読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

似鳥鶏「一〇一教室」~時代錯誤の行き過ぎた指導という名の教師の暴力!それにより死者が?!

2020-09-29 03:19:18 | 

似鳥鶏「一〇一教室」読み終わりました。


いやぁ~


壮絶な戦いでした~。



本当に


恭心学園のような学校が存在していたとしたら


悲しすぎる



読んでいて


「もうやめて~」


そう叫んでしまいそうだった。。



教師による


「指導」という名の暴力



実は私も高校時代


ここまでじゃないけど


先生にビンタをされたりしたことはありました。



でもまぁそれそれは


自分も悪いことをしたので仕方ない。。


そう思っていたけど。



だけど


暴力で人の心は動かないからねぇ。



しかも


この学園のは


教師自身の全く生徒のためでも何でもない


理不尽なことで暴力をふるっている。



無抵抗の生徒をここまで痛めつけること


その


何が


「指導」なのでしょう



親はこの学園に入れることを


「いい子になって帰ってくる」


そう思って喜んでいる。



学園長の松田はメディアで有名になり


堂々と


甘えを叩き直し矯正すると言っている。



しかし!


その実態は。。



そんな暴力により・・


とうとう生徒が死亡する。。


しかし!


学園側は


これを隠蔽しようとする



藤本拓也は


従弟の「英人」が学園で亡くなったと聞く


葬儀に行くと


顔は一切見せてもらえなかった。


死因は「虚血性心疾患」だという。



それなのに・・


なぜ顔を見れないのか?


不審に思う拓也



そして


葬儀で久しぶりに会う


母方の従妹の「沙雪」


小学生の時以来ですっかり大人になった沙雪


マレーシアへ移住しているが一時帰国したという。



その沙雪がこの死にやはり不振を抱く


そして


積極的にその真相を解明しようとする



それに拓也も協力することになる。



英人の父の対応


そして


母の咲子の対応


それがなぜかおかしい。。



何かを隠している



英人の不審死


そして


自殺者も?!



閉ざされた学園中で行われている



暴力に立ち向かう!拓也と沙雪!!



そして


拓也たちは学園内に一人味方を見つける


保健の金尾先生



そして


金尾先生から発信されるSOS



拓也と沙雪は動き出す!!



もう死者を出してはいけない



そして


学園に存在する


生徒のリンチ場?



そこへ踏み込む




拓也と沙雪は・・


真相にたどり着けるのか





親が持て余した子供たち



親は自分の責任を放棄し


「矯正」という名の元


繰り返される暴力に


大切な子供を任せてしまっていいのか?



子供は感じ取る


それが


「愛の鞭」なのか


ただの


「暴力」なのか



本当にその子のことを思うなら


自分の方も傷つく覚悟で


対峙していくしかないんじゃないか。



そんなことを思った。


ふんぞり返って理不尽な理由で傷つけられても


人の心を変えることなんてできるわけない!



よね?



沙雪の正体が・・


まさか?!



最後の最後に意外な事実が発覚するよ




子供を甘やかすのはよくないけど


厳しさの中に





それが無かったら


人の気持ちは変わらない



そんなことを教えてくれた1冊でした





















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秋川滝美「ひとり旅日和」~「人見知り女王」の日和がひとり旅で変わっていく☆読んだら旅気分♪~

2020-09-24 03:04:12 | 

秋川滝美「ひとり旅日和」読み終わりました。


あ~楽しかった♪


読んでるだけで日和と一緒に


いろんな場所へ旅している気分になれた


家に居ながらにしてこんなに旅を堪能できるなんて


この本と想像力さえあればいい




日和は人見知りのせいで


就職も困難を極めた。。



なんとかコネで入社できた会社では


係長にネチネチ嫌味を言われる毎日



そんなストレスを抱えた日和が


社長の一言と


先輩の麗佳に背中を押され


「ひとり旅」に挑むことになる


人といると人見知りの日和は気を遣う


なので


一人で自分の行きたいところへ行ける


一人旅はうってつけと麗佳にも言われた。



麗佳も一人旅をよくするらしい。



まずは日帰りで熱海



そして


そこで出会う運命の人




一泊で千葉の佐原


仙台に金沢



そして


2泊で福岡



日和は旅することを楽しむようになる



その土地のパワースポット


そして


名物料理



自然に人に話しかけられるようにもなっていく



そして


人見知り女王が


唯一自然に話せる蓮人



熱海で出会い


また


旅先で再会?!



