読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

堂場瞬一「警視庁犯罪被害者支援課2~邪心」~犯罪被害者の裏の顔を読み切れず事件を拡大してしまった後悔

2017-06-29 03:35:31 | 
堂場瞬一「犯罪被害者支援課2~邪心」読み終わりました。


前回このシリーズの「3」の方を先に読んでしまって


順番が逆になってしまいましたが



これを読んで



村野と愛の距離感


間にある空気が変わったと思った要因が分かりました。




今回の被害者は



被害者といえないような・・



平尾綾子が持ち込んできた相談




わいせつギリギリの画像を元カレに拡散させられた



・・・というもの。



大学院卒業を間近に控え


就職先も内定している綾子



それがこのことが原因で取り消しになるのでは?



そう危惧していた。



しかし


この相談を受けた愛は


支援課の村野達に


この案件をどうしたものかと相談してくる。




リベンジポルノとして扱うのにも


難しい今回の相談




しかし


愛はなぜか綾子に入れ混む。



自分の道をまっすぐに進む綾子に



自分を重ねて肩入れしてしまう愛




綾子の元カレ「石井」のことを調べてみることにした



村野




本当にその画像を流したのが


石井なのか?




そして・・



石井を調べる村野達に



事件の一報が!!




綾子と愛が襲われた


と。




綾子は意識不明の重体



車椅子の愛は



車道側へ車椅子ごと倒され



腕を負傷する。





そして


容疑者と疑われた石井は


行方不明に



愛は綾子が襲われて助けられなかったのは



自分のせいだという。




自分が車椅子だったばかりに。。




初めて見る



被害者にこんなに肩入れする愛




なぜ愛はこんなにも綾子を?!




村野はわからない。



しかし



優里に「人の気持ちがわからない」と



村野は言われてしまう。





村野と愛が巻き込まれた事故。。



そして



その後別れてしまった2人





その後は仕事のこと以外で関わることもなく・・



2人の間は微妙な空気が流れていた。




村野は



自分を助けようとして下半身不随になった愛に



後ろめたさを感じ・・



一方的な愛からの別れを受け入れた。



しかし・・



それはいつまでも村野の心に澱のようにたまっていた。





仕事にかけるまっすぐな気持ち




そして



久しぶりに見る



愛の笑顔に



付き合い始めたころを思い出す村野





事件を追ううちに・・



徐々にわかってくる



事件の裏にあったもの!





そして



綾子の素顔





踊らされた・・



2人の男



女慣れしていない男たちの



女を自分のものにしようとした失敗。。





村野と愛はそれを見破れなかったことに


無力感を感じる。



しかし


今回のこの事件によって


2人の間にある空気が


少し温かなもの変わってきたような気がする。




憎からず思ってはいても・・



なかなか・・



男女の仲は複雑です。






そして


今回梓の被害者家族に対する


自然なフォローが


梓の隠された能力として現れる



自然に寄り添える☆



それは支援課の仕事では大事なこと。




それをいち早く見抜いていた優里は



スゴイ!!




村野の何かというと



野球に例える癖




ちょっと回りくどい気もするけど



そこが



難しい問題であることを軟らかくしているようにも思える。




物の見方



人の気持ちの見方



男女でも違ってくるものなんだよなぁ~。




そんなことも思った。




「3」を先に読んで



こちらを読むと



それはそれで



なるるほど!という部分があって



楽しめました♪




村野が愛に言う



「君は負けなかった。あんな事故の後でも、しっかり自分を保っている。

 仕事を続けて、その上支援センターでも働いている。君こそ、犯罪被害者が歩むべき

 モデルケースじゃないのかな。」




そして


この笑みを守るためなら、


どんな辛いことにも耐えてみせる。


そう思わせるような笑顔



を村野に見せる愛




2人の離れてしまった距離は・・



今後縮まっていくのかな?




