読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

秋川滝美「居酒屋 ぼったくり3」~美音の心に芽生えた要への特別☆しかし・・「立ち入り禁止」の札を出されたようで。。

2017-04-30 03:40:26 | 
秋川滝美「居酒屋 ぼったくり3」読み終わりました☆



あれ?


「2」は??



はは・・



実は


図書館で借りていて



「2」が無かったんです~。



だから先に「3」読ませてもらいました('◇')ゞ





でも



内容的には



問題なく読めましたよ♪





だけど


「3」になっても


美音と要の距離は


あんまり・・


いや


ほとんど変わってないんだなぁ~。




ちょっとそこが残念な気も。。






下町の商店街にある



「居酒屋 ぼったくり」




その物騒な名前には



父の矜持ともいえる意味が込められていた☆




「家でも食べられるような料理や酒でお金をもらっている」



そのことだけで「ぼったくり」だと言った父




しかし



その「どこでも食べられるような料理」に



手間をかけ



客一人一人に合わせたものを提供する。




そして



決して手抜きをしない。




戒めのような言葉なのだ。




事故で亡くなった両親から



「ぼったくり」を受け継いだ



姉の美音(みね)



父から料理を仕込まれ



妹の馨(かおる)とともに



2人で店を回している。





両親の代からの常連客に支えられ



今日も



父の矜持を受け継ぎ「ぼったくり」は営業中




そして



美音の客に対する心遣いが




「要」から言わせると




立ち入り過ぎ



なのだと・・



そう美音には受け取れてしまった。





客の健康を考えて



好みでなくても



「体にいいもの」を提供するべきか?




それとも


健康を害する物だと分かっていても



お客の好みに合わせるべきか?




そんな美音の問いに



要は言った。




「何様のつもり?」




美音の心に突き刺さる





要だから



相談したのに。。





自分の仕事に全うしろと。





「線引きをすることが大事」



だと。




遠ざけられた気がした。。




立ち入り禁止の札を掲げられた気がした





美音の心に風が吹く。。





要ともっと近づきたい



もっと



知りたい



そんな気持ちに


終止符を打たれた気がした美音





他の人なら


こんな気持ちにはならなかったのかもしれない。





いつしか



美音の心の中に



要が「特別」となって存在していた



だから


悲しい。。





だから



寂しい。。





しかし・・



要はそういう意味で言ったのだろうか?




美音のことを心配して。。




美音の体を心配して。。





実は




愛情





言葉は難しい・・




その人のことを思えばこそ!



それが


裏目に出る。。




人との距離の取り方は難しい。。




人によっては



近づきすぎれば



嫌がられ。。




遠ざけすぎては



疎遠になる。。





美音と要



2人の距離はこれからどうなるのだろう?!





そこが気になった^^






客の好みや体調に合わせて出してくれる



美音の料理♪




これがまたいい~っ




同じ料理を2種類☆



3種類☆



の味を変えたものを用意したり





客の希望で即興で作る料理も





コンソメ・トマト・ホワイトソース



3種のロールキャベツ




選べるって楽しいもんね♪




私が一番気になったのは




小田巻蒸し




茶碗蒸しの中にうどんが入ってる



めっちゃ食べたい!!




要には


お餅を2個特別に入れて出してあげてたよ☆




愛だね




美音の料理には「愛」がある



要に対しては



特別のね





毎回いろんなお酒が出てくるのだけど



下戸の私にはお酒のおいしさがよく分からない。



でもお酒の勉強になるよ




同じお酒でも「冷」で飲むのと


温めて飲むのは


味が違ってくる☆




「前割り」といって


焼酎を水で割って


甕に入れて寝かせて置くと


また違った味わいになるらしい~♪



お酒を飲まない私でも


「へぇ~」がいっぱいで


興味がわいたよ



日本酒に炭酸が入った「澪」なら


私もイケるかも~♪





今この続き


「4」を読み始めています。



さて


美音と要の関係はどうなっていくのか?




