読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

山口恵以子「食堂のおばちゃん10 焼肉で勝負!」~常連客で万里の幼馴染なつがストーカー被害に?!

2021-07-29 03:25:00 | 

山口恵以子「食堂のおばちゃん10 焼肉で勝負!」読み終わりました。


このシリーズも10作目☆


ずっと読んでると

私もこの中の一員になった気持ちで読んでしまいます



常連客とはじめ食堂の面々が織りなす


楽しいこと


困ったこと


事件!


いろいろあって


だけど最後にはスッキリ解決していくところがいい



人情味あふれる一子や二三


料理の腕前も確実に上げている万里


和食・中華・イタリア料理までこなす


今でははじめ食堂になくてはならない存在


今回その万里に心配事が


常連客で万里の幼馴染であるなつが

ストーカー被害に遭っていることをなつ本人から打ち明けられる


いつもは憎まれ口を言い合ってる2人


でもいつもお互いを心配して心のどこかにいる

そんな存在のなつの危機に


万里が立ち上がる!!


すぐに対策を講じ


なつのために尽力する


こんな頼れる男だったのね


そう読者のおばちゃんは感激



大切な人のためなら

人は強くなれるものなのですね




二三の学生時代の友が40年ぶりに帰国し感動の再会


発達障害の子供たちの食育に一役買うはじめ食堂


発達障害の子供は偏食があって食べられるものが少ない

そんな子供たちに心のこもったご飯を



今回もいろんなことが起こるはじめ食堂


でも最後はみんなで笑っておいしいご飯とお酒で癒される



巻末にはレシピまでついているんだよ


私が作ってみたくなったのは豆腐ハンバーグとピーマンの塩昆布バター炒め

あと

スコッチエッグをひさびさに作りたくなったよ


簡単にできて目先が変わっていておいしそうな料理がいっぱい


はじめ食堂に通いたくなる



どんな嫌な事があっても

おいしい料理にありつければ

何とかなっていくものだよね



気のいいおばちゃんたちと腕のいいイケメン?料理人がお迎えする

はじめ食堂へぜひ













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奥田英朗「我が家の問題」~家族は努力して作っていくもの☆家族っていいなと感じる瞬間~

2021-07-25 02:52:25 | 


奥田英朗「我が家の問題」読み終わりました。


ほっこりさせてくれる短編6作品


短編だけど


中身のぎゅっと詰まった内容に


ググっと引き寄せられていきます


これを読んでいて思ったのは

家族って努力して作っていくものなんだなってこと。


そして

一緒に生活する中で

いろんな問題が起こって

それを解決していって

絆が強まっていく


そういうものだよなぁって思った。



私がこの中でとてもいいなって思ったのは


「里帰り」という作品


結婚してから初めてお互いの故郷に帰省する。



そのことを「面倒だなぁ」と思って


逃げたいと考えていた幸一


だけど


自分の実家に行ったときに


妻の沙代が両親にしてくれる気遣い


そして


沙代が自分の故郷を「いい」と言ってくれたこと


それをうれしく感じる



そして


幸一も沙代の家族にもてなされ


沙代が育ってきた故郷の風習を知り


親戚との交わりや温かさを知る



里帰りして本当によかったと思っていく。



その心の移り変わりがなんともほのぼのする



他人同士が結婚して


そして


家族が増えていく



面倒な事もいろいろあるけど


だからこそ


いいことも増えてく



いろんなことを乗り越えるからこそ


家族になっていくんだよなぁ


そんなことを思える作品でした。



「甘い生活?」


新婚の純一が抱える問題は

新妻が尽くし過ぎること?!



「ハズバンド」


めぐみは夫が職場で危ういことになっていると知る!

救済する方法は?!



「絵里のエイブル」


両親が離婚を考えていることを

ひょんなことから知ってしまう!

絵里が取った行動とは?!




「夫とUFO」


夫が急にUFOにハマってしまった?!


美奈子は夫の行動を尾行する。


その結果は?!



「妻とマラソン」


有名な賞を受賞して売れっ子作家になった康夫


それから妻はマラソンを始める


なぜ妻がマラソンにハマって行ったのか?


その理由を知った時康夫は?!




