世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「マグリット展」

2015年04月26日 21時57分13秒 | Weblog
マグリットの名前を知ったのは中学時代。美術の資料集で知った。リアリズムな描写なのに、どこか「え?」と思わせる絵で気になっていた。空に岩が浮かび上がっている絵だったと思う。授業中に「不思議な絵だなあ」とぼんやり眺めていた。
高校時代、我が故郷・宇都宮市がマグリットの絵を6億円で購入したことが新聞に掲載され賛否両論がわき起こった。
あの教科書にも載った絵を描いた人の作品がうちの近くに来る!と、当時田舎の女子高生だった私は歓喜した。

マグリットはベルギーの国民的画家であり、20世紀美術の巨匠である。日常的なモチーフを使い、哲学的な矛盾に満ちた不条理の世界を描いた画家である。
そんなマグリットの初期から晩年までの約130の作品をそろえた「マグリット展」が東京・六本木にある国立新美術館で開催されている。(2015年6月29日まで)

六本木の国立新美術館へは初めて行く。






では入場。


印象的だった作品。


「恋人たち」

布を被った男女が接吻している。見ているとぞわぞわと心が乱される。


「透視」

鳥を描いているのに卵を見るってどうよ?と思った瞬間、一人で大爆笑してしまった・・・。
じわじわくるわー。好き。


「人間の条件」

キャンバスに描かれた絵と背景が重なっている。絵(過去)と風景(現在)の融合。


「ジョルジェット」

描かれている女性は妻。周囲に手袋や卵などが描かれている。意味深。
この音声案内のとき、(マグリットも好きだった)サティのジムノペディが流れてて、妙にマッチしていた。


「夢」

これも宇都宮美術館所蔵。
美しい。


「不思議の国のアリス」

マグリットは「不思議の国のアリス」にもインスピレーションを得たらしい。
印象画風のタッチが心地よい。


「光の帝国Ⅱ」

空は昼なのに道は夜。この矛盾が、本作品展の世界にどっぷりと浸かっていると、あまり不思議なものとは思えなくなる。


「禁じられた世界」

こちらも印象画風。夢見心地。


「自然の驚異」

魂が全力でこの絵を好きだと叫んだ。半人半魚のカッポーが仲良さそうに寄り添っているのだが、その腹部がぽっこりしててカワユス!!


「空の鳥」

「大家族」同様に、空と鳥がモチーフになっている。さわやか。


「ゴルコンダ」

本作品展の目玉。おじさんが降ってくる!!


「心臓への一撃」

薔薇が綺麗。




「大家族」

これこれ!宇都宮美術館所有の作品。
いつも人気の少ない常設展でぽつんと佇んでいて見放題だった「大家族」
宇都宮で何度も何度もじっくりと見入った作品。
今日の「大家族」は大勢のギャラリーに見られてて、なんだか誇らしそうだった。
感覚としては、地元の友達が上京し、「おお!」って会ったときの感じ。

この動画で使われているので、「大家族」を観るときはこの曲がBGMとなって脳内に流れる。

エア・エレメント(AIR ELEMENT)の「Fragrance」




けっこうボリュームいっぱいだった。
思ったより混雑していなくて、どの作品もじっくりと見ることができた。

非現実的な夢の世界を味わい、観終わった後も心がふわふわふるるとしてしまう。

どの作品のタイトルがいちいち面白かったのも印象的。
マグリットは絵を完成させたあとにタイトルを付けたらしい。


せっかく六本木に来たのだし、散歩でもしようと思う。
遠くに見えるのはヒルズ。


ミッドタウンを目指そう。


ミッドタウンに来るのは何年ぶりだろう。



インテリアなど相変わらずヲサレである。






喫煙所から夜景が見える!素晴らしいぞう!


お腹が空いたので夕御飯。キッシュとクロワッサン。



先日逮捕された嶽本野ばら先生がツイッターで本作品を教えてくれた。
嶽本先生もきっと来たかっただろうに。


そんなことを考えながら地下鉄で帰宅。
この二日間、お天気も良く、フルにリフレッシュできた。
明日から一週間、また頑張ろう。

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2 コメント

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透視 (あんあん)
2015-04-26 23:59:57
お久しぶりです。
毎晩、楽しみに読ませていただいています。

充実した休日を過ごされたようですね。
私は「透視」の絵が興味深く感じます。
卵を見て、その中のヒナが将来どんな鳥に成長するのか、
それが分かる男性ということですね、すごいです。。
そんな能力が欲しいような、欲しくないような。(笑

未来は分からないからこそ、面白いのかもしれませんね。
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透視 (亮子&吉熊)
2015-04-27 21:30:38
あんあん殿

お久しぶりです!
コメント、ありがとうございます!!

今週末はちょいとアクティブに動きました。

「透視」、おもしろいですよね。
解説によると、この男性はほぼマグリット自身らしいです。

>未来は分からないからこそ、面白いのかもしれませんね。

本当ですね。
なんでもかんでも分かっていたら、きっと退屈すぎて人生が嫌になっちゃうと思います。
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