楽しみ













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鏑木蓮「屈折光」~同居人、森田が謎の死。そこから始まる断絶した父と娘の新たな関係~

2017-04-27 03:23:28 | 
鏑木蓮「屈折光」読み終わりました☆



タイトルから・・


どんな話なのかと思っていたけど



読んでみて「なるほど」って思いました。



親子って


なんでかまっすぐに真意が伝わラないことが多い。




だから誤解して・・



周り道して・・



やっとたどり着くのは



ずーっと後。。




なぜまっすぐに届かないんだろう?



だけど



屈折して届くからこそ



直接以上に




響くものがある☆




そんなことも思った。





親子だから・・



血がつながってるから・・



言わなくてもわかる。



それは大きな間違い。



だけど



親子だから



間違っても



許せることがあるのかもしれない。







内海綾子(うつみ りょうこ)は



脳神経外科の権威「内海遼一」の一人娘



父は綾子に自分と同じ道を歩ませるつもりだった。



しかし


そのことに反発し


綾子は家を出て一切の連絡を絶ち



獣医になる。



そして


10年音信不通。。




同居人の森田が遺体で発見される!



事故か?他殺か?



そこから



綾子と父の遼一の関係は動き出す。



全く関係のないように思えること。



それが少しずつつながっていく。




南条の牧場で発見された牛の不自然な白骨体



そこに隠された




謎!!




そして



父は脳を犯されていく。。




脳神経外科の父が犯された病とは?




そして



その原因になったのは



父の教え子「武井」の妹が関係していた?




10年ぶりに再会する父と娘



そこにはもう



壁はなかった。。




そして



どんどん衰弱する父を前に



綾子はうろたえる。。




そして


森田の「父は終わっている人」


その言葉が


いつまでも胸に突き刺さる




父と森田の関係とは?




そして



父が娘に対して思っていたことを



母から聞かされる。





「勝気なところと臆病なところ」



それが外科医に向いていると。





父に着ていたたくさんの感謝の手紙



それを読み


綾子は本当の父を見つける☆





自分が父にできること・・



延命装置をどうするか?




葛藤する綾子



そして


父が唯一手術をしなった患者



その臨終に立ち会ったことがあると知る。




その患者は



寿命を全うし


一生懸命生きたことに拍手喝采で


歓喜して死ぬ。


臨終は


「凱旋」だといった。




その言葉に



目を覚まされた父




そして



綾子の決断は?!




そして



父の病気の原因を作ったのは・・



意外な真実!!





父と最後の時を過ごす綾子



それによって



屈折した光は



綾子にしっかり届き



ある決断をさせる!!





父と娘




父の思い




娘の思い




それは



屈折しても必ず届く!




そう信じたいなぁ~。
















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秋川滝美「居酒屋 ぼったくり」~父の矜持を受け継ぐ美音の料理☆常連たちの心の交流がいい♪

