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横山秀夫「ノースライト」~「あなた自身が住みたい家を建ててください」建築家の青瀬に依頼された家。しかし!その家から施主は失踪?!~

2024-05-05 03:47:58 | 
横山秀夫「ノースライト」読み終わりました。

長編ミステリーのこの作品

横山さんの全身全霊をかけた意気込みが伝わってきました。


建築家の青瀬に

「あなたが住みたい家を建ててください」

という

建築家冥利に尽きるこの依頼


しかし、、

クライアントの吉野は

この家に住むことなく失踪


出来上がりを気に入ってくれたはずだった。


青瀬の生い立ちから生まれたノースライトの家

誰も住んでいないその家に残された

建築家ブルーノ・タウトの椅子

そこに腰掛ける青瀬


そこから青瀬の吉野を探す旅が始まる


タウトを避けてきた?

そんな青瀬はタウトを深く知ることになる



ダムを造る仕事をしていた父

飯場を転々としていた青瀬の幼少期


そこにあった謎の真相


建築家として上手くいかずに

離婚。。

自堕落な生活。。


そんな青瀬を拾ってくれた岡嶋


岡嶋が目指した

息子に残したかったもの。


足りないものを埋めること

埋めても埋めても足りないものを ただひたすら埋めること


岡嶋がどうしてもどんなことしても

やり遂げたいと思ったこと


そのために

窮地に立たされる


青瀬が吉野の正体を知るとき、、


岡嶋が青瀬に本心を見せるとき、、


青瀬は熱い思いを爆発させる



人が生きてきた環境

それによって求めるものが違ってくる。

そのすれ違い。。


でも

その人の本心を知ることで

距離を縮められるのかもしれない。


自分の嫌なところを見せるのは

なかなか難しい。。

自分自身でも

そこから目をそむけたくなる。

でも

それを正視するとこで

あらたな一歩を踏み出せるのかもしれない。


埋めても埋めても足りないもの

それは誰にでもあって

でも

それは埋め続けるしかないんだなぁ。。


そんなことも思いました。


ブルーノ・タウトって初めて知ったけど

その椅子に座ってみたい気持ちになりました。


日本にいた時間は短いのに

タウトがいろんな人に与えた影響は大きいらしい。


何かの

誰かのきっかけで人は変われるものなのかも






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