宙組の全ツを観てきました
会場は、南陽市文化会館。山形県にありまして…南陽市という人口5万人にも満たない市が、木のぬくもりいっぱいのそれは立派なホールを建てたのですね
その落成記念で先月からいろいろBigなアーティストを呼んでおりまして、その一環で、宙組が来てくれることになったのでした
会場までは、家から車で約1時間。(運転してくれたのは友人ですがm(__)m)
夜の部を観てまいりました
サスペンス・コメディ
『メランコリック・ジゴロ ―あぶない相続人― 』
正塚晴彦氏が1993年、いわゆる“ヤンミキ”コンビに当て書きしたラブ・コメディです。その後、まとぶん&えりたんの花組で再演('08年、'10年)されました
観るのは初めて~o(^o^)oおそらく映像でも観ていないと思います。
マサツカ氏の書くストーリーは複雑なので、ちゃんと追っていけるかしら?…
大丈夫でしたよ
マサツカ氏には珍しく、死に人なしのハッピーエンディングでしたので…休憩中は気持ちよく次のショーを待っていられました
まぁくんのダニエル。
まず一言まぁさま、かっこいい
ほどよくチャラいジゴロでしたフェリシアが登場してからは、純情スイッチが入って、ぎこちない少年のようにラストの一言「きみが好きだ」が効いてました。
スタンとのコンビは…共に悪事を楽しむというよりは、いつもスタンに振り回されている感じかな?
フェリシアはみりおん。
意識してテンションを下げている感じが全くなくて、内気でのろまな、でも頭は良いであろう女の子に自然と見えました。
みりおんはやっぱり芝居が上手いわ。
トップ娘役にしては、物足りない役だとは思いますが
スタンは真風くん。
まぁさま(←ついに“さま”呼び)との並びはいうことありません
すごく丁寧な演技でした。いっしょに見ていた友人いわく、「ちょっと重いかも」
そうなの…例えば、えりたんのスタンだったら、瞳をらんらんと輝かせて、いたずら(悪事?)を仕掛ける、楽しむ、するりと逃げ出す…みたいな部分が想像できて…そういう遊びの部分がまだ硬いかな~と思ったのでした
スタンの相手役ティーナは彩花まりちゃん。
抜擢ですね
ちゃんと応えていたと思います。
下級生の頃は、子役でけっこう使われていて(『シャングリラ』とか『美しき生涯』とか)、そのうちモブに埋没しちゃって実力があるのに、なぜ使われないのだろう?と思っていた娘役さんです。
これを機に、二、三歩前に踏み出せるといいですね
フォンダリはすっしー組長。
メイクと真っ黒な衣装のせいで、ひとり異質に見えました。
だからかな?長い間、執拗に奪った金を探し回っている、ちょっと時代錯誤感がありました。
その息子、バロットは愛月ひかるくん。
こういう軽い役の愛ちゃんはいいね
役に合わせて?黒髪にしているので凄みはあるけれど、阿呆ぽさが愛らしい
バロットの妻のルシルは伶美うららちゃん。
バロットを尻に敷く美人妻が似合っていて、年相応の活発な役で発散していました
フォンダリを追う刑事のベルチェは澄輝さやとくん。
全ツだし、あっきーにはもっと大きな役をあげたかったな…
フォンダリとフェリシアの父について説明する、という役割はありますが、これといったかっこいい見せ場がないしね
あっきーのセリフ「フォンダリ蹴ったり」も、こういう田舎では全くスルーされてるし
謎の浮浪者、実は…は凛城きらくん。
浮浪者のままだと、顔がほとんど見えなくて、最初はモブのひとりかな?と思っていたら、度々登場するので、この浮浪者はとピンときたら、当たっていました。
浮浪者の鬘と髭をとったりんきらくんは、以前より顔が一回り痩せて、美しかった
水さん時代の雪組ファンだった友人は、「りんきら、何故もっと早くに痩せなかった」と嘆いていましたよ。
その他、星吹彩翔くん(弁護士のマチウ)は相変わらず芸達者だなぁとか、風馬翔くん(カフェのマスター)の笑顔にはいつも癒されるなーとか、綾瀬あきなちゃん(ダニエルのパトロンのレジーナ)の演技は上級生になってさすがに上手く(すみません、本人比です。)なったなあとか、な『メランコリック・ジゴロ』だったのでした
上記で、あっきーの役が小さいとか、被り物をとったりんきらくんが美人さんだったと書きましたが…
あっきーがフォンダリで、りんきらくんがベルチェで、組長が謎の浮浪者(年寄り設定だし)ではダメだったのかな?と考えたりしたのでした