家族のいろんな問題を読みながら


自分のことも振り返る。


ウチの問題も振り返る。


いろいろあったなぁ~


そしてこれからもいろいろあるんだろうなぁ。


でもなんかこれを読むとどんな問題が起こっても

やっていけそうな気がした。


そんな私たちを応援してくれているような作品でした








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奥田英朗「家日和」~身近にありそうなあるあるがいっぱいの短編☆主人公に共感♪~

2021-07-16 02:49:35 | 

奥田英朗「家日和」読み終わりました。


今まで読んだことのない作家さんの作品を

そう思い読んでみました。


タイトルがなんかほんわかしてていいなって思った。


読んでみたら

ほんとにその通りのお話だったよ


身近にありそうな短編が6作品


読みやすいんだけど中身がぎゅっと詰まっていて

読み応えのある作品でした。


私が特に共感できたのは


「サニーデイ」


42歳の山本紀子は


中三の娘と中一の息子を持つ主婦


夫や子供たちとの会話もあまりなく


毎日張りのない生活を送っていた。


その生活が


妹に勧められたインターネットオークションを始めて


変わっていく


不要になったものを売るだけなのに

買った相手に感謝される



そのことがうれしくて次は何を出品しようかと


考えるのが楽しくなる



近所の人や学校のPTAのお母さんたちにも


「きれいになった」と褒められる。



生活の張りが紀子をきれいにしていく



しかし!


ついのめり込んだ紀子は


夫が大事にしていたものを出品してしまう・・


それにどんどん高値がついて・・



あ~



本当に大事なものは何なのか?


見えているその場限りの「言葉」


見えないけど


ちゃんと確かにある「愛情」


人はついつい間違ってしまう。



私もそういう経験があったので


これを読んで思い出してしまった。


大事なものは


見えないものが多い


そこが困ったものだよね





「ここが青山」


職を失った祐輔が


職を失くしたことで見えてきたものは




「家においでよ」


妻と別居することになった正春は

自分好みの部屋を手に入れていく


そして妻との関係も良くなる




「グレープフルーツ・モンスター」


弘子がやっている内職を受け渡しする担当者が変わった。


その担当者がつけている柑橘系の香水に

惹かれる弘子


夢に出てくるモンスターに侵される




「夫とカーテン」


よく職を変える夫に悩まされる春子


今度はカーテン屋を始めるという。


成功するわけないと思っていた春子だが・・


夫の才能に驚く




「妻と玄米御飯」


作家で文学賞を受賞した康夫

そこから妻が変わっていく

仕事を辞め

近所の奥さんたちと「ロハス」を始める


そこから食卓には白飯ではなく玄米御飯が!


息子たちは不満に思う


康夫も然り


その不満を小説にしてしまう康夫


しかし!


やはり一番大事なのは「面白い作品」よりも・・


妻だった




あ~なんかありそうだなぁ~。



そう思える作品ばかりなので


あなたも読んでみたら


共感できるものがあるかも



奥田さんの作品は脳が疲れた時


読むのにいい作品かも








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秋川滝美「湯けむり食事処 ヒソップ亭」~おいしい料理とお酒と人情が迎えてくれる☆ここに来れば心も体も癒される♪

2021-07-13 03:36:29 | 
秋川滝美「湯けむりお食事処 ヒソップ亭」読み終わりました。


秋川さんのシリーズものはいつも楽しく読んでいるので

これもきっと楽しめると思い読んでみました。


やっぱりいいわ~♪


秋川さんの作品は癒されるんだよね


登場人物がみんないい人ばっかり


人情にあふれていて嫌味がないところがいい



そしてなにより


私のような食いしん坊はたまらないお料理が


たくさん登場するところがいい


お料理に合うお酒もたくさん出てくるんだけど


私はあんまり飲める方じゃないんで


もっぱら味を想像して


お酒の勉強にもなります



本当にいろんなお酒の種類があって


飲み方やそれに合う料理などすごく勉強になります。


黒ビールは通は常温で飲むらしいことを初めて知ったよ。


その方がおいしいんだって!


ビールってキンキンに冷やして飲むものだって思ってたよ



今回は取れたての魚介の料理がおいしそうだったなぁ。


イカの沖漬けなんて食べてみたいなぁ~。


本格的なフィッシュアンドチップスもいただいてみたい!


本場で食べたことが無いけど

これを見たら本場ではこういう感じなんだ~って

すごく勉強になった。


「食」を知り「酒」を知る


そして


脳内で想像しいただく!



くーっ!


これだけでも十分楽しめる



そして


何と言っても


ヒソップ亭の誕生秘話は泣かせる話です。



長年料理人をやっている章が


半ば追い出されるように店を辞めさせられたことを知る勝哉


幼馴染みの窮地に


勝哉は悩み


自分の経営する猫柳苑の敷地内に


お食事処「ヒソップ亭」を作ってしまう。


章をそこで経営者兼料理人として


店をやってもらおうと



何という太っ腹!



