トルコのトピックス

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「南キプロスの一方的な活動は許さない」トルコ首相

2018年03月08日 | 国際
3月9日 ユルドゥルム首相が、キプロス沖でのギリシャ・キプロスの、一方的な炭化水素踏査活動は黙許しないというトルコのスタンスを、くり返し語りました。

 Hurriyet
トルコ・キプロスのエルヒュルマン首相とトルコのユルドゥルム首相


3月7日、ユルドゥルム首相とトルコ・キプロスのトゥファン・エルヒュルマン首相はアンカラで会談し、トルコと北キプロスの緊密な協力を確認し合いました。ユルドゥルム首相は、トルコも北キプロスも、キプロス島周辺の天然資源を一方的に処理することを容認しないとして合意しました。「キプロス島周辺の炭化水素資源は、キプロス島に住むすべての人の共通の資産である」とユルドゥルム首相は言いました。

キプロス島の両サイドの人々が、キプロス沖の水中資源掘削活動に関与すべきだと、首相は力説しました。1974年以来、キプロス島は南北に分断されています。ギリシャ・キプロスのクーデター後、トルコ系島民に対する暴力が始まったため、トルコが保障国として軍事介入して以来のことです。

近年、トルコ、ギリシャ、イギリスの保障国の協力で、平和交渉が間欠的に行われています。2017年もスイスで話合いが行われましたが、いまだに決着を見ません。


「トルコとイラクが対PKK戦で共闘するかも」ユルドゥルム首相

メヴリュト・チャヴシュオール外相が、アフリン作戦後のトルコ軍の次のターゲットはイラクだと発表した翌日、ユルドゥルム首相が、トルコとイラクは、イラク領内にいるクルド労働者党(PKK)に対して共闘する可能性を討議中だと言いました。

 HUrriyet

「越境作戦は、必要とあらば、北イラクでも行われるだろう。わが国はこの件について、イラク政府と緊密にコンタクトしている」と、ユルドゥルム首相が、3月9日、記者団に語りました。「イラク政府との交渉は、PKKとイスラム国(ISIL)の排除が中心議題になっている」

ユルドゥルム首相のこの発言は、メヴリュト・チャヴシュオール首相が、トルコの次のターゲットは北イラクにいるPKKだと発言した翌日のことでした。チャヴシュオール外相は、イラクとの共同越境作戦は、5月に予定されているイラクの国会選挙後に始まるだろうと言い、「トルコ軍は、シリアのアフリンで行われている“オリーブの枝作戦”の後、北イラクに進出するかもしれない」と示唆しました。

「アフリンの作戦が終らなくても、わが国は同時に両作戦を行うかもしれない」とも、外相は言いました。PKKは北イラクのカンディル山脈に陣地を張っていて、この基地からしばしばトルコに攻撃をかけてきます。トルコもしばしば、イラクのPKKに対して越境作戦を行っています。
 

アメリカ第6艦隊はまだキプロス沖に到着していない

トルコ大統領府のイブラヒム・カルン報道官が、「ギリシャ・キプロス当局が、アメリカ・エクソン社の掘削船をトルコ海軍の介入から守るために、アメリカの第6艦隊が東地中海に配備されると言ったが、アメリカ海軍はまだキプロス島沖に到着していない」と発表しました。(2月24日、22日の頁参照)

 HUrriyet

「われわれもそのニュースを聞いたが、第6艦隊の配備が実現したという情報は聞いていない」と、カルン報道官は、3月7日、記者会見で言いました。ギリシャ・キプロスのメディアは、アメリカの第6艦隊が、東地中海の問題の水域で炭化水素踏査を行っているエクソン社の船を、トルコ軍の介入から守るために配備されると、報道しました。

