仙台市の電力ホールで観てきました。
繁華街のど真ん中、東北電力のビルの7階にホールがあります。
キャパは1,000くらいでしょうか?
『ダブリンの鐘つきカビ人間』
おどろおどろしいタイトルですねぇ。
タイトルは聞いたことがありますが、観るのは初めて
どっかんどっかんと笑わせておいて…
さらにご当地ネタまで詰めこんだアドリブを入れまくり…
でしたので、終演時間が10分以上押したかな
でも、実は…
ものすごい人間ドラマだったのでした。
出演
佐藤隆太 上西星来 大塚千弘 白洲迅
小西遼生 中村昌也 木戸邑弥 明樂哲典
マギー 後藤ひろひと 吉野圭吾
篠井英介
村井國夫
舞台で初めて拝見する方も多く、観劇前は、いったいどんな系統、方向の舞台なのかしら?と予想がつかなかったのでした
白い白い霧のなか…旅行に来て森で迷った、マナミとサトルはある古い家に泊めてもらうことにする。
その家に住むのは老人がひとり。
かつてはこの辺りには町があり、自分はそこの市長だったと老人は語りはじめ…マナミとサトルは、奇病に冒された中世の町に迷いこむ。
ポーグマホーンという伝説の剣が町を救うという。
マナミとサトルと戦士は剣を探す旅に出る。
町では奇病に冒された人々が生活しているが、いちばんの嫌われものは、カビ人間。彼は外見とは裏腹に、水晶の泉のような心を持っているが…もとは大変な美少年だったが、金にがめつく大変意地汚かった。
彼はお昼の10分前に決まって鐘をつくのが仕事。
カビ人間は、オサエという少女に好意を寄せ、オサエの罪をかぶる。
オサエは思ったことと反対のことしか喋れない病にかかっている。
が、町に流行る病を利用して私腹を肥やそうと、市長や教会のシスターは企んでいた。
ところが、市長も病にかかり、自分の死を逃れるため、シスターと結託してカビ人間に放火の罪をきせる。
ちょうど、ポーグマホーンを手にした3人が町に戻って来た。
ポーグマホーンがあと4人(1000人目)の血を吸えば、町は救われるという…
はたして…
1000人目の犠牲者が
それでも…
市長は死ななかったし、人々の病は治り、町は救われたのか…と思いきや…
なんなのでしょう
あの不条理な最後は
人間の奥深く隠れている、それでいて実は素直な心理が見えてきました。
カビ人間には誰だって近づきたくない。
ひとは何かを失って初めて美しくなれる。
市長は吉野圭吾さん。
前方のセンターのお席で観劇しましたので数メートル先に、麗しくも、悪いやつがいるんですよ
そう、初っぱな、老人で登場しまして、彼の夢の中の物語。
彼は陽気な市長(これが麗しい)だと思わせておいて…実は…
「“欲の塊”として作品の中に存在したい」とパンフレットのなかで語っています。
芸達者な篠井英介さん(シスター)と、ちゃんと“お主もワルよのう”なコンビになっておりまして
とにかく自分のことしか考えていない悪者
シスターと市長は、簡単に互いを裏切るそんな悪者コンビ。
他の出演者さんたちも含めて、とても良い舞台をみせていただきました
終演後、DVDを予約してしまいましたよ
この作品に、圭吾さんを呼んでくれてありがとうございます、と声を大にして言います
さて、会場で友人と会いました
何でも、東京で夏に別の舞台を観て、小西遼生くんのファンになったとか
小西くんの役は戦士。
中世の鎧とマントを身につけて、この舞台のイケメン担当です
戦士も病にかかっているので、変な事を口走りますが立ち回りなどかなりカッコいい
ただ、どなる系のせりふが多いので、喉を痛めていたらしいのが残念でした…
…*…*…*…*…*…
話を戻して…
呼ばれるといえば…
まさか圭吾さんが“つくしパパ”に呼ばれるとは思いませんでした…
おそらく、全出演者の最年長ですよ
「花より男子 The Musical」は、来年1月に、シアタークリエで開幕。
これは若いお嬢さんたちが観る舞台だわね今回はpassかな~春に「1789」も控えているしと思いつつも…
さてどうしましょう