!そ~くるか♪
・・と
読み進めるのが楽しくて
アッという間に読んじゃった^^
「武闘派の爪先」
自分を「武闘派」といいつつ・・
いざというときへっぴり腰で
相手に強くでられるとおじけづく主人公の様が
実に面白い
こういう人っているよね~!笑
沖縄で「豚足」が食べられなくて泣きが入る主人公
沖縄の武闘家?にからかわれるシーンは
思わず
ぷっ。。はは~♪
「アメリカ人の王様」
結婚を前にお嫁さんになる人のお父さんと2人で食事に行く主人公。
豚ロースのトンカツを前に箸の進まない「婿になる人」
脂っこい味の濃いものが好きな「義理の父になる人」
薄味でサッパリの好きな「婿になる人」
「お嫁さんになる人」は「義理の父になる人」によく似ている。
上手くいくのだろうか?
そんな不安を抱く「婿になる人」
しかし・・
考え方を変えることでいい関係になれることに気づく
最後の2人の土下座はちょっと涙ものです
「君の好きなバラ」
主人公「高校生男子」は
母の手抜き料理が嫌いだった。
豚バラ肉をしっかり固めに焼き
焼肉のたれで味付けされたその料理が。
しかし!
そこには
母の愛が隠れていた
それを知る主人公の照れたようすが実にかわいい
バラで感じる母の愛
「肩の荷(+9)」
40代後半になった主人公
最近いろんなところにガタがきて
すっかり自分に自信を失っていた。
デキル先輩上司の引退・・
自分が先輩のように部下を引っ張っていく自信のない主人公。
しかし
部下はちゃんと真面目な主人公の姿を見ていてくれた。
そして
家族も
部下が作ってきてくれた豚肩肉を煮込んだビーフシチュー
そして
妻が娘のリクエストで作った「豚肩肉のカレー」
豚肩肉から伝わる愛情がいいっ
「魚のヒレ」
憧れの2つ年上の先輩に手を引かれ連れて行かれる彼女の部屋。
そこに用意されていた「豚ヒレ肉のトマトソース煮込み風ピザ」
それを食べることに。
彼女は彼に振られたばかりだという。
彼のために作ったそのピザ
それを代わりに食べる「俺」
押され気味の「俺」が
魚のヒレの話で優位になっていく。
口八丁だったおじいちゃんゆずりの
「面白い話」が炸裂!!
彼女の傷をいやし「俺」は彼女と付き合えるのか?
こんな年下の彼なら「つきあっちゃおーかな」って気になるかも?笑
「ほんの一部」
12歳小6の主人公は小さいころ小食だった。
しかし
ハムサンドに出あってから
それに夢中になる。
塾のお弁当もコンビニのハムサンド。
ある日塾に赤い髪の少女が入ってきた。
その少女の食べていたハムサンドは
「生ハム」だった。
パンも普通のと違う丸い硬そうなパン。
あるときそれを見ていた「僕」
彼女は「食べてみる?」と差し出す。
一口食べた「僕」の世界観は替る。
こんな「ハム」があったとは!
塾帰りに「僕」は彼女の危機を救うことになる。
そして
彼女の一部が「僕」の
ほんの一部になる
「僕」の初恋はハムで始まる?か?笑
ねっ?
著者の坂木さんの豚肉に対する愛情いっぱいでしょ?
・・っていっても
ちゃんと読んでみなきゃわかんないよね?笑
坂木さんと同じく関東出身の私は
やはり
肉といえば
豚肉
豚肉に育ててもらったようなもの
読んでると
お腹が空いてきた~!
豚肉食べたーい