ギリシャ・キプロスがキプロス島周辺で、一方的に炭化水素の踏査活動を加速したため、トルコと、ギリシャ・キプロスとギリシャの間の緊張が高まっています。トルコ海軍はイタリアのエネルギー会社ENIの踏査船を島の南東沖合でブロックしています。トルコとトルコ・キプロスは、この封鎖は島の北部の経済ゾーンを守るためだと言っています。カルン報道官は、トルコ・キプロス当局はギリシャ・キプロスに、トルコ・キプロスも炭化水素踏査活動に参加させるよう要請していると、くり返しました。

「東地中海を紛争と争いの海でなく、和解と相互利益の海に変えよう。キプロスのギリシャとトルコの両サイドは、トルコとギリシャその他の諸国が描いた枠内で、共同研究を始めることができる」と、カルン報道官は言い、トルコはこの水域のガス踏査と掘削に文句をつけているわけではないと付言しました。

「しかし、もしギリシャ・キプロスが不法なやりかたで踏査を行い、統治権を侵害するなら、当然、問題は起こるだろう。トルコは必要な手段をとることを躊躇しない」と、カルン報道官は言いました。

・・・トルコとトルコ・キプロスは、キプロス島周辺の天然資源は南北キプロス双方のものだと主張しているのです。


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トルコは米国が戦闘員をアフリンに移すのを止めるよう期待

2018年03月08日 | 国際
3月8日 トルコはアメリカが、YPG(クルド人民防衛隊)の戦闘員をマンビジからアフリンに“移動させる”のを止めるよう期待していると、大統領府のイブラヒム・カルン報道官が、3月7日、言いました。

 Hurriyet

「トルコは必要な対策をとった。アメリカも必要な対策をとり、支配下にあるYPG/PYD軍をマンビジからアフリンへ移動させるのを止めることを、トルコは期待している。これはわが国の当然の権利である」と、カルン報道官はアンカラの大統領府で記者団に語りました。

カルン報道官はまた、トルコは、シリアの東グータで現在行われている、毎日5時間の休戦を24時間に拡大させるよう努力していると言い、エルドアン大統領は、シリアの現状について、イランのハッサン・ロウハニ大統領と話し合っていると付言しました。

1月20日、トルコは、シリア北西部アフリンからYPGの戦闘員を排除するために「オリーブの枝作戦」を始めました。トルコ当局は、YPGの戦闘員が大半を構成するSDF(シリア民主軍)に対して、さらなる軍事作戦を開始すると、くり返し明言しています。YPG戦闘員は、ユーフラテス川の西、アレッポーの北東に位置する、戦略的に重要な都市マンビジにいます。

トルコはいまも北東シリアで作戦中ですが、アメリカは、マンビジにいるアメリカ軍の安全への懸念を表明しました。現在、マンビジには、2000人のアメリカ兵が駐屯しています。


国際女性の日に、「性差別は容認できない」とエルドアン大統領

女性と子供に対する暴力は、“人道に対する罪”だと、3月8日の「国際女性の日」にエルドアン大統領が言いました。

 Hurriyet
エルドアン大統領とエミネ夫人(中央)


「女性に対する殺人や暴力のニュースは私を悲しませます。女性に対して暴力を使うような人は、人間性に欠けた人だと思います」と、エルドアン大統領は「国際女性の日」を記念する会合で言いました。「この種の行為はすべて人道に対する犯罪です」

「私たちが解決すべき問題は、変質的で野蛮な行為を助長する環境をなくすことです。みんなで行動しましょう」と大統領は言いました。エルドアン大統領はまた、性差別はトルコの文化にも合致しないと言い、性差別を私たちの文化や信仰に結びつけようとするのは、悪意ある連中のすることだと付言しました。

「女性と男性はコインの両面のようなものだという文化を持つ私たちは、あらゆる性差別主義者に反対します。私たちは人間の尊厳を無視する、ゆがんだ考えに対して戦いつづける決意です。性差別主義者の考えは、私たちの文化、歴史、社会生活の活力にも反するものです」と、大統領府は国際女性の日に声明文を出しました。


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