重松清「あすなろ三三七拍子」(上)読み終わりました☆
最近すっかり重松清にハマってしまい、
今回はこの上下にわたる
文庫本最新作を読んでみることにしました。
いやぁ~
最初はどんな作品なのかわからずに読み始めたのですが、
これが実に面白い
私たち世代なら
理不尽だと思いながらも
なんだかうなづけてしまうのではないかな
これを言うと歳がバレバレですが!笑
あの、
昭和の時代の・・
正に
学生時代に運動部だった方は
解るかと思いますが・・
どんな理不尽なことをいわれても
先生や先輩が絶対だったあのころ。。
そんな時を思い出しました。
先輩に部室に呼ばれ
正座させられた・・
ビンタされた・・
そんなことを思い出しました。
私は「あんな先輩にはならないぞー!」
そう心に決めて耐えたこと。。
でも・・
この小説に出てくる
応援団のOBたちには・・
理不尽なこと言ってても
根底には
愛
がある☆
だからこそ!
最初は
OBたちを疎ましく思って
冷ややかに見ていた
若者たちも心を動かされた
オヤジたち・・
確かに
うざい!
暑苦しい!
だけど・・
スゴイ
「団」のためなら
どんなこともしてしまう!!
そのエネルギー
本気で
泣き
怒り
喜ぶ
馬鹿でうっとおしいけど
人間らしい彼らに
冷めていた若者たちが引きずられていく。
やっぱりそれだけの
なにか
が
「団」にはある☆
自分たちは上に立ってはいけない
応援する人より多くの汗をかき
ひたすら応援する
そう言い切るOBたち。
理屈じゃなく・・
ここで感じる
それが応援団魂☆
読んでいると
笑えて・・
ここんとこが熱くなって・・
つい泣けて。。
オヤジたちの熱い心に私もつい引き込まれてしまった
廃部寸前の
あすなろ大学応援団に
エール商事のワンマン社長
「荒川」は
「藤巻大介」総務課長45歳に
出向を命ずる!
リストラをちらつかされ・・
しぶしぶそれを受け入れる藤巻。
OBの齊藤や山下の理不尽な注文に
四苦八苦しながらも・・
「団」に染まっていく。
娘の彼氏であすなろ大学の学生「翔」を
「娘と付き合いたいなら応援団に入部しろ」
と半分脅して「団」に入れてしまう。
しかし
そうしてかかわるうちに
軽いだけだと思って気に入らなかった「翔」の良さを発見したりする。
団の「責任教員」になった原智子准教授に
OBの齊藤や山下が頭が上がらなかったり・・
「ご時世や」と譲ってしまうところが
ちょっと笑えたり。。
齊藤と山下の同期の野口の息子「健太」が入部し、
野口が癌で余命いくばくもないと知る。
その野口を雨の中
病院で応援する
OBたちに
心を打たれる部員たち。
原准教授の許しで強引に入部した「沙耶」
冷ややかな目でオヤジたちをみていたが・・
このシーンでは
初めて心に熱いものが点る!
この「ご時世」の冷めた若者たちが
オヤジの熱さに変わっていく・・
時代は変わっても。。
伝わるものがある
そんなことを教えてくれる作品です☆
今(下)を読み始めてます!
続きが楽しみ~