勝哉の熱意に感謝し章はそこで腕を振るうことになる。



朝の食事を猫柳苑に提供し


予約を受ければ「特製朝御膳」を出す。


夜は宿泊客や外からくるお客さんに

おいしい料理と酒を提供する。



猫柳苑の料理人だった桃子の父


引退したいと言われたその日から


猫柳苑は夕食ナシの宿となった。


引退後すぐにがんで亡くなる桃子の父


それを

自分が働かせすぎたせいだと思い込む勝哉



常連客だった人が他の宿へ乗り換えたことを知り


心中は穏やかでないものの・・


章の「夕食を提供するようにしては」という申し出を却下する。



幼馴染みの体を心配し


そこを優先しようとする勝哉



父の亡きあと


桃子は母の面倒を見るため


東京から実家へ戻り


猫柳苑の従業員兼ヒソップ亭の店員として働く



ハキハキ!ズバズバ!ものを言う桃子に


章は押され気味になる。



そんなヒソップ亭に持ち込まれる


お客たちの困りごと


それを章と桃子が解決していく



そして


ヒソップ亭に新たな風が~



みんなが家族みたいに心配したりされたり


私も一員になった気分で


あったか~い気持ちになりました。



近所づきあいも希薄になってきた作今


こんな関係が逆に新鮮で

なんかいいなぁ~って思ってしまいます。


ゆっくり温泉につかり


おいしい料理とお酒で癒されたいなぁ~。


これを読んだら絶対そう思うはず!



今のご時世なかなか旅行に行けないけど


落ち着いたら絶対いくぞーっ








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嶽本野ばら「通り魔」~その悲劇は優しい悪魔から始まった?!~

2021-07-10 02:41:58 | 
嶽本野ばら「通り魔」読み終わりました。


タイトルが印象的だったので読んでみました。


読み始めたら

先が読みたくて・・読みたくて・・

今までで最速で読んだかも!


こんな悲劇ってあるんだろうか?!


本当に驚いた


でも


よく考えればあり得ることなのかもしれないなぁ


とも思えた。



ずっとコミュニケーション障害で


人と距離を取ってきた「満」


障害者手帳ももらえないこの障害


見た目は普通で


ただ対面するとなかなか言葉が出てこない。


父親は偶に現れては


母とセックスをしお金をせしめていくだけの人


母は特に好きでもない相手だけど

できたから仕方なく生んだ

そう満のことを言った。


そんな母親から

特に愛情を受けた記憶もなく・・


叱られ続けた記憶しかない。



小学校も中学校も友達もできず


ずっと自分の殻にこもっていた満


高校も入学したものの・・


居場所を失い辞めることになる。


母は正社員で働くことを満に強いて


知り合いの工場の社長に頼み


生地の裁断の仕事をすることになる。



そこで初めて優しく接し置てくれた


篠田さんと出会う。


満より少し年上の関西弁の女性



今ままで優しく話かけられたことなかった満


その優しさが同情以上のものと勘違いしてしまう。



そして・・


その篠田さんの優しさが


満を悲劇に導いてしまう



母の経営するスナックを兼ねた満の自宅


そのすぐ裏が篠田さんの借りていた部屋だった


そのことを知った満は


居てもたってもいられなくなる。。



そして


コミュ障が満を犯罪者へと仕立てられていくことになる



満は逃げ出し・・


東京で一人で生きていくことになる。。


そこでもコミュ障が満を追い詰めていく


やってもいない濡れ衣を着せられ・・


お金は取られ・・


仕事も上手くいかない。。



そして


最後は本物の犯罪者に



なんで放っておいてくれなかった?


なんで優しくしたの?


彼女が優しくしなかったら・・


距離を取ってくれていたなら・・


こんな悲劇は起こらず


満は地味な工場の仕事をずっとできていたかも。



そう思ってしまうのは私だけなんでしょうか?



でもきっと私も間違ってしまうかもしれない。



人に優しくするというのは難しい。。


逆に関わらずに放っておくほうが


本人にとっては「優しさ」になるのかもしれない。


そんなことを思った。



人に優しくされたことが無い人は


それが本当にうれしくて


こちらの温度とかなり違って


火傷をしてしまうのかもしれないね。



親の愛を受けるということ


人と心をやり取りすること


それが


上手くできていたら・・


こんなことは起こらなかったのでは?



なんかやりきれない思いでいっぱいになりました。



もし身近に満がいたら・・


私はどんな態度を取るのだろう?



この本を読んだら軽々しく「優しさ」を出せない気がした。



優しくすることって・・


その人にとって優しいことってなんだろう?



そう深く考える機会をもらった気がする



そして


満が経験したお金のないどん底の生活


そういうことを経験していない私は


これを読むことでいろんな場面を経験した想像をして


苦しくなった。


生きにくい毎日を送っている人が


たくさんいるということ。



私には何もできないけど


本を読んでそういう人がいることを意識して


日々を頑張って送って行くこと


それが大事な気がした。



嶽本さん作品を初めて読んだけど


これをきっかけに他の作品も読んでみようと思いました












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