角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

新しい相性。

2013年04月02日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡八百円〕
黒や濃紺に案外ピンクが似合うというのを、比較的最近知りました。様々な配色を試していくうち、それまで気づかなかった相性が分かったりします。これも経験ということでしょう。

昨日の実演席の丸太椅子に、とても可愛らしい姉妹が座っていました。子どもの見学者そのものは珍しくないのですが、その姉妹は欧米外国人。月並みな表現ですが、フランス人形のような可愛らしさです。
お父さんがスコットランド人でお母さんが日本人。姉妹は新年度から小学校4年生と2年生になるそうです。

お父さんとお母さんが西宮家内の散策に誘っても、姉妹は丸太椅子を立とうとしません。そこでしばし実演席で預かることになったのですが、気が楽だったのは姉妹が日本語を話せることです。聞けばスコットランドは行ったことがあるくらい、生まれてずっと日本暮らしなんですね。

姉妹と草履職人の三人だけになった実演席では、4月からの小学校が話題になりました。『すっごく仲良かった子が別のクラスになっちゃうの。でもね、前に仲が良かった子とまた同じになるんだっ』。お姉ちゃんの言葉に、『私も仲良しと離れちゃうの』と妹が続きます。
私が『新しいクラスになれば、きっと新しいともだちが増えるよ。ともだちはいっぱいいたほうが楽しいからね』と言うと、二人はとても良い笑顔を見せました。

学校はあと数日春休みですが、世の中は新年度に移行しました。わが家の長女も昨日から保育園勤務がスタートしています。別れの年度末から出会いの新年度へ、人もまた新しい相性が生まれるのでしょう。
コメント
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