そして


日和がお気に入りのSNSを書いていた人は



ストレス解消で始めた一人旅



それがいつの間にか「楽しみ」に変わっていく



旅とともに成長していく日和



予定通りに行かないときも


落ち着いて対処できるようになっていく




あ~一人旅いいなぁ~。


してみたーい!


そう思ってしまいました。



来宮神社の麦こがしソフト


佐原のとろとろ角煮


仙台の牛タンと寿司


金沢のハントンライス(初めて知ったよ!)


福岡の博多ラーメン



あ~みんな食べてみたい!



私は下戸だけど


料理に合った日本酒もおいしそうだったなぁ。



秋川さんの作品はおいしいものがたくさん出てくるので


食いしん坊の私にはたまりませんっ


そして


いつも前向きな考えの秋川さんの作品に


励まされます。


私もなんか挑戦したくなってきた




勇気と愛とおいしいものが詰まったこの作品


あなたも日和と旅を満喫しませんか







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似鳥鶏「迫りくる自分」~自分とそっくりな顔の他人に会ってから悲劇は始まる!~|

2020-09-21 01:40:07 | 
似鳥鶏「迫りくる自分」読み終わりました。



いやぁ~ほんとにこれは最後まで手に汗握りました



自分とそっくりな顔の人は


世の中に3人は居ると言われている。



私はまだその人に会ったことはないけど・・


それってどんな気持ちなんだろう?



主人公の本田理司は


自分とそっくりな顔を


すれ違った電車の窓越しに見かける!



そして


初めて入ったバーで


その顔にバッタリ遭遇してしまう



自分と同じ顔


でも話し方も雰囲気も自分とは


真逆


そんな「次藤」と名乗るライターだという男と


顔が同じと向こうから話しかけられ


一緒に飲むことになる。


連絡先を交換してしまう。



久しぶりに泥酔した理司


次藤とはその店を出て別れる。



しかし!


そこから理司の悲劇は始まる



誰かに見られている感覚



そして


公衆電話から何度もある着信(出ることはしなかった)


家のドアの前の吸い殻・・


ゴミが盗まれる



そして


同僚の小牧が・・


強姦未遂される



そして


その犯人は


理司



刑事に任意同行を求められ


理司は



逃亡



やっていない事件の犯人に仕立てられた。



同じ顔の次藤にはめられた?!



次藤と連絡がつかなくなり・・


そうに違いないと確信する



やっていないのに


捕まるわけにはいかない。



しかも


同じ顔をした他人だと


証明しない事には


自分は犯人にされてしまう!!



そこから逃亡が始まる




なぜ自分はこんな目に遭うのか?



恨みを買うようなことに覚えはない。。



真実をつかむまで捕まるわけにはいかなかった。




理司が会社で面倒を見ていた新人の『「朴」さん



彼女は理司の様子をただ事ではないと心配していた。



そして


会社に刑事が来たことを電話で知らされる。



いつも無表情で淡々と話す朴さん




読んでいると・・


彼女は味方なのか?


敵なのか?



そんなことを思わせる。



絶対絶命のピンチに


手を差し伸べる人



そして


人の足元を見てすべてを奪おうとする者



いつどこで


自分もそういう目に遭うかわからない。。



そんな恐怖も感じた。。



理司を突き動かすもの


それは


自分だけじゃなく


自分の大切な人たちも巻き込むこと



それを回避するには


逃げて・・


逃げて・・


真実を証明するしかない!




理司がんばれ!



そう応援したくなる



病院代を律義に置いていく



世話になった人に誠意を尽くす



そんな理司の人となりが


犯罪など侵すはずがない!




被害者の証言


状況証拠もそろっている。


絶体絶命のピンチ



私なら・・


理司のように戦えるのだろうか?



そんなことを考えさせられる。



冤罪


確かにあるものなぁ。



やっていないのに


誰にも信じてもらえない。



自分だったら。。



あなただったらどうしますか?