2017-04-21 03:15:03 | 
秋川滝美「居酒屋 ぼったくり」読み終わりました☆


タイトルに惹かれて読んでみた♪


「えっ?ぼったくる居酒屋なの?」と。



だけど


読んでみると


これが奥が深くて



両親が事故で亡くなった後



姉妹で居酒屋を切り盛りする。



姉の美音(みね)は


父の矜持を受け継ぎ


美味しい料理を提供するために


心血を注ぐ



店の名前が


「ぼったくり」となったのは



父の口癖からだった。




誰でも買えるような酒や、


どこの家庭でも出てくるような料理で金をとるうちの店は、


もうそれだけでぼったくりだ。



たとえどこかで見たような、


ありきたりな料理であっても、


ひとつひとつ丁寧に心を込めて作る。


酒が飲みたい客には酒に合う料理を、


飯が食いたい客には飯に合う料理を、


口に入れた人が思わず笑みを浮かべるような一皿に仕上げる。



それができて初めて、


払ったか金が惜しくないと客が思ってくれるようになる。



ぼったくりと言われなくなるんだ。





と。



その言葉に


常連客が金を出し合い



「ぼったくり」の暖簾を作り



自分の店のような愛着を持って通い詰めている。



それは


美音の代になっても変わらない。



父の言葉をしっかり胸に抱いて店を切り盛りする


美音に信頼を寄せているから。



妹の馨(かおる)は


そんな姉の助けになるように店を手伝う。



そんな2人を常連客の


ウメ・トク・シンゾウたちは暖かく見守る




下町の商店街に「ぼったくり」の暖簾を掲げるその居酒屋は



その料理の味を求めてくる人に



時にはその料理が心の治療にもなる。




そんな無言のオーラに引き寄せられて



客はやってくるのかもしれない。




常連たちは悩みを聞き



美音の料理で心癒され



その問題を自分のことのように



真剣に考えてくれる。




汗っかき職人の悩みに


茄子の田楽♪



故郷を恋しがる若者に


ゴーヤーチャンプル♪




ひとりひとりにあった料理で


その人を笑顔にしてしまう


美音の魔法




美味しい音と書いて「美音」



その名前にピッタリな美音☆




そう言った要は


初めてぼったくりの暖簾をくぐったとき



冷え切った体を温めてくれた



美音の料理と


温かな心根に触れて


通うようになった客だった。



要は


何度か通い


自分の名を明かしたとき


もうすっかりぼったくりの虜になっていた。



突き放したようで・・


それでいて


美音の心にすっと入ってくる要



しかし


捨て猫の件で


美音と要の間に


隙間風が~。。



助けてくれた要に対し


施しを受けたような


自分を美音は


許せなかった。



要に対し冷たい態度をとってしまう。。




しかし・・



その心の裏には



要に対しての特別な感情が




まっすぐに・・



一途に・・



そうやって生きてきた美音




要は


これから美音の



特別な人になる予感が




食べ物とお酒の相性☆



お酒を飲まない私は


そういうことを気にしたこともなかったけど



温度で味が変わる?



日本酒って奥が深いなぁと感心した^^




小説中に出てくるお酒も紹介されていて


どこで手に入るかもわかる


お酒好きの人にはたまらない1冊かも♪



お酒を飲まない私も


気になる料理がたくさん出てきて


作り方も文章中でわかるので


今度作ってみようって思ったよ



おつまみ素麺は


真似したい1品☆



素麺を茹で


切ってチーズとオリーブオイルを絡めて


フライパンで焼く?!



そんな発想今までなかった



絶対作ってみる~♪




料理好きにもたまらない1冊になること間違いなし












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東野圭吾「素敵な日本人」~短編集だけど1話にぎゅっと詰まったミステリ&サイエンス☆圭吾さん味満載♪

2017-04-16 03:23:42 | 
東野圭吾「素敵な日本人」読み終わりました☆



短編集だけど


1話1話に



ミステリ&サイエンス



がぎゅっと詰まっていて



読み応えがありました




さすが!


圭吾さん♪



という作品でした。





静かにお正月を迎えようとしていた


前島夫妻


参拝に向かった神社で見つけてしまったのは



下着姿で倒れている男性!




駆け付けた警察官



そして


神社の宮司



その対応に夫妻は・・



自分たちの終わらせようとしていた人生を



思いとどまる?!






10年前に別れた彼女から



突然「会ってほしい」と連絡があり



いそいそと出かけた作家の峰岸



その日はバレンタインデー



いいことのありそうな予感♪



しかし!


彼女の正体を知ったとき。。








妻が亡くなり



娘の結婚が決まり



寂しさを覚える三郎



娘は嫁ぎ先で上手くやれるのだろうか?



そんな心配をする。



しかし


雛人形の内裏雛の手に残っていた接着剤



それが意味するものを知った時



妻の強さを知り



それを受け継いだ娘に頼もしさを感じる☆






内村は大学の同級生に合コンに誘われる



そこで意気投合したモモカ



彼女といい感じになるのだけど


モモカは自分のことを話したがらない。



「私の本当の顔を見たら幻滅する」


そういうモモカ



外人のようなカラーコンタクトを外した・・


そのモモカの顔は



内村の探してる顔だった?!







エリーはロボットのレンタルベビーを借りる



そして育児の体験で


本当に自分の子供ができてもやっていけるのか?


