角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

夏のありがとう。

2012年08月15日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
紺とエンジの組み合わせは、定番配色にもあるようにとても相性が良いです。多くはベースに紺、組み合わせにエンジを利用するのですが、ときにその逆も使います。「今日の草履」はその典型例、派手さを抑えた綺麗さがありますね。

夏の観光シーズンと帰省が重なるお盆。当地角館も賑やかに活気づいています。田舎のお盆行事が始まっていて、昨晩は地元わらび座の夏祭りに出掛けてきました。スタッフではなく、一般のお客さんとしてです。

娘たちと露店の焼きそばなんかを食べながら、わらび座のステージパフォーマンスを見て、いよいよ午後八時の花火となりました。これが一番の目的です。火の粉が降りかかるほどの近くに陣取り、今年も充分楽しませてくれました。心から「ありがとう」を言いたい花火ですよ。

このお盆、実演席でもたくさんの「ありがとう」を言われています。東京からお越しのご夫婦は、ご主人用の27cmが在庫切れでした。『今夜は角館に泊まるから、明日のお昼まで作られない?』とのことで、今朝一番にその草履を仕上げました。最後の工程をご夫婦揃って見学され、『想いのある買い物が出来ましたよ。いや~、ありがとう』。

ミニ草履を可愛らしく眺めるお若い女性に、「トイレのおまじない」をお聞かせしました。女性は祖父母を頭に描いたのでしょう、『ひとつくださいっ』。終始笑顔の女性はお帰り際、『とっても大切なお話をありがとうございましたっ』。

角館にご実家があり、現在は神奈川県に暮らすおばさまがお訪ねです。『今回で3足目よ。もう離されなくて困ったもんだわっ』。
ご希望は定番配色①の23cm、展示パネルにしっかり在庫がありました。これまでも在庫の少ないお盆のご来店だったため、過去二度とも後日の発送だったそうです。おばさまは、『うわっ、持って帰られるの!? ありがとう』。

8月12日、大盛会のうちに「50歳記念同期会」が終わりました。恩師のスピーチに昔を思い出し、久しぶりに会う同期生のスピーチに大爆笑です。いやぁ、33歳のときより42歳、42歳のときより50歳と、年齢を重ねるほどに同期会が楽しくなりますね。60歳のときは家に戻らないかもしれないと、今からカミさんに伝えましたよ。

そんな同期会のスタッフのひとりであった私に、クラスメートは元より他のクラスの人まで「ありがとう」と声を掛けてくれました。多少の難儀はありましたが、なにほどのことはありません。ましてあれだけ喜ぶ顔を見せられたら、思わず『来年もやるが?』と言ってしまいました。もちろんそれは冗談です。

昨晩の花火を観ているときは、涼しいを少し超えた感がありました。今朝の気温もだいぶ下がったように思います。「夏のありがとう」が暑さを忘れさせてくれたと思いたいところですが、季節は確実に秋へと移ってきました。行く夏がちょっぴり惜しまれます。
コメント
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