似鳥さんの人となりが


理司を通じて感じられる。



律義で誠実なんだろうなぁと



自分が分からないうちに・・



誰かに恨まれている。。



そんなことが


あるかも










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市川拓司「壊れた自転車でぼくはゆく」~おじいちゃんの一途な愛が孫の愛を成熟させる☆~

2020-09-20 02:25:06 | 

市川拓司「壊れた自転車でぼくはゆく」読み終わりました。


ちょっと風変わりなおじいちゃん


そのおじいちゃんが生活していた

その部屋でおじいちゃん亡き後


孫の真は祖父との旅を思い出す


その回想から物語は始まる。



祖父が突然の家出


書置きがあったので目的があって出かけたものと思われた。



しかし病院からの連絡で


祖父がケガをしたという。



真はバイクで出かけていく。



そして


祖父が自転車でどこに向かっていたのか知る。


そして


真がケンカ中だった彼女「麻美」を

呼んでほしいという。



祖父と祖母の馴れ初めを話したいのだという。



そのことを麻美に告げると


簡単に来てくれることになる。



そして


その話を聞きながら


大した怪我がなく退院する祖父と


祖父の壊れた自転車を引きながら


祖父が向かおうとしていた


祖母との思い出の地へ向かう。



乗り物が苦手で


奥手だった祖父


その祖父が全身全霊で愛した祖母



祖母は父を産んですぐになくなった。



その事情



そして


お互いがお互いを思い過ぎてすれ違ってしまったこと



それでも



強くお互いを求めて



短い時間で濃縮された愛の時間を過ごしたこと



お互いがいればそれだけで幸せだった



そんな祖父と祖母の生活



それを聞かされ旅に同行した



真と麻美



祖父との旅によって



ケンカ中でお互いの気持ちがすれ違っていた2人が


再び向き合いお互いの心を確かめる



祖父と祖母の愛情が


父を産み


そして


孫の真を産む


そうやって命が繋がっていく



そして


語り継がれていく




愛は一緒にいた時間じゃなく


短くても


どう過ごすか



そこが大事なんだとあらためて思う。



真っすぐな愛



それは何物にも代えがたいものなんだなぁ。




そんなことを思った。



時代とか


使うものなんか関係ない!



どんなに世の中が便利になったって


人への愛は


生身でぶつかっていくしかない。



そうじゃなきゃ伝わらない。



そんなことを思った。




たった一人の大切な人



一生に一度


そういう人に巡り合えたらそれが幸せ




なんだか市川さんの「私小説」を読んだ後に


これを読んだので


市川さんの奥さんへの愛がそのままの気がしてしまいました



一途な愛


いいなぁ~










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市川拓司「私小説」~身体の不具合を個性だと認識し愛する妻と暮らす著者。読めば自分が愛おしく思える。

2020-09-19 02:50:50 | 

市川拓司「私小説」読み終わりました。


市川さんが発達障害であることは

とあるテレビ番組でご自身が語っているのを見て

知っていました。


そのときはじめて知ってちょっと衝撃を受けたのを覚えています。


実はウチにも発達障害の子がいて


そのテレビを見ていた時に

そのことで悩んでいました。


でもそのおかげですごく勇気をもらえたんです。


発達障害でも


こうやって作家さんになって


ちゃんとやっている方がいるんだと。


今うちの子も病院に通院しながら


いろんな不具合を調節して


なんとか過ごしています。



この「私小説」を読んで


市川さんの日常が垣間見られて


すごく勇気をもらいました。



人はどうしても


世間一般が決めた常識にとらわれてしまう。



でも


それって誰が決めたの?



自分は自分



人に何と思われたって


自分が気持ちよく過ごせることが一番



そんな風に語る市川さんに


自分自身を愛おしく思う


そういう気持ちになりました。



私自身も


小さいころから


なんか人とうまく人間関係が作れず


欠けたところだらけで・・


いつになったら


ちゃんとした大人になれるんだろう?


そう思っていました。



でも


あぁ~私は私


これでいいんだ。



そんな風に思う事ができました。




外が苦手で


家の中を走る市川さん



植物と妻を愛する市川さん



狭い人間関係



でもお気に入りの植物と


妻がいてくれたら


そこは楽園



あ~なるほどなぁ。



それでいいんだよなぁ。



そんな風に納得してしまった。



友達がたくさんいないとダメ?



戦わなきゃいけないの?



平和で大好きなたった一人の人がいて


それが幸せ



それの何がいけないんだろう



そう思ってしまった




そういう世界で生きてるから


いつも市川さんの作品は優しいんだね。



自分を肯定し


愛してあげること


それが人への優しさにもつながる



読んだ人が自分を愛おしく思えるようになる。


そして


生きることが楽になる



いっぱい愛の詰まった私小説



戦わない生き方


それっていいなぁ






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