それを知るため



「もう無理」と思いながらも


世話を続けるエリー


いつしか


パールを本当の子供のように思ってる自分に気付く。



そして


レンタル最終日に出した決断は意外なものだった?!







お金のために危ない仕事を請け負ってきた男



今回は


留守宅へ入り


彫像を持ってくるように依頼される



しかし!


誰もいないはずの部屋に男が?!




ついはずみで男を殺してしまう。。



壊れた時計が


犯人を教えてしまった?!







美玖が出会った


かけがえのない友達


イナリ



しかし


ある日消えてしまった。



そして



イナリが死んだことを知る美玖



その動物病院へ行った美玖が見たものとは?!



そして


イナリとの再会?!






クリスマス・イブに



恋人の家に黒須は向かう。



その恋人を殺すため。



ワインに毒を入れて殺す



そのはずだった。



しかし!


恋人は生きていた。



なぜ?



そして



2日後に遺体で発見される恋人




そこには



巧妙に黒須を犯人と知らしめる恋人の罠が!!







父親に勘当され


アメリカへ役者修行へ行った直樹



父ががんで余命いくばくもないと


姉が知らせてくる



父親の誕生会へ一時帰国する直樹



しかし


成田から病院へ向かう途中



父から電話があり



「役者などあきらめろ」と言われる




直樹は引き返すことに。



直樹はアメリカへ



そして


父の死後



代々伝わる数珠を受け継いだ時




父の本当の心に触れる。。




父が自分を思ってくれていたことを






この9作一つ一つが



驚きと感動でした☆





レンタルベビー



将来こういうものができるかもしれないなぁ。




とか




警視庁捜査共助課なんていうものがあるのを初めて知ったり




猫の脳移植




とかね~。





最後の「水晶の数珠」は



息子が


父が死んだ後に


自分に対する父の思いを知ることになる。



自分の思いばかり押し付けてくる



うっとうしい父親に



息子は嫌気がさす。



自分の夢を諦めたくなくて


父の会社を継ぐことを辞め



父に勘当されても役者を目指したいと思う。




父が描く息子への夢



その思いがうまく伝わらず・・



息子は父を疎ましく思ってしまう。




父親は口下手で


だけど


誰よりも息子を思ってる。



それが


死んだ後にしか


息子にわかってもらえないって・・



すごく切ないなぁって思った。



だけど


それを感じられて


息子の


これからの人生が変わっていくんだろうなぁ





こういう温かい話も



巧妙なミステリや



最新の科学も



いろんな要素が物語を素敵にしてくれる☆




そんな圭吾さんの作品が大好きです




日本人に生まれてよかった~♪



この作品を読むことができてよかった~♪




じんわりと伝わる親子の愛



それは日本人ならではなのでは




ぜひあなたも味わってみてください
















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本谷有希子「異類婚姻譚」~夫婦が似てくるのは相手に飲み込まれるため?~

2017-04-13 03:20:48 | 
本谷有希子「異類婚姻譚」読み終わりました☆



夫婦って


長く一緒にいるから


似てくる



そんな話をよく聞くけれど・・



それってホントなのかも?




そう思えるご夫婦たちをよくみかけるから



まんざら嘘でもないのかな?なんて思ってた。




だけど


なんだかこれを読んだら・・



似てしまうことが怖く感じたよ




似てくるということは・・






相手に飲み込まれてしまうこと





相手に近づきすぎてしまうことで



自分がなくなっていく




この人といると楽だから~♪



言うことを聞いてれば楽だから~♪



そんな思いが



いつしか自分自身というものを





なくしていくんだ




だから



相手に飲み込まれて



同じ顔になっていく。。。




あ~


なんか納得!




でも


夫婦は共同体じゃなくて・・




個々なんだということ




それを忘れたら・・



上手くいかなくなるものなのかもしれないよ。




相手のことは



自分が良く分かってる☆



そんな思い上がりが・・



ある日突然!



夫婦関係を破綻させるのかもしれない。。




そんな恐怖を覚えました。



私も気を付けなくっちゃ



いくら長く暮らしても



他人



個々



だということを忘れずにいよう














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