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3人のクルド女性の遺体はトルコに返還される

2013年01月13日 | 国際
1月13日 9日、パリで射殺された3人のPKKメンバーの遺体はトルコに返還されるということです(12日の頁参照)。遺体はまずディヤルバクルに運ばれ、そこからそれぞれの犠牲者の故郷に送られます。

 Hurriyet
何千人のクルド人やPKK支持者がパリで抗議デモ


PKKの創設メンバーの1人、サキネ・ジャンシズさんの遺体はトゥンジェリに埋葬されます。フィダン・ドーアンさんはエルビスタンに、レイラ・ソイレメズさんはディヤルバクルに埋葬されます。殺された女性たちの家族は遺体の返還を要求しています。

クルド系の政党「平和民主党」(BDP)のセラハッティン・デミルタシュ党首は、パリでトルコ大使館員と遺体返還の手順などについて話し合い、大使館は書類が整えば、遺体の返還は問題なく行なわれると回答しました。

何千人のクルド人とPKK支持者がパリで抗議デモを行いました。その中にはディヤルバクル選出のレイラ・ザナ議員もいました。


パリのPKK女性殺人事件に対するさまざまなコメント

この事件について、一般トルコ人はどんな話をしているのか知りたいですね。無関心? それはないと思いますけど。

◆ビュレント・アルンチ副大統領は「悲しむべき事件だが・・・」


トルコのビュレント・アルンチ副大統領は「殺された方々のためには、われわれは悲しまずにはいられない」と述べたうえで、この事件に関して理性的に公平に行動するよう求めました。

アルンチ副大統領は、アンカラの国立図書館で催された展覧会の開会式で発言しました。「悲しむべき事件であることはまちがいないが、現在の段階では忍耐と理性を持って行動しなければなりません。私たちは、平和へのプロセスを遅らせたり拒否したりする人々を讃えるような行動をとってはいけない」


◆エルドアン首相は「PKKの内輪もめじゃないか」と指摘

 Sabah

エルドアン首相はこの事件に関して、「ドアが施錠されていたということは内部の者の仕業ってことだろう」と言っています。
「被害者の女性たちが知らない人物の来訪にドアを開けるわけがない」と、この事件はPKK内の紛争の可能性を強調しています。
・・・そう言われれば、午前2時3時という時間に、女性が軽々にドアを開けるわけがないですね??

 Cumhuriyet

「フランスが早く容疑者を見つけるべきだ」ともエルドアン首相はコメントしました。
「フランス大統領はなぜテロリストたちと話し合いなどしているのだ。彼らとなにを話し合ったのか説明して欲しい」

フランスのオランド大統領は、襲われた「クルド情報センター」の人々の話を聞いたそうですが、エルドアン首相は、EUもテロリスト組織と認定しているテロリストたちと大統領が話し合いをするなんておかしい、さっさと容疑者を見つけて欲しいと言っています。

「PKKの創設者の1人、サキネ・ジャンシズは2007年、ドイツで逮捕されたが、トルコの引渡し要求にもかかわらず釈放された」とエルドアン首相。
「われわれは昨年11月5日に、フランスのインタポールにメッセージを送り、このテロリストがパリに滞在していると知らせたのに、フランスはなにもしなかった」・・・だから、こんなことになったのだと、エルドアン首相は言いたいのでしょう。


◆BDPのデミルタシュ党首は「彼女たちはテロリストではない」

 Hurriyet

クルド系政党BDP(平和民主党)のデミルタシュ党首は3人の女性の殺害後のパリの抗議集会に出て、「ここにいる人たちはテロリストではない。殺された3人の女性は民間の政治活動家であって、テロリストではない」と発言しました。

「フランスの大統領はなぜテロリストと話し合いをしているのかとエルドアン首相は言ったが、これは平和のために努力している首相の言うべきことではない。フランスの大統領にとやかく言ってるひまに、首相はこの殺人事件を解決すべきだろう」とデミルタシュ党首。

・・・007映画はおもしろいけど、頭をぶち抜かれて死ぬのはイヤですね。映画じゃないんだから。


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