角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

悪戯を忘れたオヤジ。

2007年08月06日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、8月1日、横浜市磯子区からお越しくださった奥様のオーダー草履です。
ちょうどこの新柄が出来上がったところにお越しの奥様、『あら~、その色イイわねぇ、土踏まず付きで作って!』とのことでオーダーとなりました。
本日の便で出発しました、間もなく到着ですヨ~!

梅雨明けがウソのようにうっとうしい天候です。ときおり小雨がぱらつき、陽が差すとじとーっと汗ばむ、こういう天気は好きになれませんねぇ。
結局好天とは縁遠かった竿燈まつり、それでもなんとか見られたというお客様が今日もいっぱいでした。

「夏休み子どもネタ」第二弾、東京から遊びに来てくれた小学5年の男の子です。お父さんとお母さん、あと弟と妹がいたようですが、実演ベンチにすーっと座ったのはこの男の子だけでした。
簡単な挨拶のあと、しばしじーっと実演を見つめていた彼がボソっと、『結構売れる?』。そのときはほかにお客様がいませんでしたから、男の子は売上を心配してくれたようです。『うん、そこそこ売れてるよ』と応えると、『なら良かった!』。笑顔でそう言ってくれました。

『竿燈まつり見てきたの?』と訊くと、『うん、昨日見てきた』。気のイイ男の子に、竿燈まつり豆知識を教えることにしました。
「竿燈の提灯は稲穂を表していること」「昔は女性が参加できない祭りだったこと」「女性が竿燈の竿をまたぐと、折れてしまうという迷信があったこと」。
男の子はひとつひとつに目を輝かせて聞き入っていました。

しばらくしてご家族集合です。男の子へ、『竿燈まつりの豆知識、お父さんとお母さんに教えてあげたら?』と言うと、何かを企んでいるかのようにニヤっと笑いましたね。子ども時代の悪戯っぽい笑顔、いつの頃からか忘れてしまっています。

44歳にもなって子どもっぽい悪戯なんかしたら、娘たちになにを言われるか分かりませんからねぇ。
おっと、二女から『晩ご飯だゾー』の声が掛かりました。フツーに食べましょ!

コメント
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