角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

ヘタレ親父。

2014年01月12日 | 家族の話




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き[四阡六百円]
黒地の和柄にピンク色がとても可愛らしく映ります。「エレガント」や「キュート」という表現がピッタリでしょう。
私の家族は私以外皆女性ですが、「エレガント」も「キュート」も日常にありません。こうした草履を編むのは、そんな日常の裏返しかもしれませんね。

先日東京にお住いの常連さんから、ご注文フォームでオーダーを賜りました。二種類の配色で2足と3足、計5足です。初めてとは言わないまでも、一度に5足のご注文はそう多くありません。メッセージ欄には次の文言が記されていました。

『お正月、故郷で竹馬の友との新年会で「角館草履」の紹介をしたところ、「是非履きたい」と希望がありました。ならばプレゼントしようと…』

故郷のご友人にご紹介いただいたというのは、ほんとに嬉しいですね。その嬉しさを超えて感服したのは、5人のご友人にプレゼントするという太っ腹ぶりですよ。作り手が言うのもナンですが、安価とは言えない角館草履。ご注文メールの返信には、『太っ腹ぶりが実に小気味いいですね(笑)』と記しました。

年末のこと、仙台に暮らす次女が帰省し家族5人が揃った夕食。焼肉のリクエストに応えて肉屋を訪ねました。目当てはその日の折込チラシにあった、100g980円の黒毛和牛。日ごろ辛抱させている償いもあって、たまにはオヤジも太っ腹なところを見せたいわけですよ。
ショーケースの前に立って『この肉をください』。店員さんが『いかほど差し上げましょうか?』。おそらく一人100gはいけそうですから、合わせると500gになります。すると金額は…、この暗算は私にも容易でした。一種類の肉に5千円…。ここでオヤジのヘタレが出ます。『400gにしときます~』。

家族が「エレガント」にも「キュート」にも無縁なのは、もしかしたら私のせいかもしれません。
コメント
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