角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

私は「待つ」に決めました。

2007年08月05日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ22cm〔3000円〕
紺基調に東海道五十三次が描かれた綿生地をベースに、緒は同系の紺にしました。巻かれても日本画の雰囲気は残ってますね。涼しげな配色と思います。

台風一過で夏空が‥と思いきや、今日も一日雨模様で終りました。梅雨明けが発表されてすぐに台風5号、そして今日のような天気ですから、「梅雨明け宣言」そのものがあまり意味がないんでしょう。

秋田市の竿灯祭りが明日一日となりました。西宮家へお越しの方も、そのほとんどが竿灯祭りを目指して来てますね。午後3時も過ぎるとみんな秋田市へ向かいますから、角館はいつもより静かに感じます。

先日相模原市からお越しのおばさまが、草履台をご注文になりました。延べ74人目です。
草履台が届いたと同時に、『やっぱり草履も欲しいと思って‥』とのお電話をいただきました。
こちらのおばさまは「布草履」の作り手で、某有名百貨店の「手作りフェア」のようなイベントに、かねてから出店しているんだそうです。おそらく首都圏では「布草履」の競争相手も多いでしょうから、イ草を使った草履で「差別化」を図ろうということでしょう。
イイと思いますね、これだけ上履き草履が盛んな世の中ですから、首都圏ほどいろんな草履があるべきでしょう。

西宮家の程近くに、樺細工の老舗問屋があります。私のサラリーマン時代はもちろん、独立してからも若干の取引があった会社です。
先日こちらの営業マンに、『今度物産展がある時、一緒に草履実演もやってけねんシか?』と打診されました。これまでのブログでも触れていますが、草履実演の打診ははじめてでありません。

相手によって回答を変えるのは失礼ですから、老舗問屋さんにお応えした回答でしばらく通そうと思ってます。私は、「角館へお越しになる方々を待つ」姿勢に徹することを決めました。
これからも県外で「布巻草履」に挑戦する方が増えるでしょう。その方々の草履が売物に達したら、それぞれその土地で草履実演に取り組めばイイと思います。そしてまたそこから“門下生”が増えたら、これは面白いことになりそうですよね。

東京の“仕入れ部長”は横浜市にお住まいをお持ちなんですが、最近草履作りを教えることに取り組んでいます。私は角館で“門下生”を増やしましょ!

コメント (5)
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