気になるところです*^^*





犯罪被害者支援課




今日も身を粉にして



人のために働く人たちがいる。





人の気持ちは難しい・・



でもそれに対峙し続けること。




頭が下がります。

















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堂場瞬一「アナザーフェイス0~親子の肖像」~鉄は妻を亡くし息子を育てるため総務課へ・・あらためて気づく捜査が好きなこと~

2017-06-25 04:13:10 | 
堂場瞬一「アナザーフェイス0~親子の肖像」読み終わりました☆


これはシリーズ「アナザーフェイス」の特別外伝らしいです。



このシリーズ読むの初めてなんだけど


ここから読んでしまった。



知らずに(^-^;



でも全く問題なく読めましたよ。




主人公「大友鉄」のことがよく分かった1冊でもあります。




所轄から待望の「捜査1課」へ



見た目優男の大友は



刑事には見えない風貌



しかし


容疑者と対峙すると



なぜか短時間で自供させてしまうという



不思議な能力?を持っている。



それを生かして活躍していた大友だった。



・・・が



妻を突然



交通事故亡くす。




一人息子の優斗は5歳




妻の母に面倒を見てもらうこともためらわれ、


自分で優斗を育てながら



仕事を続けていこうと決意。



そのために


捜査1課から総務課への移動を願い出る。




総務課にも慣れたころ



大友を高く評価してくれている



1課長の福原から



容疑者に会ってほしいといわれる。



なぜ


完落ちしている容疑者に



会わなければならないのか?



しかも・・


総務課の自分が?



疑問に思いながらも



容疑者に対峙する大友



そして



容疑者に違和感を覚える。




自分なりに捜査してみると・・



問題が浮かび上がった!




そして


真犯人を自供に追い込んでいく。




完落ちした容疑者の証拠の裏にあった・・



隠ぺい



それもあぶり出していく。




大友は久しぶりに捜査し



真犯人に自供させたとき




あらためて



自分は操作が好きなんだと実感する




これからアナザーフェイスのシリーズを読んでいくにあたり



これから読んじゃってよかったのかも♪




そう思いました。





なぜか


この人に「何でこんなこと話してしまったんだろう?」


と思うときってありますよね^^



そういうのは


やっぱり努力でどうにかなるものじゃなくて


その人の生まれ持ったものですよね~。




人の気持ちになって考える☆



そういうところが大友の魅力なんだろうなって思います




子連れで



指名手配犯が逃げていた。



その指名手配犯は



息子が立てこもり事件の人質になり



逮捕されることになってしまう。




大友は



人質になっていた息子が



無事に戻り会ってから逮捕することにする。




本来なら


分かった時点で即逮捕!



しかし



息子の心情



今まで子連れで逃げてきた



指名手配犯の気持ちまで考える大友。




自分が父であることが



指名手配犯である父と重なるところがあった。




そんな大友だから



きっと容疑者たちも心を裸にしてしまうんだろうなぁ。





父「大友鉄」がどんな父親になっていくのか



楽しみです













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武谷牧子「リターン・チケット」~元ホストでホームレスの男が人生の再起をかけて手に入れた女を落とすためのチケット~

