角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

どこもお客様は多いほうが‥。

2006年07月19日 | 実演日記
今日の草履は、リサイクルシリーズMサイズ23.0cm〔靴サイズ24cmまで可・・・2300円〕
エンジ基調の綿生地をベースに、紺の浴衣で帯を三本入れてみました。可愛らしい「和」の雰囲気がなかなかよろしいと思います。
こちらの草履は、お隣り大仙市大曲の女性がお買い上げです。

今日の角館は、久しぶりに青空が広がりました。まさに「梅雨の晴れ間」です。さすがに湿度は少し高い気がしますが、夏らしい汗ばむ一日でした。
3連休を過ぎて世の中が夏休みを迎える前のこの時期、平日はお客様も少なめです。おしゃべりするにも相手がいませんから、ただ黙々と草履を編み続けます。すると、だいたい3時を過ぎるあたりから、生あくびが出てきます。どうも力が抜けているようです。
でもまたうまい具合に、そんなときにお客様が入って見えるものです。

岡山市からお越しの団体さん。会社関係らしく、男性のみのネクタイ姿でお見えでした。
中でお二方が草履に高い関心をお寄せです。おひとりはご自分用と奥様用をオーダーくださいました。もうひとりの男性は、娘さんにどうしても買って帰りたいと、少ない在庫から真剣にお選びです。
『いやぁ、これイイよ。変なものを買うよりずっとイイ!』と、お選びになる間中おっしゃってました。

ふと思ったんですが、この「変なものを買うより‥」という言葉。私もよく使うんですが、冷静に考えると面白い言葉と思います。おそらく「平凡なものを買うより‥」という意で使うのでしょうが、本当に「変なもの」であれば最初から買う必要などないわけですから、やっぱり言葉の意としては少し「変」だと思いました。

さて、昨日午後3時で実演を切り上げたのは、双子の中学校へ行くためでした。フリー参観のあとに学年懇談会、そして学級懇談会と続くわけですが、どうしても集まりが悪いようです。学校としては、通信でお知らせすることは必要としても、ぜひ生の声で保護者に聴いて欲しいことがあるのでしょう。
学年部PTAの役員から、数日前に「出席要請」のメールが届いていました。私も小学校の役員は永く経験しているので、そうした苦労はいささか分かります。

「出席要請」のチェーンメールが功を奏したのか、先生曰く、『春とは見違えるほど‥』の保護者数とのことです。聴衆の多さに先生たちも力が入るのでしょう、予定時刻を大きく超えて熱弁の数々でした。

“お客様”が多いと自然に力が入るのは、学校も店も同じみたいです。

コメント (2)
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