角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

今年の草履実演終了です。

2013年12月25日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き[四阡六百円]
クリーム色を基調とした和柄が、なんとも優しい雰囲気を醸し出しています。黄色を三本配したことで、さらに静かで穏やかな草履になりました。「優しいお母さん」というイメージですが、案外お若い女性がお選びになるかもしれません。美しい和柄の平生地はこちらです。



本日をもちまして、2013年の草履実演並びに展示販売を終了しました。元日からの通算実演日数は322日間。これは去年とまったく同じ日数で最多です。もう一日務めれば記録更新となったわけですが、それはまた来年以降に残しておきましょう。それにしても自分なりによく務めたと思っております。

茨城県日立市からお越しの母娘さんペア。お母さんは60代、娘さんは30代と思います。お母さんはかねてから布草履のご愛用者で、角館草履の違いは瞬時にしてご理解くださいました。お二人それぞれにお好みの配色をお選びです。
ふと頭をよぎったのはお父さんの分。今夜は当地にお泊りと言いますから、お父さんの分は一晩考えてからと思ったのでしょう。『明日もう一度来るかもしれません』。
今日が今年最終日をお伝えすると、お父さんの分と小学生の娘さんの分までお買い上げくださいました。まさにこれがご縁と思うわけです。

偶然出会ったのがご縁ならば、今日が最終日をホームページでご確認のうえお越しのお客様は、仙台市の女性です。ご主人が単身秋田市でお仕事をされているとのことで、角館を訪れるのは今年三度目といいます。ゴールデンウィークの最終日にお買い上げだった角館草履をことのほか気に入ってくださり、今日は洗い替え用にとお訪ねでした。
1足はお持ち帰りになり、もう1足はオーダーです。2014年元日に編む最初の草履は、こちらのオーダー草履といたしましょう。

今年も実に多くの出会いがありました。『駅に降りて10分後に、まさか草履を買ってるとは夢にも思わなかったよ!』の言葉を、今年も複数の方から聞くことができました。売り手と買い手、お互いが嬉しい言葉じゃないでしょうか。
そしてリピーターさんのお訪ねはさらに嬉しいものです。偶然の出会いが再会となるよう、これからもしっかり編み上げていきたいものです。

今年一年間、角館をお訪ねくださったみなさま、草履実演をご覧くださったみなさま、そして今日のこの日も履いてくださっているみなさま、誠にありがとうございました。2014年も元日から実演をスタートさせます。ぜひまたお会いしましょう!!
コメント (4)
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