2017-06-23 03:05:02 | 
武谷牧子「リターン・チケット」読み終わりました☆



武谷さんの作品は今回初めて読みました。



タイトルと


書き出しの「ロマンスカー」が気になって読んでみました




新宿駅で声を大にして



チケットを売ろうとしている女



江都子




5000円のチケットが


3000円でお得ですよー。



と。



急に連れがいけなくなったチケット



無駄にしてしまうのがもったいなくて。



そして


誰も声をかけてこず


諦めかけたところで


呼び止められた。



顔色の悪い男が


くしゃくしゃの千円札を3枚差し出す。



「売ってもらえませんか」と。




そして


見ず知らずの男と


隣り合わせで旅行に行く事になった江都子




実はそこには



違う男が乗るはずだった。




「親戚の葬儀で急にいけなくなった」とドタキャン。



しかし


そこには男の誠意のない


江都子をないがしろにした


自分本位な思惑があった。



一人きりでバンガローに泊まることになってしまった。


食材もどっさり買い込み


途方に暮れていた。





一方



チケットを安く手に入れた男は



ホームレスだった。




切り詰めれば1カ月は暮らせる



3000円を投資して



この女を落としてやろうと思っていた。




見た目40代の小太りで顔の造作も平面な江都子



元売れっ子ホストの手腕を生かし



落としてやろうと



人生の再起をかけていた。




自分を



シアトル在住の新聞記者で日系4世だと自己紹介する




江都子は



ちょっと警戒していたものの・・



その言葉を信じて



多少おかしなことを言っても



納得してしまう。




江都子の方も


ちょっと見栄を張り



有名大学の非常勤なのに


常勤のようなことを言ってしまう。




男は「レオ」



烈するに生まれると書いて



「烈生」





箱根湯本についたら



別れるはずだった2人




しかし・・



言葉巧みに


レオは江都子に一緒に観光をお願いしたいという。



自分はまったく初めてでわからないのでと。




最初は警戒していた江都子も・・



バスの中から



大きな品物をしょっている小さな行商のおばあさんを見て




「十円の重みを身につまされながら生きるというのは、厳しいことです。」



アメリカのホームレスを取材していて思ったことだというレオ



十円に無意識でいる生き方


十円の重みを知っている生き方


天と地ほどの相違




レオの重みのある言葉に



江都子は心動かされる。




電車では


レオの匂いに


乗客たちの痛い視線が。。



しかし


江都子は


それをレオの体臭で


嫌なものじゃないと


逆にレオを守ろうとする。



よく見れば


目鼻立ちが整い


長身で手足が長く



いい男に見えてくるレオ




巧みな話術は



アメリカに住んでいる習慣のようなもの



そう思えてくる江都子




レオに惹かれている自分に気づき・・



しかし


軽い女だと思われたくなくて


なんとか距離を保とうとする。




しかし・・


一人きりのバンガローで2泊することに



気弱になる江都子




結局



「僕は外で寝るので」


というレオの言葉で


一緒にバーべキューをし



レオは外で寝ることになる。





その夜・・



いつもより静かで安心できる場所で寝るレオ




花火の音で起こされる!




そして



仲間が花火で殺された夜がよみがえる




恐怖に震えるレオ




そこに



江都子が。




尋常じゃないレオに



江都子は戸惑う。



そして・・



「もしかして戦地でのトラウマ?」



と都合よく解釈してしてしまう。




理由は違っても・・


トラウマには違いないが。




そんなレオに優しくする江都子




2人は結局



同じベッドで眠ることになる。




レオの思惑通り



江都子はレオに体も心も開いていた。




そして



シャワーを浴びる江都子




江都子のバッグから



財布を出すレオ・・





しかし・・



レオはお金を抜き取ることができなかった。





一緒に来るはずだった男のために



ピンクのスケスケネグリジェと・・



紐のパンツをはく江都子





そんな江都子が



悲しく・・


哀れで・・




でも心優しい要領の悪い江都子を



いつの間にか



快く思うレオ




レオが再起をかけた江都子への罠。。





成功して



人生をやり直すことができるのか?!







頂点に上り詰め・・




いい気になり失敗したレオの人生






地味に堅実にコツコツと生きてきた



江都子の人生




普通に過ごしていたら



出会うこともなかった2人




そんな2人に



運命のチケットが




人生で


最高の2泊3日の箱根旅行を楽しむ2人




レオダメだよ!




そう心の中で何度叫んだか(^-^;





頂点と底辺を見た男レオ




レオの言う言葉には重みがある




それはいろんなものを経験して見てきたからこそ。




これから江都子と付き合って・・



変われてたかもしれないのに。。




まさか!!



の結末に



驚き




どの世界にも




いじめがあるんですね~。。





人間の汚い部分を見たようで



悲しいし・・


悔しかった。




堅実に


普通の暮らし



それがいかに


大切で幸せか




これを読んだらあなたもきっと



今の自分の幸せに気づくんじゃないかな。




生きるために生きる毎日。。



それがどんなものなのか?



想像の域を出ないけど・・



考えるだけで



苦しくなるなぁ。。












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大沼紀子「真夜中のパン屋さん~午前5時の朝告鳥」~希実の帰る場所はブランジェリー・クレバヤシしかない!!~

2017-06-20 04:01:35 | 
大沼紀子「真夜中のパン屋さん~午前5時の朝告鳥」読み終わりました☆


いよいよ「まよパン」もシリーズ完結



続きが気になっていたので


やっときた~!



という感じ^^



でも最後ってちょっと寂しいなぁ。。



そう思って読んだのだけど



最後は



ブランジェリー・クレバヤシのファミリーができあがっていて



そして


みんなの未来が見える終わり方で


すごく良かった





希実が母亡きあと・・



しばらくしてから



心が折れて何もできなくなってしまったことには



驚きました!!



