世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

不思議な店

2012年10月07日 23時09分10秒 | Weblog
顔剃りに行ってきた。剃る前と剃ったあとの劇的な変化が癖になり、かれこれ四年ほど、近所の理髪店にお世話になっている。
店主マリコさんは、中年女性。私の東京での母親みたいな存在である。
今日もがっつり剃ってもらった。すっきり。これで暫くは美肌でいられる。古い角質や産毛を剃刀で剥ぐので、その後数週間は化粧水の浸透が良くなることをいつも実感する。
マリコさんには二人の娘がいる。今日は、次女が店にいた。娘さんたちは、お母さんが大好きで、いつも仕事中に、店に置かれたパソコンをいじりながら、客とマリコさんの話に入ってくる。いつの間にか私は彼女たちとも仲良くなった。
次女は大学の卒論作成中で、卒業後は彼氏の国に嫁ぐことになっている。それが嫌だとマリコさんは言う。
嘗めるように育てたいとおしい我が娘をどうしてよその国に出さないといけないの?といつも思う反面、娘の幸せを心から祈っていて、複雑な親心を見せていた。
また長女は婚活パーティーでいい感じになった男性とお茶をしに行ったら、なんと宗教の勧誘だったらしい。

あと、マリコさんは河村隆一のファンで、今日も河村隆一について熱く語っていた。河村隆一について語るマリコさんは、乙女ちっくである。
「旦那に先に逝かれたのだから、それぐらい良いでしょ!がはは」
と豪快に笑っていた。

そんな話をしつつ、マリコさんの手は素早く力強く動く。職人技。

顔剃り、パック、マッサージ。そして、缶コーヒーとマリコさんとのお喋りのサービス付き。
これで2000円ちょっと。


楽しい一時間半があっという間に過ぎた。

パックやマッサージで、せっかく皺が減っても、いつも笑い皺を増やして店を出ることになる。
不思議な店だ。
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