世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

丸の内の霧雨

2006年01月31日 22時31分40秒 | Weblog
霧雨が降りる中、仕事で丸の内へ。

昼下がりのオフィス街は、やけに静かだった。
後輩とお喋りしながら碁盤の目のようなオフィス街を歩き、目的地へ向かった。

私  「やっぱさー、ここら辺のOLってヲサレなランチとか食べているんだろうね…。」
後輩「私たちは昼休みに外食なんてしませんものねー…。」
私  「よくさぁ、ファッション誌に出てくる゛かっこかわいいOLちゃんのラブリー1ヶ月コーディネート特集゛とかに出てきそうな土地だよね、ここ。」
後輩「じゃー、私たちバージョンも作りましょうよ!」
私  「ははは!良いねぇ。んじゃ…上司から言い渡されるお使いは、三越じゃなくて…」
後輩「マルエツ!あはは!」
私  「そうそう、マルエツ!ぬははは~!」

…。
年に数回、彼女と丸の内へ赴くのだが、いつもこの話題になる。



さて仕事の方は…。
知らないことを色々知り、勉強になった。

知らなかった昨日の自分より、ほんの少し視線が高くなった気がした。
得た見聞をどう仕事に活かすかということも、明日への課題なのだが…。

どうなることやら。

東京駅までの帰り道。
不安顔の私とは違い、後輩は
「どうせやるなら、完璧な仕事がしたいんですよね」と、ぽつり言った。

私が日常で無くしかけたものを、私は彼女の瞳の奥にしっかりと感じた。
眩しすぎて、彼女の目を直視できなかった。
同じ馬鹿話をしていても、彼女は信念を入社当時から保持し続けている。

「そうだよねー」
と言いつつも、いつの間に錆びついた自分が悔しかった。

よく考えれば、彼女は私にとって初めての後輩である。
いつも凹み気味な私を助けてくれる。
「なんとかなりますよ!」と、背中を押してくれる。

私が今まで彼女にしてあげられたことなんて皆無に等しい…。
吉熊上司と彼女。
最高の上司と後輩に巡り会えたことは、きっと奇跡に違いない。

今日は仕事のことだけではなく、もっと大切な何かを得た一日だった。


オフィス街は、闇に塗られかけていた。
霧雨に霞む整然としたネオンは、彼女の頬をも優しく照らしていた。

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3 コメント

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上司のアドバイス (トトロ)
2006-01-31 23:42:55
完璧な仕事したいなんて、いい言葉ですよね。

私は、某電機メーカー勤務ですが。

私は、上司の誰でもできるような簡単な仕事じゃつまんないじゃないって言葉が胸の奥に響きました。

パソコンに、むかってうんうんうなり、どうしてもらちがあかないと上司に、アドバイスしてもらう。

すると、上司は的確なアドバイスをくれる。

やっぱり、上司は頭いいなと思う瞬間である。
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Unknown (Roberto)
2006-02-01 01:09:31
仕事で煮詰まったとき、議論をするとすうっと軽くなって、次に進める瞬間ってありますよね。

別に彼は答えどころかヒントをくれたわけでもないのだけれど。



上司でも後輩でも同期でもお得意さんでも下請けさんでも、そういう相手は大切だと思っています。
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Unknown (亮子&吉熊)
2006-02-02 00:51:00
トトロ殿



カキコ、ありがとうございます。

トトロ先輩の上司も素敵な方ですね。

うんうん唸っているとき、上司からの的確なアドバイスって、ありがたいですよね。

今後とも宜しくお願い致します。



Roberto殿

次に進めると思った瞬間に得た快感って、仕事の醍醐味ですよね。

>別に彼は答えどころかヒントをくれたわけでもないのだけれど。

そうなんですよね。

答えでもヒントでもなく、「向かうべき方向性」を見つけることが重要なんですよね。

私もそういった周囲の人間関係を大切にしたいです。

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