角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

12年目の抱負。

2007年08月08日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
一昨日の「今日の草履」と同じベースに、緒は青です。毎日々々降り続く雨に、おもいっきり「梅雨」をイメージしてみました。
ほんとによく降る雨です。想えば一ヵ月後はちょうどお祭りど真ん中、まさか一ヵ月後の天気を予測してるわけじゃ‥。
おっと、「余計な一言」はやめときましょ。

7月20日のブログ、「余計な一言」に反響が相次ぎました。横浜市の奥様から、『沙佳屋さんの立腹が遠く横浜まで伝わってきました』というメールをいただきましたし、町内の複数の方々から、『女性部のあの言葉はヒドいなっ』という言葉を頂戴しました。
「自分の定規で他人をも測る」、これにはみなさん嫌悪感があるんでしょうね。

実は、またやってしまいました。
先日の朝、実演席から一歩外へ出たベンチに、エプロン姿のお母さんが座っていました。なにげに挨拶すると、『毎日草履を編んで、手が疲れねんシか?』と訊かれました。言葉も地元でしたし、私が草履職人であることも知っていましたから、その後の世間話はスムーズです。
『○○(町内の集合小売店舗の名前)にも草履があったけども、卸もしてるんシか?』と尋ねられ、『あぁ、あれは中国がらの輸入品だんシ。私が作る草履とは違うんシよ』と応えました。続けてお母さんが、『あっ、んだんシかぁ。どうりで感じが違うど思ったった~』。

ここでこの会話が終っていればなにも問題はなかったのですが、草履職人の「余計な一言」が出てしまいました。
『日本の伝統文化(草履)が、中国に負けるようではダメだんシべ。だいたいすべてにおいて、輸入品よりは国産品のほうが質が高いんシものな~』。
この言葉のあとに、『ところで母さんは角館だんシか?』と尋ねると、『いやいや、今米蔵の二階で娘が展示会やってて、荷物運びの手伝いに来たんシもの』。
米蔵二階の展示会、それは「アジアの輸入雑貨展」。あちゃー、またやっちまったい!

本日、沙佳屋さけいやが満11歳の誕生日を迎えました。12年目の抱負としましては、「余計な一言」を慎む、まずはこれですね。

コメント
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