世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

光に願いを

2014年12月06日 23時29分44秒 | Weblog
ケーブルテレビの人が配線をどうのこうのしにやって来た。
来客というと真っ先にしなくてはいけないこと・・・掃除。予約客以外は受け入れられません、まじで。今日は私にしては珍しく午前中に起きて掃除なるものをした。
そして化粧をし、ケーブルテレビのお兄さんを夕方お迎えした。
とても良い好青年で、今まで見られなかったBSも見られるように配線しなおしてくれた。グッジョブ。
彼のお友達が私の故郷・宇都宮にいるらしく、彼はしょっちゅう宇都宮に行くらしい。餃子の話で盛り上がった。
私の部屋にあるマニアックなCD(B.B.クイーンズとか)を見て見ぬふりをするスルースキルとか、本当、好印象。

会話で若いエキスを吸った後は、中目黒へ。
今、目黒川では「青の洞窟」というイルミネーションイベントが開催されている。
中目黒駅に到着するとまさに人大杉状態。

ああ、もう・・・と思って人ごみを歩いていたのだが、やがて橋に差し掛かる頃に現れた目の前に広がる青色に一瞬言葉を失った。




今年は青色発光ダイオード(LED)を開発した日本人がノーベル物理学賞を受賞したことで話題になった。
あの方々がいたからこそ、この風景を楽しめるのだ。

吉熊も青いクマになっていた。






頭上に広がる青いイルミネーション、そして目黒川の水面に映る青い色に包まれた世界はまさに、イタリアにある「青の洞窟」だった。
大満足で渋谷経由で下北沢へ。
私の大好きなヴィレッジバンガード下北沢店。
雑貨店だと思っていたが、ここ、本屋さんだ。


今日は大好きな作家・嶽本野ばら先生のサイン会が開催された。
新作「通り魔」を出されたのである。

嶽本先生を好きなったきっかけは2001年頃、雑誌「美的」でコラムを書かれてて、「デートの際、彼女が作った弁当を捨てた」とか書いていたことで、なんだか凄く好きになった。その後、出されている作品は殆ど読んでいる。「下妻物語」の桃子の台詞は私の道しるべだ。

特に今年は4冊も上梓されてて、勢力的にご活躍をされている。
今年三度目のサイン会。顔馴染みみたいなロリータさんがいてほっこりする。皆さん、フランス人形みたい。綺麗。
ロリータを着てみたかったけれども着る機会がなかった、そんな私はワイン色のシンプルなワンピースを着用するのが精一杯。
今日の嶽本先生はジャージをお召しだった。粋な感じで着こなしていた。

嶽本先生が作品を生み出す際にはカロリーメイト(チョコレート味)を召し上がるということだったので、今日もそれを持参、献上。
「ありがとう」
と仰る嶽本先生の声が遠くに聞こえる←意識が朦朧としていた。
続いて記念撮影。
嗚呼・・・。
秘書検定1級の面接以上に緊張した。




生きにくい世の中だよねぇと母と電話でいつも話している。
増税、物価上昇、上がらない給料、でも増える仕事、サバイバルな人間関係から派生した裏切り、憎しみ、怒り、嫌悪、絶望、そして極めつけはNHKの貧困の特集に自分の将来を重ねてしまう夜・・・。特に今年は強く痛感した。生きているのが辛くて、何度も「『かぐや姫の物語』の天人が迎えに来ないかな。あのBGM付きで」と考えてしまっていた。今日みたいに綺麗な月を見れば「帰りたい」と祈ってしまう自分がいた。
必死にもがきながら生きていた気がする。そういう日常を私がどうにか生きられるのも、嶽本先生が刻む一文字一文字が私の血になり肉になっているからだ。
先生自身もかなり大変な状況にいらっしゃるもよう。そんなギリギリの中で刻む文章だからこそ、私の心に響くのかもしれない。

暑さが影を潜め始めた頃、私の中で「その日できることをコツコツとやっていこう」と、降り掛かることを受容して消化する気持ちが芽生えた。




帯を見ただけでも泣ける。
「ふざけるな!」が涙腺を刺激する。
本当、私も叫びたい・・・ふざけるな!

一度見たら忘れられない印象を残すこの装画は小林孝亘氏によるもの。



店内をぶらついたが、興奮が醒めず、普段ならばときめく雑貨も遠くに感じる。しかし、同時に空腹も感じる。大好きなファーストキッチンで食事・一服をし、帰宅。
下北沢で見た看板。
これ、朝ドラの「マッサン」で見たやつだ!!



帰りの電車で小説の三分の一を読んでしまった。引きずり込まれる引力の強い作品だ。

目黒川の光も嶽本野ばら先生が発する光も、胸に刻んで。
光が希望に変わることを信じて・・・おやすみなさい。

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