自分でも気づかないうちに


心が壊れてしまっていることってあるんだなぁ。



でも考えてみたら


希実が今までよく


グレもせず


現状を受け入れてやってこれていたよなぁって思う。



きっと


ずーっと


自分でも気づかずに無理していたんだろうなぁ。



母が亡くなったずっと後で出てくる。



そこも


心の傷の深さがうかがえる気もする




そして



それを傍で支えたのが



クレさんと弘基☆



またその支え方が


何気なく~・・というか


自然


それが良かったんだろうなぁ。



そして


ブランジェリー・クレバヤシに通う常連たち☆



距離を保ちながらも



そっと見守ってくれている



ホントに


もう


コレは




ファミリー



だよね^^b




希実が心の深い傷を癒せたのは



このファミリーのおかげだね




その後ろ盾があって



希実はさらに強くなっていく



自分の本当の父に


会いにニューヨークへ?!




自分の気持ちに決着をつけるため?!





そして



希実と弘基が付き合うことに



えーっ



まぁ予感はあったけどね^^





気持ちを伝えるのが不器用な2人




行き違いもありつつ・・



でも



お互いを思う気持ちが


少しずつそれを修正していく





シリーズ完結編は実に盛りだくさん!!




班目と


多賀田くんが


綾乃と佳乃の双子姉妹と?!




成長したこだまや織絵


こだまの兄の孝太郎


孝太郎とこだまの父


美作医師



ソフィアと安田刑事



まぁ~


今までの登場人物が総動員!!





そして



その後の展開にビックリ



「まよパン」ファンはもちろん



そうでなかった人も



シリーズを全部読んでみたくなるはず!!



・・って


こっから読む人もいないか?笑





私は2作目から読み始めて



最初から読みたくなって



ここまで読んできたんだけどね





死んでしまった美和子さんが



亡きあとも



これだけ人の心に居続けて



その人たちを動かしていくって



スゴイよなぁ~。




なんかいろんなことをこの作品には教えられました。



また最初から読んでみたくなった♪



読み直すの何回目だろう?笑





よかったなぁ~♪




今回この本を買うと特典もあるので



それもお楽しみに



まよパンばいばーい




私も頑張ろう~っ












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堂場瞬一「警視庁犯罪被害者支援課3 二度泣いた少女」~泣かない孤高の15歳の少女、その心の裏には?!

2017-06-15 03:19:44 | 
堂場瞬一「警視庁犯罪被害者支援課3 二度泣いた少女」読み終わりました☆



コレはシリーズ3作目



1は読んだのですが


2はまだ読んでいません。



本当は順番に読んだ方がよかったのだけど



でも2を飛ばして読んでも


関わる事件は違うので内容的にはこれだけ読んでも大丈夫




1の時と変わったことといえば



梓がたくましく成長していること



1では


支援課の仕事が自分にできるのか?



そう不安に思っていた梓が


今では被害者家族に


自然に寄り添える


支援課になくてはならない


「癒し系」の存在になった




今回



いつもは冷静な優里が



冷静でいられなくなる




父親を殺された少女15歳




その少女は



8年前にも父親を殺されていた




父親が2度殺されたのだ




8年前にの事件の時に担当だった優里




少女「那奈」の気持ちを思うと冷静ではいられなくなった。




自分が那奈に寄り添いたい!!



そう思った優里だったが・・



8年ぶりに再会した少女は



涙を見せず何者も近寄らせない雰囲気を醸し出していた




8年前の事件で父を喪い・・



母をすぐ後に病気で喪い・・



母の叔母のもとに引き取られた那奈




今の母「直美」を守ろうとする那奈





学校の担任教師は



那奈を



「孤高」だといった。




15歳の少女が・・!




「家族だけで十分」「友達は要らない」



そういう少女




その心の裏には一体何が





警察は犯人逮捕のために



被害者家族



少女であっても容赦なく



心に踏み込んでくる!!




そんな少女を全力で守ろうとする



支援課の村野・優里・梓





父親の仕事場に隠されていた財布



その中には



200万があったという那奈




消えていた大金のゆくへ




それから導き出される犯人への手がかり





そして・・



犯人は




犯人逮捕と共に



溶けていく那奈の心を覆っていたもの




15歳の少女に戻った那奈





少女の背負ったものの大きさに


あらためて心が痛くなる。。





被害者家族に寄り添う支援課



無くてはならない存在



そうあらためて感じる作品でした




孤高にならざるを得なかった少女の心情



それを思うと。。

















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